デジタル・ミュージアムという構想

もう、明日のことだけど、岡山市のデジタルミュージアムで午後2時よりイベントを行ないます。
「写真でつなぐ人と町」とのタイトルで、無料です。
12/24 岡山市デジタル・ミュージアム 4F・講義室
午後2時〜4時 (開場1時半)
参加された方には、東京都港区が出版した「私と町の物語」という本を先着で40名の方にプレゼントしたりも致します。(一冊2800円くらいのものです)
この本の作者の伊地知裕子さんをミュージアムにお招きし、彼女とそのグループと港区という行政でもって、いかにして市民参加を前提としたプロジェクトを構築し得たかを語ってもらおう・・ という魂胆の講演イベントであります。
いま、ボクと仲間で、『写真』を集めています。
スナップ写真でエエのです。
無名でイイのです。
かつて撮った写真の中に、実に膨大な"時代を検証できる情報"が含まれているというコトが収集の起因です。
すでにお気づきのように町は常に変化しています。
「あれ? ここに喫茶店あったよな・・」
「あれ? ここ工事してるけど、その前って何やったけ・・」
正式に、俯瞰として、記録されるスベもなく町はどんどん変容します。
どんどん、人はその空間の過去を忘れていきます。
信号機の赤・青・黄はいつの間にか発光ダイオードのそれに変わってます。
アナタの周辺にだって、多々の変化がある。
そのコトに気づかないホドに素早く、町の姿は変わっています。
でも、変化があるけど、それは記録されてない・・。
でも、よく考えるに、実はそれは、それを主体としてではないけれど、背景として、写真というモノの中に記録はされているのです。
例示しますと、ここに掲載の写真。昭和の30年代の天満屋という岡山のデパートの屋上でのスナップです。
子供の服、乗り物のカタチ、お稲荷さんが鎮座している様相・・ などなどなど・・ 
「あ〜、そ〜だったね〜、天満屋の屋上ってこんな頃があったね〜」
知ってる人は感慨を湯のように湧かすだろうし、知らん人は、
「へ〜」
ってな、もんでしょう。
そういった諸々に何事かの価値を見いだそうというワケではなく、遠き将来に向けての記憶の伝承として、いま、皆さんの家庭の中で安眠している一枚の写真をお貸しください。それをスキャニングしてデータベースに入れさせてください・・ 
と、モゴモゴ活動しつつあるワケです。
撮ったご本人の意思とは関係なく、その撮った被写体の後ろにある背景に膨大な"時の凍結"が秘められていて、そこにボクと仲間は価値を見いだしています。
すぐに、その写真によって、何事かがパ〜ッと開けるという次第じゃないのですけど、データベースとしての蓄積から、いずれ、誰かの何かのお役に立つのではないか・・ 歴史の大きな流れの記録ではなく、その歴史、その時代の空気とカタチをデジタル画像として後世に残すという目論みと併せて、この企画そのものは多分にアートという領域にちょいと踏み入れているのかもという期待なんぞも混ぜて・・ せっかく作られた岡山市デジタル・ミュージアムというイレモノを活用させてもらって、市民ベースの、市民参加による、市民によるミュージアムの構築って〜〜なコトを模索しております。
モネもマネもダリもないですけど、地域を反映し、地域の過去から現在に至るを、写真というモノをベースにして、それをデジタルでもって再構成して何らかのカタチにしていこうという目論み。
ミュージアムというイレモノの概念をそろそろ変えてイイかも・・ との思いもあります。
まだ、自分達自身がこのプロジェクトをどういった方向に向けてよいのやら判らないのですけど・・ 一つの先陣として、東京都港区では、港区にお住いの大勢の方々から写真を収集し、過去と今をつなぐ、ちょっとした良き装置として"出版"というカタチをとって提示しているというコトで・・ この仕掛け人をば今回は呼んで、オハナシをしてもらいます。 \(^-^)/
興味をお持ちの方は、お越しあれ。

※ ここに掲示した昭和30年代の写真。映ってる子はボクです。\(^-^)/