うちのじゃないよ

この12月に米国で発売されるブルーレイディスク版「ブレードランナー・コレクターズセット」に1/43スケールのポリススピナーが付属する。
スピナーといえば、今もってTVC-15の名が出てくるらしく、それはありがたいコトなのだけど、今回のブルーレイ版のアナウンスと共に、『原型はTVC-15がやったの?』という問いのメールを何通もいただいた。
お返事をしなくてとてもゴメンなさいなのですが…  ホントに、たまたま奇妙な偶然も重なっているので、この機会に記しておく。(すでに一部のサイトではこの情報も流れておりますが(笑))
真相中の真相はこの記事にあります、デス (*^ ^*)
ホントはこのブログは秘めたる部分でのボクの本来の模型趣味と日々の雑記をと思って書き出した次第で、専門(大笑)の「ブレードランナー」や「サンダーバード」には触れたくなかったんだけど、サ……
1年ほど前だったか。たまさか、メカニカルSFアイテム原型の第一人者たる○○氏のところに、某中国系のバイヤーから1/43での原型依頼があって、当然にその相談をボクは受けた。
で、数ヶ月後、彼はどえらいモノを作った。
ドア開閉・リアのウィング開閉と同時に後部タイヤの引き込み連動可動・フロントカバーとタイヤは交換式・・ といったギミック内蔵の模型だ。
だけど、そこからが問題で、バイヤーさんに原型を送付したものの半年が経っても製品が出てこないのだ。(もちろん原型代金はもらった)
○○氏の元にも連絡がない。したがって、○○氏の元にもカタチとしてのモノは何もない。だって、そうでしょ、原型なんだもん。この世に一ヶあるきりだよ。
どうなってるんだろ? と思ってた矢先に、米国のブルーレイ版にオマケがつくというアナウンスだ。

写真で見る限り、ひょっとして、これは○○原型のアレなのか… と、当の○○氏をまじえて、アタマの上にでっかい「?」を幾つも浮かせたのだった。
ボクは模型とはまったく関係のない、住まっているこの岡山でのジャズイベントに深く関っているのだけど、3日前、そのイベントの一番に忙しい時に○○氏から電話があった。
「やはり、あれは私のじゃないです」
との連絡であった。
安堵したようなガッカリしたような気分を即効で味わうコトになった。
「じゃ、おまえさんのは一体ど〜〜なったんだ?」
との問いに、○○氏はニヤリと笑い、原型は今は米国にあって、SF系のコンベンションに出展もされて、どうやら、原型の買い手を募集中らしいというコトのようなのであった…。
「中国系のバイヤーさんに連絡がとれたのか?」
「うん!」
とのコトゆえ、○○原型のミニチュアカーが世に出るやもという期待は継続するコトとなり申した。
〜んなワケで、繰り返すけど、今回のブルーレイ版ファイナルカットのオマケは、○○原型でもなく、うちのでもないよ (^_-)
この件でもって、ブレランの新関君が、
「模型の原型師ってそんな扱いされるんですか? 自分の作品がどうなるかを判らないなんてヒドイじゃないですか」
と哀切込めて云ってくれたけど…… 哀しいかな、こんなもんなのですよ。
模型というのは、アートとして認識されてもいないし、あくまでも工業製品の末端にある、模したカタチのモノでしかないのですね。
そのあたりでね、模型に関ってる人間はね、なんか、苦渋を背負っております。(>_<)
実にたまたまではあったけど、このジャズフェスにアートを導入するという試みをやっていて、それが山本容子さんの作品と本人だ。
原画が一枚、展示品として来てる。
その保険料の値段と、模型の原型にかかる保険料の差違に、実はものすげ〜〜ショックを受けたよ。
このコトをここで書いてると脱線するし、いっそうの落ち込みを味わうコトとなるので書かないけど… ま〜、そんなもんなのさ、模型は。いじけて云う気はないけど、諦観として、そんなもんなのさ… と笑って俯くしかないんだな。タハハ。
ちなみに、ブルーレイ仕様となった「ブレードランナー」は、その"ブレランの新関"君より頂戴して、観た。
これが、12月に世に出るモノと同一なのかどうかはいささか怪しく、おそらくは、12月のものは新たなカットが加わった仕様というコトなのだろうけど…
ともあれ、すごい画質に口がパカ〜〜ッと開いたね。
今までのDVDは何やったの、と驚愕した。
ブレードランナー」は今からジャスト25年前の作品だ。
それから25年の間にVHSで販売され、レーザーディスクで販売され、遂に究極のDVDで出たと思って数年後には、こたびのブルーレィだ。
その全部を買って来た次第ながら、な〜〜んだか技術に振り回されてる感は拭えない。元は一緒なのに仕様が異なり… そのたびにある種の期待を抱いてそれを観てしまうという図式。
で。このたびのブルーレイだけどださ。
大げさにいってるんじゃなく、ホントに画質が圧倒的に鮮明で明るくてシャープで、観た瞬間に、ワガハイのイケメン面はオバカなグチャメンと化した。
すごいよ、この画質…… 寿司マスターの衣装が剣道着のそれだとこたびハッキリ理解したし、2017年のロスアンゼルスの街並もクッキリでアッと叫んじまったぜ。
セバスチャンがプリスと出会うシーンでの壁の落書き(あまりに有名な日本語なのでここには書かんけど)もバッチリにしてクッキリだ。
もう二度と、新版のDVDなんかにゃ眼をくれないぞと念じていたのが、いともたやすく瓦解した。
グチャメンと化して、この画面には見入ってしまったぜ。
ちなみに、イケメンの反語としてグチャメンは確固たる地位でもって使われているらしいが、その他にも、「グロメン」「ブサメン」「ジミメン」「オタメン」「ウザメン」「シケメン」「ダサメン」「ショボメン」「ザコメン」「カユメン」などなどあるそうで… 最悪なのが「ザーメン」だ。
おいおい、マジかよ〜〜とも思うが、Wikipediaにもその記載があるぞ。
一体、どんな顔なのだザーメンなるは??
… と書いたトコロで腰が萎えた。