ひさびさ士郎正宗

 

 この国の諸々アレコレの進み方をニュースで聞くたび、希望より失望が膨らむ。

 青息吐息な呼吸不全な状況を糊塗しまくっての、まやかしの連打。

 ウンザリ。

 

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 ここ数夜、眠る前は、士郎正宗の漫画をば。

 彼が漫画を描かなくなって既に久しいけど、べつだん、かまわない。

 こうして手元に複数冊あるのが至福。

 

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アップルシード』1巻・2巻、『攻殻機動隊2』が何故か見当たらない……。誰ぞに貸し出したままかいなぁ。

 

 遠い昔、彼が大阪の青心社を基点に本を出してた頃、登場のメカや人物を幾つか模型化したことがあって、青心社の当時の担当者にはずいぶんお世話になった。ただの著作権窓口の営業者でなく、士郎作品に惚れ込んでいるマニアの1人という感じで、小気味よかった。ゼニカネでなく、士郎作品をもっと知って欲しい、読んで欲しいという真摯さが前面にあって、ずいぶん心地良かった。

 士郎正宗が大きなブームの火点となる以前の話、だ。(むろんコアなフアンは既に多数いらっしゃったね)

 そういう先見も、もう「懐かしい過去」のことになってしまったけど、べつだん、かまわない。

 この記事のために、それら模型のパッケージを引っ張りだそうかとも思ったけど、倉庫のどこぞの段ボール箱に入れてるのだか判らないんで、やめた。『攻殻機動隊』のフチコマなんぞもあるはずだけど、懐かしみを反芻するだけなので、やめた。

 でもま〜。手元にある写真を何枚か……。

 

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 画集『Intron depot』からレリーフ化したもの。

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 部分のアップ。

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 同じ作品ながらブロンズ風味に仕上げたもの。

 

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レリーフ別作品。青銅風に仕上げたものだけど、中国で複製品が出回ってガックリやら怒った記憶あり……。

 

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ドミニオンC1』に登場のミニ・パトをキット化したもの。パッケージは士郎作品で多々登場する手書き注釈を模し、あえて活字使用せず。

 あんがい売れなかったのは、当時まだ士郎正宗ブームじゃなくってぇ……。士郎作品を好む人がそのまま模型を作る人ではないワケで。

 

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 同じく『ドミニオンC1』より、ボナパルド戦車。あちゃこちゃ可動する。これも当時、中国でパーツを省略したコピー製品が出てしまい……。ブ〜ブ〜。

 

 士郎正宗作品でダントツに好みは、『仙術超攻殻ORIONだな。

 こたび超久々に読んで、その感をより厚くした。『攻殻機動隊』よりも物語世界の像型が堅牢で、彼の独自独善の私感と史観がはち切れんばかりに溢れ、密度が濃ゆい。厚切りしたバターのみを口に頬張ったような、だから美味としてでなく、激烈な濃厚さに舌が喜悦に麻痺するに似た……

 各々のキャラクターの立ちようもいいし、魅力が各々でかい。

 そも、この漫画が万人向けでないトコロが、いい。士郎テーストの感覚をそちらの感覚で読んでくれたらそれでイイというスタンスに好感。

 

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 以前に何度となく読んだ頃は、宿参ノ王スサノオがダントツにキャラクターとして面白かったけど、こたびの再読では、櫛薙刀(クシナタ)をガードしている2人の女性キャラクター(神さんの一種だね)、桜花と梅花に惚れた

 出番はさほど多くはないけど、キリリとして爽やかで、その上、清廉。2分身化した宿参ノ王にちょっと翻弄されるあたりの描写が、漫画作品としての極上の醍醐味を味じわわさせてくれた。

 

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 仏像風に工作した1/6スケールの櫛薙刀姫フィギュア。当時うちに出入りしていたK君の作品。

 

 例によって例のごとしで、数ページをめくってる内に眠ってしまうけど、数夜それを繰り返してると、おかげで、突拍子もないSF的な夢を見たりもして、士郎正宗効果かしらん、悪くないねっ。

 

 士郎正宗氏は父親の介護でナンギされている(既に過去形か?)と聞く……。それが漫画を描けなくなっているダイレクトな原因とは思わないけど、自宅介護は日を増すごとにナンギもつのる。当方も今、そのさいちゅう。

 それをストレスとしないよう心がけ、なワケでチョイっと士郎正宗を読んで日頃を束の間忘れるんだけど、当の士郎正宗……、介護疲れを自身の作品見て癒やすワケにもいかなかったろう。これ、気の毒。

2回目ワクチン

 

 数日前、2回目のワクチン接種。

 注射後数時間経って1回目とは少し違う痛みが発生。

 前回は机の角にぶつけたような感じだったけど、こたびは常に疼くようなピリピリ感ありな痛み。

 20時間後くらいにはコーヒーカップを持つのもナンギ。

 

