朝の生タマゴ

年末に「ALWAYS-2」を観て、巻頭のゴジラのシーンにいたく感激しちゃって、
「これだよな〜、こういうシーンを怪獣映画にオレは観たかったんだよ〜ん」
と感涙してる内に年が変わったので、気分一新にと出向いた映画が、「魍魎の函」だ。
もうりょうのはこ・・。
主演の京極堂に扮するのは「ALWAYS-2」の堤さんだ。
なもんで何だか妙。
鈴木オートのおやじが一転して陰陽師風味な大真面目なもんだから・・ ちょいと笑った。
先週の日曜は文化ホールで芝居を観た。
「王女A」
岸田國士戯曲賞の劇作家・松田氏の作品だから、これは見逃せない。
氏とは年末に岡山で呑んでいるから余計にだ。
もっとも、フレンドという仲ではない。たまさか、彼が来岡時に酒場でよく会うというコトでしかないのだけど、密やかなフアンであるコトは違いない。
出演の皆ながいっせいに声を出す。
めいめい違う事をいってる。
だから、総じると何をいってるのか、何が進行しているのか判らない。
コトバというものが多々発しられているのだけど断片の切れっぱしでしかない。
生じているコトはおぼろに判るけれど芯も外縁もよく判らない。
よく判らないままに舞台は進行し、最後に出演者一同が手にしていた複数のラジオがいっせいに、彼らの声をつむぎだす。
舞台に人はもういない。
ただ複数のラジオがいっせいに声を出す。
依然としていってるコトは判らない。
が、多々のコトバと叫びが、喜びやら悲嘆がラジオ(カセットテープレコーダー)を通じて、人が演じてた舞台同様に舞台上に響いていく。
幕。
何を観たのか、何を聞いたか、よくは判らない。たぶん、時代を凝縮しきってしまえば、この舞台の光景なのだろうと思われる。
演じたのは演劇ユニット・水蜜塔の6人。
"なんだか判らんけど、いい経験しちゃったぞ〜ん"な感触の、異物としてでない、良性の突起がボクの中に残されたので、芝居のアトで喫茶店でコーヒーを呑みながらボンヤリした。
次に松田氏に会ったら、ボクは彼に何を聞くだろう? 
と、その時は思ったけど一週間経つと、その芝居のコトよりか・・ 映画「トランスフォーマー」のSFXって、ありゃ日本のアニメを凌駕しちゃったね〜・・ などとおバカをいうような気になった。
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2月の東京での某イベントのために、年明けから引きこもったようにして日々、作業。
昼夜が逆転はボクの常套だけれど、08年度はとっても逆転の度合いが高い。
早朝、真っ暗な、5時を過ぎた頃に、徒歩にして2分ばかりのトコロにある「ジョイフル」に朝ご飯を食べに行く。
5時からモーニングサービスとしての”朝食メニュー”があって、これが499円。
生タマゴがあるのが、うれしい。
ボクは生タマゴを飲むのが好きなのだ。
飲むというより、すするのだ。
ゴハンにかけたりは、しない。
断じて申すが、タマゴかけゴハンでは、いけない。
醤油をかけて、チビチビすする。
チビチビすすりつつ、チビチビとご飯をかっこむ。
両者を口の中で混ぜあわせてはいけない。
生タマゴとゴハンはけっしてミックスしてしまってはいけないのだ。
タマゴはすすって僅かに飲み、直後にゴハンだ。おかずはその後。
飲み込んだ直後のお口の中にほのかに残る生タマゴの感触の上にゴハンをのせていくのが良いのだ。
交わりそうでいて交わっていず、でも実態は交わってるんだけど表層じゃ拒絶してるってポーズの持続が、これ、なかなか高度に音楽的でございましょう。
そういう高度を499円のモーニングサービスで一人こっそりヤッてるんだから、オレはえらいとは・・ むろん思わんけどね。
もっとも、これをボクは"朝ごはん"として食している感じじゃない。
夜食の延長か・・。
ゆえにビールをオーダーもする。
発泡酒の350mlは199円。
一番絞りが299円。
一番絞りを、2回オーダーして、それからモーニングメニューをかっこみ、それからコーヒーと梅コブ茶をソフトドリンクのコーナーから取ってくる。
客はこの時間はまばらだけども、ご同様に早朝から飲んでるおっさんがいる。
周辺を気にしつつ、こそこそ、おっさんはビールを飲んで物憂げに暗い窓の外を眺めていらっしゃる。
「なんで?」
「こんな時間に?」
「こんなトコロで?」
アレコレの疑問が湧いてくるのだけど、先方もたぶん、思うにこちらを盗み見て、ご同様なクエスチョンを浮べているのだろうと思うし、またそう感じられもする。
ボクというカタチはそのおっちゃんには、どう、映えているんだろう? どう、彼の中でスケッチされただろう?
「ジョイフル」なんていう店は、ある種の階級の人しか来ないようなフシがあって、ま〜・・ 立地してるその店舗によって客の層は違うのだと判っているけれど、ここ新幹線の下の側道にある店は、けっこう静かで居心地がいい。
出てくるキャベツなんぞは、これが千切りかよ〜・・ とガックリ以前のメチャでクチャなシロモノだけどさ。
ともあれ、ここで一息入れてからヨタヨタと戻り、また卓上に向かう。
近頃、Macの調子が悪くなる一方で、この前あたりからEGBrigeの辞書が使えない。
急場をしのごうと辞書アプリのコトノコをダウンロードしたら、その夜は使えたけど、翌日から辞書として機能してくれない・・。
イラストレータで作図してると、マウスが動かなくなる。
USBのポートからラインを引っこ抜いてまた差してやると、何事もなかったようにまた動くが・・ マウスボタンを押した状態でちょっと静止したりなどすると、またぞろ画面上にマウスの矢印が凝固する。
もちろん、昔のMacのようにフリーズしきったり、爆弾マークが出て、システムの再起動を余儀なくされるというワケじゃない。ラク〜なもんだ。
不具合は部分で生じ、Macは平然と動き続け、バックでiTunesはブライアン・フェリーをずっと奏でてくれている。
この繰り返し。
理由がわからん。
でも、わからん理由をまさぐってく時間がない。10年くらい前のボクはそういった不具合をある意味で愉しみ、あ〜したらコ〜治ったよ〜〜んてなコトをお友達に吹聴したりもしてたけど、今はそのエネルギーがない。エネルギーがないのではなく時間がない。超絶に薄いMacが出たよ〜んてなニュースもジョイフルで一番絞りを飲んでると一向に嬉しく聞こえない。
なんせ、しなくちゃいかんコトが山積してるんだし締切がある・・。
で、やむなく、不調なままに今日をうっちゃる。不調なMacでまた仕事をはじめる。
ブヒ〜〜〜〜〜〜〜。
てな呻きをあげながら・・ お昼の12時前まで奮闘してダウンする。 (^^)//
申し添えますが・・ たまさか我が環境はいまヨロシクござんせんけど、Macはいいよ〜〜ん。ウインドウズのあなた、乗り換えなさいな。