移動発射台-03


1965年の12月にジェミニ7号と6号とが宇宙空間でのランデブー飛行に成功します。これが成功しないことにはアポロ計画は進められないワケだから、この成功は大きな進歩でしたね。
この時の7号と6号は同じ発射台から打ち上げられました。
7号を発射させた後、すぐに発射台は修復を受けて、通常なら数週間を要する作業を3日で完了。
左の写真のように、まずは水洗いにはじまり、修復箇所を見つけ、再溶接やら部品の交換やらケーブルの引き直しなどなどを三日三晩おこなったようです。
さっそくジェミニ6号を打ち上げようとしますが… 点火したものの燃焼圧力が急激にダウンして、打ち上げに失敗します。
突貫での修復がゆえにの見落としだったのでしょうか? バルブの故障により打ち上げ延期です。
先に飛び立っているジェミニ7号は宇宙空間で待つ形となりました。
10日後、ジェミニ6号は今度は打ち上げに成功。数時間後にランデブーし、およそ1時間近く、2つのジェミニが至近距離での飛行をおこなって、アポロ計画へのステップアップとなりました。
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意外や、アポロ計画での移動発射台の打ち上げ時のダメージを示す写真というのは… あんがい、ないんですね。
激震と猛火とそれに伴う圧力に数分の間晒されるのだから、損傷してあたりまえ。
きっと、あれこれと撮影され記録もされているのだろうけど、公開はされていないようですね。
上記のジェミニ6号と7号の場合は、連続打ち上げということもあって修復の現場をカメラが捉えています。
ジェミニ計画に用いられたタイタンロケットはアポロサターンに較べてはるかに規模の小さなロケットでしたが、それでも、写真で見る限り、よく焼けてます。
塗装が焦げて火膨れしたり、配線が燃えたり、諸々の機器も損傷したろうと考えられます。
よくもま〜数日で復旧させたな〜と驚くくらい、被害は大きいなと写真でも判別できました。
アポロサターンはそのタイタンよりはるかに大型で強靱。
発射台の損傷は相当なものだったでしょうね。
それゆえ、移動発射台は3基が作られたわけですね。
破損する→修復する→また使う。
このローテーションをこなすにしても、発射台は3基を必要としたというワケでしょう。
むろん、その損傷具合を模型化しようなどとは思いませんけどね。どれっくらいの傷を受けたかは知りたいですね。
アポロサターンの威力をば、発射台の被害でもって感じてみたいワケです。
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※ 上の写真:ジェミニ7号打ち上げ後の修復の様子
※ 下の写真:製作途上の1/87移動発射台
アームなどを取り付けていないのでチョットすっきりした感じですね。