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 接種の翌日。

 表町の某カメラ店のオーナーの元へMと訪ね、亜公園がらみの取材。

 左手気遣いつつゆえヤヤ不自由。

 Mに介護というか補助されつつ、とある写真についてを根掘り葉掘り。

 でもって、あらたな資料の提供を受ける。

 明治時代の色紙……。亜公園内に店を出していたとある人物の都々逸(どどいつ)作品。

 基本、駄洒落か、駄洒落にみせかけた風刺が都々逸なのじゃあろうけど、これが読めない限り、原稿の一部が書けない。

 だれか読んでくれ~と切なる叫び。

 

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 明治中期頃までは、こんなニョロニョロした文字はちゃんと読めたらしきだけど、以後、日本語はこういうミミズ文字ワールドから離れ、いまや解読に難渋してるというのが実状。

 ということは明治中期に文字としての日本語はリセットされ、システムも更新されてしまって古いのが駆逐されちまったといって……、ヨイのかも。

 事実、古文専攻のA先生とB先生が同じニョロリを読んでも、意味が違う“訳”になったりして、大変。

 

 取材後、山陽放送新社屋の一角に出来たカフェ、QINCO RSKでお茶。

 厨房には知友のワイフがいるハズなのだけど、姿見えず。

「ワクチン接種の翌日は仕事休んだ方がラクだぞ~ん」

若い女性の方が副作用大きいらしぃぞ~ん」

「我が知人の女史は接種した晩にゃ服が脱げず、ご亭主にブラ外してもらったってさ」

 まだ未接種の30代の若いMを脅し、嗜虐の味わい……、ではなく、先行接種した年上からの衷心。

 と、それにしてもでっかいボリューム、シーザーサラダサンド。

 水菜にタマネギ、レタスにベーコン、お腹ふくるるるる~をカップすりきれいっぱいのカプチーノで流し込み、山羊のように一声。

「ぅんめ~~~」

 

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 時すでに夕刻。お腹ごなしの散歩。岡山神社に詣でてみると、狛犬もマスク姿。

 

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 ガランとした駐車場にネコ一匹。不動の姿勢。

 近寄るのも気の毒ゆえ、離れた場所からパチリ。

 

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 このネコの写真を見つつ、おととい香港警察から釈放された周庭さんをふと思う。インスタグラムに投稿の真っ黒画面に、身動きを抑制された彼女の立場が透けて見える。苦渋の黒。多くを語ってる。前途多難。 

 

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 腕の痛みは前回より回復が遅く、3日経ってもまだ痛みが消えきらない。

 とはいえ退いているのはマチガイない。

 この日はリフォーム作業をせず、あえて安静。本を手にちょいっと午睡したら、あらあら、小1時間のつもりが3時間ほどグ~ス~ピ~。

 怠惰の2文字が点燈したけど、いやいやきっと、身体が休息を求めてるんだろう。

 

TV & MOVIE 嵐電

 

 3日前のテレビ……。岡山・香川エリアで見て下さった複数の方々より電話やらメールを頂戴し、なんともくすぐったいような感じ。

バック・トゥ・ザ・フューチャーのドク博士風で良かったよ」

 と感想したヒトもいたりで、いつもの我が友sunaちゃんを含め、画面を写した写真が何枚も届いた。

 私がTVを持ってないのを皆さん知ってるんで。(見る時はマザ〜の部屋で)

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 収録に半日ばかり費やされたものの、10分ほどのシーンに要約されての放送。刈り込まれたような感触と、ま~、こんなもんでっしゃろという感じとの2極が交錯しつつも、見た方々にとっては、別の感慨があるというようなコトをも含めて、いささか愉しくもあったし、10分ほどに良くまとめてくれたな~、と感慨も深かった。

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岡山神社禰宜の久山氏も登場。

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 テレビでは初公開となる、亜公園内天満宮の模型にCG処理を加えた我が作品。

 拝殿の横に硯岩が立っている。

 

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岡山神社内の天満宮紹介から甚九郎稲荷にある亜公園遺物の紹介と、シーンは高速で進む。

 

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 足下は金網……。下、丸見え。f:id:yoshibey0219:20210609155835j:plain

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 腰が引けてる電波塔屋上シーンには苦笑したけど、かつての亜公園・集成閣と現在のRSK山陽放送新社屋の電波塔をオーバーラップさせて映し出してくれたのは、す・ご・く、嬉しかった。

 明治と現在をリンクさせたいと願って当方は講演なんぞをやってきたワケだけど、シーンとしてそれが具現され、

「ぁぁ~、テレビって、そういう風に出来るんだもんなぁ」

 ちょっと羨ましくもあった。もちろん講演でiPadを使って似通う演出は容易なんだけど、聴衆100人前後と数万の視聴者という違いが……、でっか過ぎなんで。

 

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 RSK山陽放送の天神町の新社屋は、建造に2年弱、放送設備の完備におよそ1年と、3年くらいの日数を要したようだけど、130年ほど昔の同じ場所にあった亜公園の建造はというと……、わずか半年だ。

