夏休み サンダーバード博 in 北九州


台風一過で夏休み。その上、スペースワールドのすぐそばという好立地。九州方面の方はすでにお越しになった方も多かろうと思います。

というワケで、展示品の解説をば、少し。

今回ご紹介するのは、ブレインズ博士。

会場の北九州イノベーションギャラリーのHPでは、"移動指令室"を前にして背中が映っておりますね。

このブレインズ博士は全高は40cmくらい。腕と足と腰が可動します。ポーズをつけられるワケ。

顔と手の造形はモデルグラフィックス誌をご覧の方ならご承知の、丸屋くん。古い仲間内のボクらはデミアン君と呼んでますけど、人物を粘度で再現する力量において、この人は天才。モデラーじゃなく、アーチスト。

近頃はまったく方向の違う作品も手がけて、これも素晴らしい。詳細はここ


でもって、ブルーのメガネは某T模型社で活躍中のH君の造形。あえて意識的にメガネをワンサイズ大きく作っております。

ブレインズというキャラクターの一見の特性ポイントがそのメガネにあることを加味した上での、ワンサイズアップ。真の意味でのディフォルメ。

はい。そんなワケで新幹線チケットと一緒に記念撮影(笑)。


細身のパンツが実にイマドキっぽいけど、1960年代前半から中盤にかけては細身パンツが流行った時代。

流行が今また60年代に逆行してるので、なのでチッとも不自然や滑稽感がないのが、イイでしょ。

ブレインズ博士、オシャレです。

ジャケットもたいへんモダン。生地はツイード、英国カーナビー仕立て。

ポケットチーフ代わりのニッパーのシルバー光沢。この研究開発者的かつ技術者的演出が心憎いのです。

腕時計も、劇中に登場したデザインをしっかり模型表現しておりますので、会場でよ〜くご覧ください。

といっても、袖に隠れて見えないんで、今回はアップでご紹介。

これ、iWatchならぬテレビ電話機能つき。

エピソード『火星ロケットの危機』では、人前ながらこれに向かって喋らねばならずな状況となり、それで救出現場にサンダーバードを誘導出来たものの、御本人は… アタマが変な人に間違われ病院に収容されてしまうという抱腹の1話。

しかもオマケに強制入院されてたブレインズ博士を引き取りに出向いたペネロープが院長の前で、こちらはコンパクトに向かって話し始めるもんだから、院長… 我が眼を疑うという2重の大抱腹。

カメラ組み込みの携帯電話が当たり前の今となっては、実に懐かしく微笑ましい名シーン。その描写はもう古い、とかいうのではなくって根源的な人間(人形が演じてるけど)の面白さが良く出てるのが『サンダーバード』なのです、な。

日本のテレビに登場して早や50年の歳月が経つ英国番組「サンダーバード」。来年には新シリーズも登場予定ですが、褪せることのない名作でありますゆえ、機会あれば是非、このお盆、この夏休み、北九州イノベーションギャラリーへ。

>^_^