今年の獅子座流星群


獅子座流星群が今朝方にピークを迎えるかもしれないとの報であったので、朝の4時に外に出てみた。
昨日は雨だったから、路上にはまだその残滓が残っている。
夜空は晴れてるけれど風がやたらに強い。
南西の高いところにオリオン座が位置し、眼を転じて北東に向くとおおぐま座が輝いてる。
おおぐま座という名ではあるけれど、ヒシャクにしか見えないし、近頃のボクはこれをクエスチョンの「?」に見えるから、北斗七星というよりもクエスチョンマーク座と勝手に呼んでる…。
その合間の東のやや低いところに土星がいて、獅子座はそのチョイと上あたり。
そこいら辺りを中心にボ〜ッと眺める。
5分と経たぬ内に肩が冷えてくる。
でも、流星はみられない…。
その昔、忘れもしない、映画「スターウォーズ」の日本公開の年。
だから、1978年だ。
この当時は電信柱に映画のポスターが貼られるのが日常の光景としてあったのだけど、我が宅の近く(といっても500mは離れてるけど)のタンボの真ん中の電信柱にまで、その「スターウォーズ」ポスターが貼られていたので、
「また妙な所にまで貼ったな〜」
と、そのポスターの前で立ち止まって、チョイと見上げた途端に、
「スパーンッ!!」
と、そんな音はもちろんしなかったけれど、真夜中の空がエメラルドみたいな色に東から西に向けて瞬時に輝いたことがある。
流星だ。
小さな光点がポロリと落ちるというアンバイではなく、夜空の全体がエメラルド色に光って… すぐに、何事もなかったようにまた夜の空に戻った。
「ありゃま〜」
と、アッケにとられた。
「こんなコトもあるんだな〜」
と、驚いた。
一度こういう美味しい経験を身体に刻むと、どうしても、それが基本型みたいな、尺度をそこから始めるみたいなことになってしまい、以後、夜空を見上げるたびに、あの時の体験を上廻るものを見たいと念じてしまうのだったが… そう都合よくはいかない。
以後、そんなエメラルドグリーンな夜空を見たことはないし、流星は幾つもみたけど、丼からご飯粒が落下するほどの、驚きのないものしか見たことがない。
それで、今夜こそはとまたぞろ… 早朝の夜空に眼をこらしたのだけども、ダメね…。
流星は見えない。
落ちてこない。
ときおり、かすかに、眼の端っこに、なんか薄く、今落ちたような感触はチラチラッとはあるけれど、一筋の滴も、一粒の米粒も… 眼は確認できない。
でも、肩は冷える。
首筋もやや硬張る。
という次第で、10分ばかりで退散。