 そのことは、亜公園が発行した本『亜公園漫録』にも記されているのだけど、あまりに期間が短くね~かぁ、と訝しんだもんだ。

 それで、岡山県を代表する建築史探求者でらっしゃるN女子大のU教授の元を訪ねて、お聞きしたところ、

「半年で出来たでしょうね」

 多数の家屋の集合体である亜公園とはいえど、意外や、それっくらいの日数で完了するという次第を教わって、

「へ~~っ」

 感嘆したもんだ。

 当然そこには木造家屋建造のエキスパートがいるのが前提ながら、ある種のフォーマットもあり、ノウハウもあり、設計から施工までの合間に思い悩むことがなく、淡々と作業すれば半年で無理がないとのハナシなのだった。

 まして建造者の片山儀太郎は木材商なんだから、資材とても潤沢だったわけで。

 むろん、木造7階建ての集成閣には、設計段階で苦労があったろうし、大工や左官や瓦職人たちも初のチャレンジゆえに重圧はあったろうけど、逆に、初となるでっかい塔の建造に“萌えた”り”燃えた”であろうことも、これは想像できるのだった。

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 ま~、以上のことは、この前のテレビで語ったわけでもないけど、放送のための放送局の工事というのがとんでもなく面倒で大変なコトという次第は、ちょいっと理解もした。

 出来上がった社屋の床下やら天井に膨大な数のケーブルを這わせ、その動作テストを行いつつの工事は、明治の大規模工事とはニュアンスが違うわけでもあって……、その新社屋が全面起動した日の放送の一部に登場できたことは、幸いとしか云いようがないのだった。

 

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 以上の放送があった夜、amazon Primeで『嵐電』という映画を観た。

 京都太秦撮影所の仕出し弁当屋だかカフェに勤める若い女性と新人俳優、妻を失っているのか離れて暮らしているだけなのかよく判らないルポライターが話の主軸で、ライターは井浦新が演じてた。

 それにくわえて、8ミリカメラで路面電車の姿を追う高校生と、その高校生に恋慕する青森からの修学旅行の女子高校生がからむ。

 全編同時録音なのか、音声は聞きづらい。青森から京都に修学旅行で来ている高校生の話も混ざるので方言の判りにくさと相まみえる。

 3つの恋愛模様がゆるやかに描かれているが、描写は淡々でなかなかドラマが動かない。

 観光としての京都はいっさい出ず、どってこともない生活の場としての京都とそこを駆ける嵐山電鉄の路面電車が出てくるきり。

 そのスローモーな電車の動きと恋愛模様の描写が似た速度で進む。

 そのユッタリリズムはテレビ向けでない。仮りにテレビ放映されたとしても、おそらく、チャンネルを変えられてしまう。

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 たまたま当方はこれを部屋を暗くして大きなスクリーンで観たのだけど、意外なほどに“映画”が意識されるのが妙だった。

 で、映画半ばでやっとドラマが動き出す。というか、怪異がおきる。

 車掌姿のタヌキとキツネの変化妖怪みたいなのが唐突に出てきて、細い川の流れの中に小さな波紋が浮くような転回が生じてくる。

 けれど、妖怪も大きな役割があるようでもない。

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 唐突に映画内の時間が飛ぶが、それを説明する場面もなくいっさい解説がない。

 観つつ、

「ぁ~、これはテレビドラマじゃないなぁ」

 ことさらに、映画とテレヴィジョンの違いをば意識させられるんだった。

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 流れている時間感覚がまるで違い、「これは映画だ~!」の空気が濃い。

 そこを文章で顕すのが難しい。

 けど、その事もまた、この映画の“映画性”を示唆している。

 要は、映画でしか出来ない表現……、というやつだ。文章化できない性質が濃く、ことさら、その点が目映くって、だからこそ観つつ、

「ぁ~、これはテレビじゃないなぁ」

 奇妙な味わいをおぼえるんだった。

 傑作とは云いがたい。けども、何やら良性なモヤ~ッとした感覚が観ているさなかにも見終えたあとにも、残る。いわゆるテレビと違い、何かを感じようとしてコチラの気持ちが動くんだ。

 たまたま自分が束の間テレビに出たりもしたんで、映画とテレビ、似ているけどまったく違う「見る」と「観る」なのだというコトを、あらためて身に沁ませてくれたのが映画『嵐電』。らんでん、と読むんだよ。

 8ミリカメラという2昔ほど古いメディア機器を登場させ、過去の姿カタチを残す……、というあたりも、この映画はちょっと面白いアプローチをやっていて、好感だった。

 岡山では去年にシネマクレールで1週間ほど上映されたようだが、しまったな、劇場で味わうべきだったわ。

 

 

 

 

 

この前の新聞・この次のテレビ

 

 先日火曜の山陽新聞に亜公園の記事が載って、ホッとした。

 取材はもう数ヶ月前に終わってた。

 でもコロナ禍で、市民生活に影響ありのアレやコレがあって、掲載が確定しつつも土壇場で延期というのが、2回続いていたのだった。

(明治時代の、こういう昔話的な文化情報は至急性が薄いので、どうしても後回しになりがちね)

