旬のパッションフルーツ

ボクは今年はじめて、パッションフルーツという南洋系な植物を育て、自分で云うのもなんだけど、ケッコ〜、うまく育てたと自負しちゃ〜いるのだったが、もう、その旬のシーズンは終わってる。
気温28度以上でもってよく育つというものゆえ、朝の外気温が10度前後となったここ岡山じゃ、もはや伸びようは… ない。
まして昨日と今日の雨。土も冷えてしまった。

パッションフルーツはフルーツというくらいだから実がなる。
食べられる。
けども… その美味しい旬をボクは見極めていないのだったり… する。
いつ、食べて良いのか、判らんのだった。
アレコレの情報でもって、表層がシワシワになった頃が良いとあるので、実が落ち(地面にポタリ落ちるんだ)、それを拾って、しばし数日、時に1週間を越える時間をかけて、表面の皮にシワシワが寄ってくるのを待ってから、
「頃は良しかな」
包丁で2分割(表面は硬い)してみるのだったけど、
「あちゃ〜」
たいがい、すでに旬を過ぎて、とてものこと食せたものでない感じになっているのだった。
パッションフルーツは一気に実らない。
複数の玉が出来、それが地に落ちて数日経つと新たな実がプックリ膨れてくるといったアンバイで、それゆえ、美味しさの実証実験めいた"試食"を継続出来たワケだけど頃合いがむずかしい。とどのつまり、いつが旬でベストな味なのかの見極めが出来ないまま、シーズンを終えようとしてる。

地面にボテッと落ちたのを2日ほど経って、時に2週間おいて、食べてみると、ゼリー状の、酸味がたかい、けども舌触りとして南洋の味覚としか云いようもないとろけた感触があって、悪くはないのだけど、はたしてそれが旬なのか、そうでないのか… 皆目わからんのだから困ったもんだ。
アボガドは、これもやや最高の旬が判りづらいフルーツの一種じゃあるけど、その色合いと手で押さえた時の感触でもって、な〜んとなく「今じゃなっ」が判るんだけど、パッションフルーツは見極めが難しい。
色が落ちて黒ずんでくるにしたがい、表層はシワシワになって、ただドンドン黒く硬くなる一方で、食べる頃合いの判断も難しくなる。
アボガドのようなムッチリもなく、バナナの甘粘い感触もなく、量も少なく(小さじいっぱい程度)、ただ種の多い(それも食べられる)、という知識は頂戴できたけど… 深く付き合うにはまだコチラがあまりに無知という感じが濃いのが、ま〜、オモチロイ。
外装は硬いけど、中は白い柔らかな毛布といった感じで、その中にとろけた黄色いゼリーがちょっとだけ在るという風情も、ま〜、好もしい。

そもそも、グリーンカーテンとして使えるのかしら? との希望的観測でもって買って植えたのだし、食品として高らかに意識はしていなくって、あくまでも副次的に、
「食べれるのなら、それも良しヨシ」
でしかなかったんだから、このハナシはガッカリでもションボリでもない。
ただ、も〜、
「まだよく判らんなっ」
の一点がくすぶるのみなのだけど、そこもま〜、いいでしょう。
土に馴染めば、とても良く育つことは判ったし、葉の緑が濃くて綺麗なので、実は早や、来年はどう茂らせ、どうツルを誘引してやろうか… などとコッソリ思ったりしてる。

先日、デザイナーのC君がやってきて、きたる12月のある催しのフライヤー・デザインの打ち合わせをやって、途中から水槽のハナシに脱線した。
彼はメダカを買い始め、それが高じて、今やひそかに水草水槽にはまっているようで、かなり以前だけどボクもかつては幾つかの水槽で水草とブラジル系とアフリカ系の2種の違う性質のシグリッド達を飼っていたもんだから… 懐かしい感じと新鮮な感じを同時に味わって、
アクアリウム、いいよね〜」
「植物ってイイよね〜」
眼を細めたりした。
白っぽい玉砂利の上でコソコソそこを掃除してるヤマトヌマエビの半透明のかわいい姿と動きを思い出したり、した。
「ある種の癒しを求めてはじめたけど… 水槽の毎日の手入れが… ひょっとして今度は新たなストレスかも」
すでに水槽が複数に増殖しているC君は苦笑する。
そこの気分がメチャに判るから、おもしろい。
せっかく綺麗に水中に配置した水草を、そのヤマトヌマエビめが根をつついて、翌朝見たら、水草が水面にプカ〜リ浮いてる何て〜のも思い出した。
愉しさの持続には常に面倒も一緒に抱えるんだからね。
面倒をどうエンジョイに変えていくかが、命題だろうね… たぶん何事も。