桜の葉パリリ


この一週間ばかり、やや大型な模型と昼夜… 格闘。
展示を前提にしない、いわば検討のためのもの。
といって、いざや線を引きカットし貼り合わせを始めると、
「ここの所はこうしよう、そこはあ〜すればいいかも」
検討が深化して… 際限がない。
それがオモシロイのじゃあるけれど、愉しんでる場合ではないんで、そこのバランス取りに苦労する。
全体を眺めるための部分… としての模型。
このあと、縮尺を変えた上での全体模型に手をつけなきゃいけない…。



国際ホテルで、その模型がらみの打ち合わせ。
たまさか、その日、ある展示会がそこでありという次第ゆえ、このさい二兎おって、両方を得るという次第。
喫茶室の窓際の席をとる。

1日20食限定の「桜パフェ」。
むろん、ボクは食べはしないけども、眺めはする。
中央に空間があって、なかなか、凝った造り。
桜の葉まで食べられる。
まるで煎餅みたいにパリッパリッと噛む音がする。
明治や大正を生きた人には、よもや桜の葉がそのように"加工"出来るとは夢にも思わなかったろうな…。
感慨深い。
テーブルクロスの色彩と緩やかな逆光。
淡い光の中の時間。
しばし、打ち合わせを置いてけ放り、桜のパフェに眼をほそめる。



広いホテル・ロビーの一画を占めた展示空間で、M's Cabinの作品を鑑賞。
妃殿下こと、K君夫人作。
特注の備前焼釉薬絵付けし、焼いたもの。
焼きの過程で"ピン"が入る。
これはかなり味わい深い。
艶やかな釉薬の下に備前焼がいるとは見えてこないのが、いい。
茶器じゃあるけれど、ボクは日本酒をこれで味わいたい… と、思うことしきり。
とても気に入った。