 2回めドタキャンは先週土曜で、印刷される数時間前に紙面変更だったらしい。前日に非常事態宣言の延期が決まって、その関連記事が急遽に優先され、土曜発のこちらの記事はまたまた見合わせとなったわけなんだから、コロナめ~~。

 

 ま~、これ以上は延ばせないと判断してくれたのかしら、6月1日火曜に載ったという次第。

 やれやれ……。

 安堵しつつ、紙上のボクは冬服だぁ。

 

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     毎度ながら、写真データをSunaちゃんが送ってきてくれた。助かる〜

 

 取材から掲載までの、アッという間に過ぎた時間を思わないでもない。

 常に、何が起きるか判らないのがこの世の中……。

 亜公園のことを顧みると、その辺りの消息が知れる。

 開園して3カ月めの巨大台風(明治25年)。

 翌年、それを上廻る台風の再来。死者も多数(明治26年)。

 亜公園そのものは、旭川のすぐそばという立地ながらも高台(天神山というくらいだもんね)ゆえ難を逃れたけど、岡山平野はほぼ水没。市内はテンヤワンヤなのだったから亜公園とてノンキに営業出来たわけもない。

 

 さてと次の月曜、6月7日の午後4時50分から。

 RSK山陽放送の情報番組『チャンネルロック』に、出没予定。

 すでに録画収録済み。

 むろん、亜公園のハナシをば。

 かつて亜公園があった場所に、いま、山陽放送の新社屋。

 でもって、この6月7日から本格運用ということらしく、そのモニュメントというか、ヒストリーというか、130年ほど昔のこの場所を紹介という次第。

 記念すべきな新たな場所での放送開始日ゆえ、こちらヤヤ至急性ありという感じ、ね。

 

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 亜公園にあった7階建ての塔・集成閣の高さを味わうべく、新社屋の電波塔にも登った(収録の一環として)。

 およそ70メートル。明治時代の木造集成閣の倍の高さ。しかも天神山ゆえ周辺より小高い場所……。

 屋上のアンテナ部(金甲山に向いて電波を放射。いわゆる地上波。金甲山アンテナがこれを受信しあまねく放送をお届けという仕組み)までは急斜な金属階段があるきりで、下は丸見え。

 一般人はおろか同局の職員とて上がらないというか、上がれない電波塔。その屋上部は強風を考慮して床が金網のみの場所もあり……。

 

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 正直なハナシ、冷や汗怒濤。足竦みっぱなし。風に身体は揺れ、立ってらんないワケで~。上記写真、見上げて足が竦むわけはないけど、いざこの塔の最上部に登るとねぇ、足ガックガクに硬直。(屋上の白く抜けてる部分は金網のみ……。わたし、登ったもののアンテナ支柱(右側)にへばりついて動けず……)

 ま~、収録はたっぷり数時間が費やされたけど、番組では5分ほどかな? 

 RSK山陽放送を受信出来るエリアの方で、お時間がありますれば、ご笑覧あれ。月曜の夕刻です。

 

 

5月の映画よもやま

 amazonがMGMを買収したというニュースを聞いて、

「いいのかなぁ?」

 やや複雑な気分がなくはないのだった。

 あれこれの買い物で恩恵はかなり大きいけれど、万人に向けての映画というものを、amazonの客のためだけの“モノ”にされても困ると危惧したワケで。

 買い物客の会員化に向けての取り込みの方便として映画を使わないよう願いたいもんだけど……、amazonamazonによるamazonのためのmovieじゃ~、よろしくない。

 この先の動向に期待と不安が交錯する。

 さてと、5月に観た映画たち。

 

『アノン』ANON  2018  米国・ドイツ・英国の合作  amazon Prime

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 AmazonのPrimeで観る。

 この監督はどの作品でもは舞台となる場所が少なく、シーンが限定された低予算っぽい空気感を纏いながら、モダンな描写がうまい。

 反面、高名な役者さんを起用するんで、そこのバランスもちょい面白い。結局は低予算映画の作り手じゃ~ないわけだ。『ガタカ』もそうだった。

 その舞台装置がこの作品ではいよいよ洗練味が増し、単純にいえばスタイリッシュに決めちゃってる。ごく一般的通念なら階段の踊り場でしかないような空間を会議室に見立てたりもして、視座と発想が新鮮。

 ま~、オシャレなんだね、監督のアンドリュー・ニコルは。

 人間の脳内記憶と視覚情報が徹底的デジタル活用で抽出され、権力者はそれを共有でき、当然に管理できる近未来でのハナシ。

 犯罪における被害者と加害者の見た情景が記録されているので、加害者は嘘をつけないから犯罪抑止になるという次第ながら、そうは問屋が卸さない。

 なかなか興味深かったけど、かなりな無理もある描写もあって、グッドとバッドが交錯する。

 クライヴ・オーエンとアマンダ・サイフリッドのセックス・シーンでの、クライヴの腰の活用がなかなかヨイ。その生身の人間リアルと視覚情報としてのデジタライズのバランスが、はたしてどうか……、というところを観るべきな映画だったな。

