STATION TO STATION 〜To David Bowie〜


昨日の午後夕刻。年始恒例のKカップルとの茶話会。
かつて不思議の国でアリスがケッタイな帽子屋たちとお茶しつつ、難問と珍題を泳いで愉しんだような… 超個人的ミニパーティ。
こたびの話題は、スターウォーズにはじまり007で中盤をむかえ後半をガメラがしめる。
数日前のY子さんとの会話でもそうだったけど、皆なが皆な、気にしていたコト。
あの、♪パンパカパ〜〜ン♪の20世紀FOXのサーチライト・ロゴでなく…、
「巻頭でシンデレラ城が出ちゃうのは困るわね…」
の、不安が見事に払拭された『フォースの覚醒』の出だし。
「あれはディズニーを誉めなきゃいかんな」
そう、晴れ晴れと云いあえるのは、共通言語の共通トーンを感じるようで、嬉しく、かつ、頼もしい。



一方でボクは、こたびのハン・ソロの顛末に(以下ネタバレあり)… いかにも米国の映画だなぁと思ってしまった。
ジェームス・ディーン、ケネディ兄弟、キング牧師、ジョン・レノン、スティーブン・ジョブス… その列伝にハン・ソロをも加えたのだろう。
志し半ばの無念な、いわば殉教者に祀るコトでの永劫性を、あえてハン・ソロに与えたのだろう。そう解釈する。
日本の映画の造り手は、たぶん、それは出来ない。
ボクの感想は、しごく当然に、
「そりゃ、ないだろう」
の一言だけども、しかし、その衝撃がこの場合、映画としてはおそらく有効であり、ツボなのだろう。



ディアゴスティーニのミレニアム・ファルコン。
定期購買の、その1回目が早や届いた。
以後毎週、100週にわたって(正しくは2週ごとに2回分)、冊子とパーつが届くことになる。
初回こそ499円なれど後の99回は1998円と… 100回の総額は空恐ろしい金額になるけども、ツボを押さえ、痒いトコロに手が届いた上で、さらにチョットいい按配でくすぐってくる… ディアゴスティーニの模型とその販売戦略は… 見事なもんだ。
悦楽的といってヨシ。
100週… 2年後でないと完成しないという、"お楽しみは先延ばし"なネックはマイナスポイントとして甚大じゃ〜あるけれども、かつて最大の大きさを誇った米国MPCのプラスチック・モデルをかる〜く凌駕するサイズなんだから、も〜、それだけでも… 眼が眩むというワケなのだ。
ましてや下写真の通り、部分においては金属パーツ。
サイズ、材質、ディティールの克明… モデラーの気分を疼かせ悩殺してくれるコト… このうえない。




※ MPCの模型(タミヤの戦車模型のパーツなどで、かなりスクラッチしたもの)



※ MPC版との比較…。


なるほどボクは模型を生業にした人じゃあるけれど、だからといって模型を買う人ではない。
そこは、よく勘違いされる。
模型に部屋を占領されてはいても、基本として買わないというのが立ち位置なのだ。


しかしこたびは… 何やら率先して購買欲がムックムクムク湧いてしまったんだから、おかしなもんだ。
こと模型に関してはスレッからし(かも)なボクをして勧誘の誘惑に負けたんだから… おそるべし、ミレニアム・ファルコン。あなどるべからずディアゴスティーニ… というコトになるんじゃ〜〜なかろうか。



以上を書いてるさなか、訃報をきいた。
うちの社名は、TVC-15
1976年のボウイの傑作アルバム、STATION TO STATIONの中の一曲から、頂戴をした。
架空のテレビ局。そのチャンネルには観たい番組が目白押し。いや、チャンネルを合わせれば、そのさいそのさいのこちらの心理にマッチした映像とサウンドが流れる… というような内容の曲。
彼から受けた影響は大きい。
つい数日前、Y子さんのところで、新作映像をYou tubeで眺め、
「老けたね〜。でも攻めてくるよね〜」
感心していた矢先だった…。
David Bowieも、上記の、我が心のレジェンドの方々と同席についたという次第を… 喜びはしない。
いささか言葉を失い、今はただ合掌あるのみ。
病魔から解放され、STATION TO STATION… 駅から駅へと良き旅に出たと思いたい。