変な夢

就眠前に読んでた『百鬼園百物語』に、影響されたんだろか?
あるいは今チビチビとページをくってる鏡花の『怪異小品集 おばけずき』に触発されたんだろうか?
このところ変な夢をみる。


そのさいたるは、
「お〜い、起きてっ、起きてっ、大変だよ、雪が降り出した〜」
慌てた声に揺さぶられ、
「えっ、この9月にか?!」
びっくりマナコで飛び起きた。


目覚めた直後に夢と知れ、負けて悔しやイスタンブ〜ル、はしごを外され面白くない。
夢の中で眠っている自分というのも釈然としない。
自室のベッドで実際に寝てる自分と夢の中で同じベッドで寝てる自分とは最後の瞬間に起き出して同化したワケだが〜〜、っと解釈をくわえてみるものの、基本としてもう2時間ばかりは眠っていたい自分であったゆえ、起こされて…、
「ややこしいのを見せるなよ」
自分に腹もたつ。
けど数日経って思い返すと、これはなかなかに傑作というか怪作だったと気づいて、ちょっと北叟笑んでここに書いておく。


ちなみに、鏡花の『夜叉ケ池』に登場する鯉七や蟹五郎などの魚貝系のオバケどもがボクはとても好き。
彼らの織りなす会話のおかしみは絶品。
もしもこの戯曲を舞台上で演出できるなら、ボクは… 鯖三郎、ってな魑魅なキャラクターをくわえてみたい。
当然に衣装は大きなサバ缶に手足を生やしたカタチになろう。
でもって、夜叉ケ池の主たる白雪の姫に、
「おまいが何処に居るかはすぐ判るよ、その匂い…」
笑われるのだ。
白雪は鯖三郎を嫌いでない。好もしい眷属として傍らに従えてるワケだよ。
鯖三郎は海水系で淡水な池にはやや不向きだけど、いいじゃないか、このさい。
……同じ見るなら、そういう夢をみたいな。白雪姫の配役は誰にしよう?


※ トルコはイスタンブール。屋台に並ぶサバのサンドイッチ。
名物にして絶品。
こらず、いじらず、サバはただ焼いただけ。レモンをかける。これを挟む。
いさぎよきシンプルがいい。
ゆえに、2020年オリンピック開催地に選ばれずで… ボクはションボリかなりガックリ。