 

天空の城ラピュタ1986  Blu-ray

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  久々に観る。あえて云うことなしの名作。

 宮崎作品に共通する雲の描写を堪能。宮崎駿と雲……、ここポイントね。

 

風の谷のナウシカ1984 DVD

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  これまた久々。

 厚くて重厚で色々な色彩に変化する雲の描写が素晴らしい。

 ユパが怒りに我を忘れたナウシカとトルメキア兵の間に入り、ナウシカの剣で出血しつつ、双方をいさめるシーンは何度観ても溜息がでる。

 出血をナウシカに見せまいとサッとマントで隠すが、既に彼女はユパの流血を知っているワケで、彼女は彼女でそれで衝撃を受けている。クシャナも身を挺したユパの諫言に矛をおさめる。数秒のシーンながら3層多重な心理描写の配分が素晴らしい。

 こたび自分の持っているDVDがコメンテーター音声バージョン入りであることに初めて気づく。

 庵野秀明が解説してた。

 その解説を聞くに、なるほど庵野が優れた人材であることは了解できる。アニメーション表現という技法についての彼の熱情と感覚には感服した。

 けども、なにか……、宮崎とはまったく別な感性のヒトのような感触が濃い。正直、好感しないのだ……

 なので解説音声でこの映画を観るのはやめた。

 と、それにしても、マスクなしでは生存出来ない腐海の大気とマスク姿のナウシカ……を連想しないではないが、はるか以前、この映画を初めて観たさいには、ナウシカよりも腐海の描写というか、その浄化能力にかなり衝撃させられたのを思い出す。

 ただ、そのサイクルが人のサイクルと違うわけで、この映画はそこは描かれない。宮崎駿はそこの消息はコミックス版で描く。人の一生と腐海の循環のあまりの速度の違いにどう対処するか……。結論はないながら、ナウシカのその後は興味深い。映画版を凌駕するコミックス版こそが名作と思われるのは、その深淵にまで宮崎が足を踏み入れて「人としてのナウシカを描こう」とした一点にあるんだろう。

 

ハウルの動く城 2004 DVD

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 こちらも久々。なんだか宮崎駿月間みたいだけど、キムタクを嫌いでないんでイイのだ、何度観ても。

 

『シルバラード』 Silverado   1985  DVD

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 80年代に撮られた数少ない西部劇。2年に1度くらい見返したくなる。

 悪しきヤカラと良きヤカラの配分が昔の西部劇同様に明白で、その上で主役を4人と複数にし、人間関係の幅をワイドにしちゃってる。

 脚本と監督がローレンス・カスダン(『スターウォーズ/帝国の逆襲』や『レイダース /失われた聖櫃』脚本。近年では『ハン・ソロ/スターウォーズ・ストーリー』の脚本と製作総指揮)。

 かなりの傑作だと思う。

 この当時はまだ無名だったケビン・コスナーのはしゃいだ演技を含め、スコット・グレン、ケヴィン・クラインダニー・グローヴァージョン・クリーズリンダ・ハント、ブライアン・デネビー……、とボク好みな役者の揃い踏み。

 で、2年に1度の観たいモードになって、久々に拝見。

 コメディ味のコスナーにクライン。シリアス味のグレン。主役4人の1人で西部劇という範疇では初となる黒人男優のグローヴァーの重量さ……、いずれもイイぞ、ハマッてる。

 なにより、ブライアン・デネビーの悪漢がヨロシイね。

 この悪者あっての4人の活躍だぁ。知恵あり権力あり腕っぷしも良好で、この悪漢の笑顔が圧巻だ。こういう悪いヤツが出る映画はたいがい面白くなる。彼こそが円の中心。いわば黒い点、ブラックホールとして中央に彼が置かれ、4人の主人公はこの悪者の外周を廻る惑星みたいなもんだけど、それが次第にブラックホールの磁場に引かれて物語のクライマックスが生じる。

 さぁ、どうなる?

 当然、最後に悪者は滅びちゃう……

 その過程を大いに楽しめる仕掛け満載ゆえ、何度観ても、お・も・ち・ろ・い、んだなぁ。

 

『ポリー my love Along Came Polly 2004   amazon Prime

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  主役がベン・スティラーなんだからツマラナイわけがない。しかも故フィリップ・シーモア・ホフマンも出てる。

 新婚早々に結婚が破綻したマジメ男と、かつての同級生だった奔放な女性とのラブ・コメディ。

 こういうのも、時にいいね。ただま~、いささか軽るすぎで、も・の・た・り・な・い。

 

千利休 本覺坊遺文』 1989  DVD

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  この作品も定期的に観たくなる1本。未だBlu-ray化されないのが残念。

