奇妙な夜

忘年会の季節。
その第1弾となる某夜某所の某集い。
数時間、呑んで食べつつの、この小さな集いの核となってるトコロの諸々を忌憚なくワイワイと話せるのはイイ、ね。
「来年もまたよろしく!」
と、乾杯して気炎昂ぶるトコロがいい。
写真の『神戸すすき様』というのは常に使ってる小料理屋での"隠語"なので、お気になさらず。場所は岡山ですよ (^_^;。

この忘年会集合時間の30分前に、歯科受診の予約をボクは入れていたもんだから、遅刻やら受診後の歯痛やらと厄介を引き入れるかもと危惧していたけど、フタを明けると、さほどど〜ってコトなかった。

前にも書いたかもしれないけど、歯科医とは旧知の仲でもあるんで、それで、
「ボク、この後、忘年会。今回は早くに治療が済んだから遅刻せずともイイあんばいだ」
と、申したら彼も、
「ぁ、私も今夜は忘年会」
「じゃ、2次会でどっかで会うかもだな」
などと申しあってバイバイしたのだった。


で、忘年会終了で某教授と2次会にと某ママに電話してみると、「今夜は休んで別場所で憩ってる。来ないか」とのこと。
高層マンション。
旧知なカップルの住まい。
某教授とそれでノコノコ出頭。
大の男子2人が手土産もなく訪問とは如何なもの? と気づいた時にゃ、もうエレベーターの中だ、手遅れだ。
ママちゃま含め都合5人での思わぬ2次会になって、遅くまでワイワイやる。
卓上の諸々を勝手に組み合わせて食する。すまんね、Etchan(苦笑)。
青森のリンゴ+コープのチーズ+手製白菜浸け+のり。
妙な組み合わせながら、妙にうまい。
コッテリ感とサッパリ感、2種の酸味がもたらす多層感、のりのふくよかな感触…。
予想を超える旨味に、気づくと碗の漬け物を全部平らげてた。



日付がすでに変わった刻限に、お礼申しあげて退出。
「いや〜愉しかったな〜」
と、教授とも路上で別れ、広瀬町と番町の端境あたりの暗い誰もいない街路を進んでいると、前方に1つ、キリコの絵みたいな人の影がユラリ。
その影が次第に接近して、
「ありゃ〜!」
頓狂な声をあげたのでいささかビックリする。きっと"危ない人だぞ"と夜の暗さがいっせいにそう囁く。
けど…、見ると、それは歯科医じゃないか。
先方は先方で、やはり近寄りつつあるコチラの影に夜半のモンスターを思って用心したらしいが意外な人だったので、それで「ありゃ〜」だったワケだ。
イカを持ち歩くこの愛すべき歯科医は彼の忘年会終了後に、こちらが先程まで一緒だったママの店に訪ね寄ったら休んでたので、しかたなくトボトボ帰宅中なのであった。
かたやトボトボ。かたや酒食堪能後のニッコリ。いわば天国と地獄のクロスオーバー。


いや、しかし… うまいコト出会えるもんだ。
こういう冗談みたいな偶然って、時にあるよね。
でも、映画とか小説でそんな出会いが描かれると、「ご都合主義ぃ〜」てなコトになって評価が下がるんだけど、ど〜も現実はそのご都合な主義じゃない「既知との遭遇」が、実はけっこう頻繁にあるのかもだね。
でしょ?