ジャズフェス中にレコードからiTunesへ


毎年、ジャズフェスのシーズンになると決まって、レコードの事が頭に浮くのだった。

レコードというのは、かのドーナツ状のヤツね。

ボクのような世代の人なら、きっと家のどこかに100枚だか200枚だかが… 眠っているように思う。

ごたぶんにもれずボクもそうで、CDの時代になって何枚かは買い換えというか、買い増し、iTunesの時代になってからも何枚かのアルバムをダウンロードで再購入みたいなアンバイなのだったけど、それでも、200枚くらいのLPレコードが"音"を再購入されないまま眠っていて… これの存在がどういうワケだかジャズフェスの頃になると、気になるのだった。

むしょうに聴きたくなる。

けどもレコードプレーヤー一式は既に聴ける状態に、ない。

どこか遠い昔の時点で倉庫にしまい込んで、
「ま、いつか、また…」

てな、時代の流れの中で片隅に押しやって、そのままなのだ…。

で、毎年のように、新たなLPプレーヤーを買おうと、もちろん、それはパソコンに接続可能でなきゃイカンだろうってな条件が付加されて、購入意欲はあるものの、吟味するに価格がよろしくなかった。

2万も3万もプレーヤーに費やす気はないから、結局、買わず、結果、聴かずだったワケ。

でも今年になって、やたらに廉価なのが登場したもんだから、とうとう、腰を、ヨイショとあげたワケだ。

7000円でおつりが来る。

USB対応で、それもLPだけでなくカセットテープからもパソコンに収録可能。

過去にないコンパクトなボディ。

ウインドウズ専用と書かれてるけど、USBで、それもアプリケーションも無償でゲット出来る「Audacity」を使う… という事ゆえ、なんのことはない、MACでも使えるワケだ。


という次第で、買って、さっそく、以後毎日、数枚づつをiTunesに取り込んでは、久々な、
「ごぶさたでしたな〜」

を、やってる今日この頃。

一曲ごとに取り込んで曲名をつけるといった面倒は省略。A面とB面を丸ごとで採って、そのままiTunesに送り込む。


あると思ってたLPがみつからないし、針ゆえのノイズも収録されると思ったらアンガイとクリーンな音で収録されてビックリしたりと、久々のレコードとの接触なのじゃあるけど… ジャズのLP、ボクは持ってないね〜。笑っちゃうな〜。


結局、イチバンに取り込みしたのは、TACOとかCARMENとかコックニー訛りバリバリの障害者さんで結成のTHE KIDSとかMUDとかSPARKSとかの80年代前半の英国系なロックばかり。

懐かしいというより、いっそ新鮮。

MUDなんぞは、ジャケットはもう最低のクソったれ、所有してるのが恥ずかしいくらいなものだけども… 内容は最高だな、これは。

ちゃんとコンセプトがあって、どこぞのパーティ会場に招かれて演奏しているアマチュア・バンドという設定なのだ、このアルバムは。

巻頭でいきなりプレスリーめくが登場して一挙にヒートアップという図式が実によろしいアルバムで、その声、その演奏と、ジャケットの写真がまったく結ばれない不幸なMUDの4人組。

一方じゃ、ハリウッド黄金期のミュージカルサウンドに取り憑かれたかのようなTACOの饒舌なまでのオマージュっぷりに、ボクはキューブリックの『シャイニング』のジャック・ニコルソンがやはり過去に取り憑かれて狂乱してくみたいな、良い意味での"奇想の系譜に属した表現の醍醐味"を味わったりしてる。
当然のように、これらはCDでも売られちゃいるけど、再購入の踏ん切りがつかなかったモノ達…。

TACOのジャケットは蛸を背景にしたヘンテコさで、これは後のCDジャケットとは別物ゆえ、そこも懐かしい。

iTunesに取り込んだLPの音を少し、聴いてみ。


なんかひどいジャケットでしょ、MUDさんのは。右のオカマ君から左に向けて、なんで股が開いていくのか… しら。
もちろん、ひょっとして… 非常に高度なデザインセンスなのかも知れないんだけどね、これは。
でも、一見で、こりゃダメじゃん、でしょ? (^_^;

という次第で仕事しつつ、足かけ数年ぶりでやっとレコード盤を別メディアに移す作業を加えつつで、なんだか頭の中はグラムカラーっぽいロックでロックされてるけども、週末のジャズフェスの第2弾と第3弾のイベントのために肉体はジャズにスィ〜ングしなきゃな今週中なのでした。

前日の雨から一転コロリで炎天となった「ジャズ横丁」じゃ、日焼けして、身体はそれなりに消耗しちゃったけど、ジャズフェスというカタチの中に身を置くのは愉しいこっちゃで。

ご近隣の方は週末に、どうぞお越しを。

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