ももちゃん悠々



久々に倉敷。
倉敷男性合唱団に親友がいて、30周年記念コンサート。
30年前の結成時には40名いた団員は今は20名ばかり。
若い人に人気が浸透しないのは地味っぽいからか?
ま〜、それでも倉敷公民館大ホールは満席。
終演後、我が友はけっこうなくたびれ顔で苦笑。
演じるのと聴くのとは違うわけで、声楽は高い集中を要するものであるらしきアンバイ。
「も〜ねぇ、声も出ないよ」
とも云う。
およそ2時間歌い続けたエネルギーの結晶化を見たようで、ボクはボクでなんだか友が誇らしい。
が、むろん、そういうコトを直接には云わない。



開演の1時間前あたりで倉敷に着いたので、ちょいと一服とやや年期のはいった喫茶店に入ったら、ネコがいた。
悠々ノビノビと客席に鎮座してる。



初デートらしきな若いカップルがカレーライスを食べ終え、けども会話の糸口がみつからないサダマライといったアンバイでいささか互いに困っているというような状況に鎮座してくれたのだから、このネコをば会話の取っかかりにすりゃイイものを、2人、ネコに視線をそよがせず… ただ無言でモジモジ。
いかんな〜、若者よ。せっかくのチャンスなのにニャ。
ま〜、経験積んでチョウダイとしか云いようがない。
なにやらこのネコはそう呟いてるような気もしないではない。


みればこのネコ、メニューに名が載って、どうも店のマスコット的存在のよう。
名はももちゃん。
やがて、ゆったり、ももちゃんめは席を移動。
シングルで座ってる我が席の前にやって来て、ノッタリ悠々。昼寝をはじめた。



5000年前のエジプトあたりを起源に、ネコは人間との共存に成功して、それは犬より早かったという説もあるようだけど… おそらく大王の前でもこのように背を向けてノ〜ビノビのリラックスな無礼っぷりが大王をして逆に好感させたかも知れない。