 かつて利休の側近だった本覺坊。そのストイックな暮らしを奥田瑛二が見事に演じきって、観るたび感嘆する。

 雪に覆われて身を切る冷気の中、小さな庵の外へ素足に雪駄で出て水を汲むあたりの深閑と、彼の凜とした様子が好き。

 その庵に久々訪ねてくる織田有楽斎。演じる萬屋錦之介がまた素晴らしくいい。彼が茶をたてるシーンでの所作はパーフェクト。カタチとしての茶の湯の映像として、たぶん最高にして最良の数分なのじゃないかしら。

 意外や、利休を演じる三船敏郎……、あんまり印象されない。どっしり構えすぎているよう見受けられ、利休を演じた役者としては、この熊井啓作品の三船ではなく、勅使河原宏監督『利休』での三國連太郎がはるかにいい。というか、ほぼ最高と思える。

 ま~、しかし、三船以外がみんな良いので文句の声は小さい。

 もちろん、その三船とて、この映画では霊的存在として本覺坊の前に登場するというカタチゆえ、あえて人間っぽくでなく、本覺坊の幻視の中での理想化された像として出ているという事での演技なのかもしれず、そうであるなら、どっしり構えすぎているという評はあたらなくなる。

 その辺りのこちらの見立てが、観るたびに少し揺らぐのも、映画の愉しみだわさ。まっ、だから繰り返し観るワケだ。

 

ヘイル、シーザー! HAIL,CAESAR!  2016  amazon Prime

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 実在した大プロデューサー、エディ・マニックスをモチーフにしたコメディ。

 映写技師の女性が首に巻いたスカーフが映写機にからまって落命しそうになる所は、女流舞踏家のイサドラ・ダンカンの悲惨な死を彷彿させられ、ちょいとドキッとした。

 双子の記者を演じるティルダ・スワンソンがいい味出してる。一方でスカーレット・ヨハンソンはどうかなぁ? モデルとなったエスター・ウィリアムズにはかなり遠いような……。

 けどま~、映画への愛に満ちた映画として好感。再見の価値ありとみた。

 

『居眠り磐音』 2019  amazon Prime

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 松坂桃季やら奥田瑛二柄本明山本浩二などなど、数多のいい役者でいっぱいだけど、これ映画? 

 説明過多で予定調和のTVドラマにしか過ぎず、役者たちの熱演が気の毒。監督の本木克英は『超高速!参勤交代』で上手いと思ったけど、こりゃ駄作。途中で観るのヤメた。 

 

国士無双1986(製作実年は1982) amazon Prime

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 1932年の無声映画でナンセンス時代劇の傑作と名高い『國士無双』のリメイク作品。中井貴一原田美枝子フランキー堺原日出子笠智衆火野正平岡本信人江波杏子中村嘉葎雄……。

 奇妙な味わいが良い。その核となる中井貴一扮した”にせの伊勢伊勢守”が何者だか知れないところが特によく、登場時、どこから来た? と問われて空を指すあたり、なんだか宇宙人っぽくもあって妙な笑いもこみ上がる。中井は能面みたいに終始表情を変えず、けれどその行動は実にヒュ~マニスト、善意に充ちているという妙な演出をうまくこなしてる。歌舞伎やら人形浄瑠璃までが動員され、違和をおぼえつつもシュールでもあって、今月観た印象深い映画としては上位ランクな1本だった。

 

パンク侍、斬られて候 2018 DVD

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 監督・石井岳龍(聰亙)の時代劇での考証というか、舞台セット作りは実にうまい。リアルがひと味違う。製作予算規模ではたぶん本作よりも経費がかかっているだろうと思える『超高速!参勤交代』やらやらよりも、光景のリアルがはるかに優っている。巻頭の峠の茶店っぽいシーンの、その茶屋の佇まいなんぞは、絶品、申し分がない。

 その上でのハチャでメチャ・ファンキーな、いやいやパンキーな展開。

 コンラッドの原作をよくよく昇華あるいは消化してコッポラが『地獄の黙示録』としたように、石井は町田康原作を、キッチュで下品な狂乱と狂瀾の端境の中、日本というクニとヒトを見据えた地獄の黙示録を創り上げている……、ようにも思える。

 話はいたってタンジュン。はなっから結末も読めたけど、そのタンジュンなコトどもをフクザツに見せているだけの、いわば「見かけのカラさわぎの世の中」をば、この映画では戯画的に描いて、そのテーストがよろしいね。

 同監督の『五条霊戦記 GOJOE』でカッコ良く義経を演じた浅野忠信が一転、すっ飛んだメイクでフンドシ1本、素肌を晒し、弾けた演技で笑わせてくれた。

 今月観た映画中、ダントツで1位かしらん、ゴムの金槌じゃなく金属金槌でカッツ~ンな強靱なインパクト。

ワクチン1回め

 

