火星の100年先

フェニックスがガス噴射しつつ軟着陸したその真下、吹き飛ばされた表層の下に氷らしきモノがあると発表されて早や数日。
慎重に探査検証しているのか、あるいは氷じゃなかったのか・・ どちらにせよ、早く詳細を知りたいと思っているワケだ。
今から100年も経てば、おそらくは火星に人が住まうようになって、ムロンに100年先くらいのコトゆえ、多数がいるワケでもなく、国家的指命で裏打ちされたプロジェクトの一つの大きなキーワードなり柱として、たとえば、永住を決意した学者だか技術者家族のことが、
『○○さん夫妻・火星永住を語る』
てな感じのニュースとして世界に流れたりしているのだと思う。
その頃のロケットは1960年代末のアポロ時代とさほどにデザインは変らず、極端に大きくもないであろうけれど、コンピュータの技術はいっそうにアップしているであろうからコクピットの様相はかなり違っているとも思う。
今から115年先には、火星で人類の子供が出産され、これはもう地球人ではなくって、
「火星人生れる!」
と、大きなニュースになっていることだろうとも思う。
その子が火星で育ち、25歳の頃に画家になって、火星の種々の土から泥絵の具を編み出してペイントしたものが地球に運ばれて、10号程度のタブローに8千万くらいの値がついたと・・ その頃のニュースで話題になるかもしれない。
どうってこともない火星の風景画だ。
その頃には、EU、ロシア、中国、米国が火星の領土権をめぐって決着がつかないイライラするような会合を地球上で繰り返しているかもしれない。
その頃には巡回展として、採取された30種ほどの火星の微細な生物や細菌などが世界のあちこちで回覧され、あんがいと不人気な展覧会となることも・・ あるだろう。
人が僅かにいて営みを続けていることは当たり前のことであるから、地球ではさほどに火星に関心はない。というより、ほとんどもはや関心がない。
が、それでも、火星に永住しようとする人間はやはりいて、年間50世帯くらいの割りでそれは増加しつつあるといったニュースが、小さく報道もされていると思う。とある宗教団体が完全な自治を標榜して100世帯の家族を火星に送ると発表した途端に、その宗教団体は激しく非難され、計画を撤回するということもあるかもしれないし・・ それでも意地をはり、、国連から脱退した某自治国にて自前で宇宙船を調達し、そこら打ち上げられて火星をめざすかもしれない。
このさき、どんなことが火星で起きるんだろうか・・。今はSFめいた空想でもって頭の中に絵図をかくしか出来ないけど、ともあれ、氷だ。
あるのか、ないのか・・。
あれば、その中にどういったものが含まれるのか・・。
楽しみだな〜。
氷じゃなくって岩塩だったりしたら・・ 火星は人にとっては苛酷な地というコトになるだろうし。
このお楽しみの合間に、類似、類型、相似としての笑いが火星からやってきた。(ちょっと旧聞ですけど)
90日間は動くだろうとの計画で2004年に火星に降りたスピリットが、今年の1月頃に撮った映像だ。
スピリットはソーラーパネルの上に堆積する火星の砂塵に苦しみながらも、90日間という寿命をはるかにこえて今も動いてる。
で、こんな写真を送ってきた。
人のよう・・。
ただし、6センチくらいだそうである。
ちっさ〜〜〜。