 まったく親切でないコロナワクチン予約サイト。

 1回目予約に次いで即行で2回目予約も淡々と出来ないケッタイな仕様。おそらくは出来るハズなのだろうけど、激烈に判りにくく、腹立つコトしきり……。

 ともあれ、どうにか1回めを予約し、行きつけの医院にて接種。

 2回目予約は、この医院で直にとれない仕組み。

 帰宅後、予約サイトの「マイページ」を開くものの、にっちもさっちもいかずで、結局、市の「コールセンター」に電話。

 即座にはつながらずでブ~ブ~ながら、5度目くらいでつながり、かなり親切な対応でどうにか2回目の予約完了。

 とはいえ、いきつけ医院は既に満杯。近場の医院や病院もダメ。2回目は概ね3週間めがメドで1カ月や2カ月先じゃダメなんだから、焦るがな……。

 という次第で、提示されたいささか遠方の耳鼻咽喉科に1つ空きがあるというので、そこに決まる。        

 ちなみに1回目で出向いた医院も電話鳴りっぱなしで、事務員さんが、「コールセンターにおかけください」といった意味のことを繰り返してた……。

 同医院は当初は直接に電話での受け付けオッケ~だったらしいけど、対応に追いまくられ、直接受付を中止したようだ。でも、電話ひっきりなし。

 

 ともかくも、判りにくいのだよ予約の仕組みが……。

 この先、大勢の人が苦労を強いられる事だろうと思う。

 デジタル庁というのが出来たけど、予約1つスムーズに出来ないようでは、お先真っ暗。

 結局は電話によるマン・ツ~・マンの予約がイチバンにヨサゲ。なかなかつながらないだろうけど、ネット予約で生じるストレスよりは、まし。大手マスコミはいずれも大規模接種会場の混雑やらに眼を向けてるけど、これも変。たぶん65歳越えた記者がいないゆえにの「我が身のコト」としての情報の持ち合わせの無さと、それへの想像力の欠落かしら。会場に行く前段階で多くの老人が躓いている……。

 

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 地元のS新聞ネット版も、上の通り、トラブルなしと報じているけど、これも俯瞰図としての鳥の眼。

 鳥の眼には各家屋内に住まってる高齢ピープルが個々人でナンギし難渋した姿カタチといったミクロなものが見えてない。結局は統計的報道でしかなく、後々の「歴史の断面」となるリアルな記録がなされているとは云いがたい……。

 

 この記事を書く前に、某BARのママちゃまと電話でおしゃべりして、思わず苦笑したのだけど、そも今回のワクチンは2回摂取が大前提なんだから、予約とて、2回分の日程確保を一気に決めるのがアタリマエなのじゃ〜なかろうか。

「小学生でも判るようなコト……」

 ママの一声に、

「そうだそうだ〜っ」

 苦笑しつつ喝采

 

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 で、ワクチンだけど、意外やイガイ、痛くなかった

 針が刺さる痛みはあるものの、微か。

 むしろ月1回やってる血液検査の採血の方が6倍ほど、痛いわい。

 

 帰宅後4時間ほど経って徐々に、注射した場所に、机の角にぶつけた時のような鈍い痛みが出てくる。

 12時間後くらいに、今度は筋肉痛みたいな感じになり、腕を上げたり曲げたりがヤッカイに。

 よって、まだの人は、間違っても利き腕にうたないようにご忠告。重いもの、持てないぞ。

 ベッドに横になると寝具にあたって痛く、寝返りが苦痛。

 要は、この未知なるワクチン溶液が体内に入ったことで身体が、

「なんか変なもの、入ってきた……」

 警戒してるんだね。その結果としての腕の痛みなのかも。

 でも、さらに時間が経つと、

「ぁ、そういう性質の液なのねっ」

 身体が親和してくる。

 身体の1機能として、新たに、コロナウィルスへの抗生を生じさせようとしているワケだ。

 注射された翌日、24時間を経過して、次第に筋肉痛めいたのが遠ざかってくのを我が身に感じる。

 腕を45度あげると痛かったのが、70度くらいはあげられ、緩和しつつあるんだなぁと、やや、ホッとする。

 2晩経過でほぼ痛みは、さようなら。

 

 来月に2回目を接種して、ひとまずの終止符……。

 ファイザー製ワクチンの効能は、概ねで6カ月だそうな。

 その先は判らず、現在進行形で調査しているというのが現状らしいから、毎年、注射しなきゃいけないような感じがけっこう、濃ゆい。

 終止符じゃなくって、こたびは、マル1つ打って、行替えした程度かも。

 

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     オークションに出ていた昔の販促グッズらしき前掛け。意外なほど安い値段で落札されてた。

 

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 ぅぅうう〜〜む。何だろね、これは……。

 日本に向けての発言ではないんだろうけど、〇〇のために犠牲をという発想がすでにペケじゃないでしょか。

 新幹線のために「犠牲を」………… ありえない。

 お祭りのために「犠牲を」………… ありえない。

 五輪のために「犠牲を」 ………… ありえないし、犠牲を必要な祭典は採点不能な無用。コロナ騒動収束後にやるべきもんでしょ〜に、まさに、小学生でも判るようなコトだと思うけど、ねっ。

緊急事態宣言発令中

 タイトルの通り、ここ岡山は、今そういう状況。

 すぐ近くのスポーツ広場は、早朝からゲートボールのジジババで賑わうけれど、閉めきられ、ワンちゃん連れたヒトがいる程度。誰ぁ~れもいないから飼い主はリードを外し、ワンちゃんハシャイで駈け廻る。

「なるほど、宣言下なのだね」

 と、そんな光景を見遣って、ぼんやり思うんだった。

 ヒトの流れをとにかく抑止するというのが目的なんだから、ジジババのお楽しみが奪われるコトになりはするが、ま~、しかたない。

 一方でそのスポーツ広場の側面では、祇園用水の末端というべき水路をば、たえず水が流れてる。コロナウイルスがお水に溶けて活性化するようなモノでなくて、よかった。

 

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 明日、個人的には、1回目のワクチンを注射される。

 副作用の事も含め、なにかと不安ながら、ま~、これもしゃ~ない。流れのまま……。

 

 前回の記述を読んだジャズフェスのビシバシ事務局長が即行でモシモシくれて、

「1回目の予約が完了した時点で2回目の摂取日も決まるのよ。だから、そこは心配しなくともいいわよ」

 彼女は医療関係者だから、そのあたりの知識豊富。

 流れを教えてくれて、めちゃに、あ・り・が・た・かっ・た。

 こういうモシモシは不安気分和らぎ、た・す・か・る。 激烈に感謝。

 で、昨日、またモシモシもらい、

「ちょっと情報が違ってた……。岡山市の場合、個人医院等を含め、接種場所それぞれで2回目の対応にばらつきがあるようよ」

 とのこと。

 なるほどね~。薄らボンヤリとこの国の、急ごしらえな政策の実態がみえる。摂取される側もする側も、皆な、困惑の色が濃ゆいんだ。

 

 と、それにしても……、よくよく流されっぱなしの1年越えでは、なかろうか。

 緊急事態宣言下では、部活もダメで運動会もペケ。

 一方で9週ほど経つと、国外から11万ものピープル(選手と関係者で8~9万・報道関係者が2~3万)を迎えて大運動会という逆流……。

 こたびの急ごしらえの65歳オーバー向け接種(地域によっては75歳からで、これも丸投げ政策の歪み)も、詰めの甘さに煮やされるばかりで……、変テコな流れに翻弄されっぱなし。

 宝島社の特大な新聞広告(11日の朝日や読売新聞などに掲載)も、そのあたりの消息を突いている。

 

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           このフレーズ、言い得て妙。

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 コロナ禍での、Do it yourself……。業者に頼らず自分で住まいのリフォーム中。なかなか面白いが、大変。

 壁に石膏ボードを取りつける作業が、思ったよりハード。柱やら梁の合間の壁のサイズを測り、ボードをカットして取りつける工程。

 仏間の壁は容易だったけど、階段部分がやたらに面倒。

 台形やらやや三角形やらとカタチ色々な上にさほど広くないゆえ、工作しにくい。

 面が大きいと自ずと石膏ボードもでかくなり、重いのもナンギ。

 カットのたび、微細で大量の白い削りカスが出るんで、あたり白々。掃除も必需……。

 

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          せんい壁に薬剤塗布して下地を作った頃合いに映した写真

 

 ボード取りつけ    ボード同士の隙間のパテ埋め   → ヤスリがけて面を均一  、という流れのさなか。この後で壁紙を貼る。

 という次第ゆえ、作業はチャチャッとは終わらない。

 仏間は作業場と化し、仏壇もドア閉じて休業中……。

 

 ま~、いいさ。

 1日の作業は数時間ながら、いずれ確実に終わるし、なんせ「緊急事態宣言」のさなかだ、どこへも行けやしないんだから、ユルユル、悠々とやろう。

 我が国政府は勇気をだしてオリンピック断念を「宣言」し、開催経費を各家庭に均等振り分け支給して、人流抑制と経済回転を考慮した、

「おうちにとどまる間に家をリフォームしようゴ~ゴ~計画」

 とか、

「Go to Home キャンペーン」

 とかな前向き政策をやるべしだと思ったりもするんだけどね~、

「捨てぃ・ホーム」

 じゃないんだわよ、このさいは。

 リフォームって、あんがいモロモロな道具が必要だし、素材も必要だし、けっこうな経済活性だよコレは。旅行やらモノ食ったりのただの消費じゃなく、文字通りに“建築的”消費でもあるしぃ……。

 まっ、今の政府にゃ「馬の耳に念仏」か「耳に湯豆腐」、硬直しきって聞く耳もなしだろうけど、かつてこの国の政府は、戦艦大和を沖縄の砂浜に乗り上げさせ、そこで砲台として固定し、米軍撃退-本土防衛というメチャでアホ~なことをやろうとしたけど、なにやら今のオリンピック、その延長線のようなムボ~感が拭えないのがヨロシクない、なぁ。

 ヨロシクはない、と判ってるはずなのに突き進んでしまう非建築構造が、ふ・し・ぎ。きっとこの国の政治実態は「途上国」なのだろう。