金木犀に鳩 ~イソップ寓話集~


明日の土曜は下石井公園での「JAZZ UNDER THE SKY」。
かなりまた、雨の確率が高い。
小雨決行という次第で準備中ながら、早朝から夜遅くまでの裏方としては、小雨の中にズ〜ッといるとなると、
「どこがコサメじゃい?」
という事になろうな。
ま〜、シャ〜ない。


今週はこのイベントのためのアレコレなテキスト書きとレイアウトと、岡山シティミュージアムで展示が予定される某模型の解説パネルのための原稿書きと、なんだかいっぱい文字書いちゃモジモジ…。昨日と一昨日は1歩も外にでずで集中… といえばウソだけど、そうそう集中没頭できるワケもない。1歩くらいは外に出る。



庭の道路際に金木犀があって、これが年々大きく育ち、毎年ややエ〜カゲンに枝のそぎ落としを繰り返してたら、おごった枝と枝の中程にうまい具合に空間で出来ていたようだ。
そこに頻繁にハトが来るな〜、と思ってたら、あらま〜、よく見りゃ、巣を作ってる。
天然ハトの巣は、珍しい。
したがいまして、そ〜〜っとしてあげておるのです。1歩も外に出ずの20パーセントくらいは、このハトを驚かさないための、実に粋なはからい… といえば大嘘になるけど、ともあれ今、タマゴを温めている状態のよう。



良い場所を提供してやったな、とも思うし、けど、こやつめが春のユスラウメの実を喰った犯人かもと疑ったり。
ちなみにこの金木犀は、夏場は蝉が何匹もそだち、早朝と夕刻はいっせいに鳴いて、賑やかなこと甚だしい。
ま〜、しかし、蝉にしろハトにしろ住まうには環境が良いのでござろう。
都心の一等地の豪華マンションってなアンバイなのだろう。
家賃をとれないのが残念。



今週は、就眠前に『イソップ寓話集』を読んでる。
400話に近い小篇の中、かなりエロっぽい話も何点かあって、これは発見。ちょっとニッタリ笑う。
「狼が出た〜ァ」
でお馴染みな話の主役は少年と思いきや、オリジナルはチャンとした壮年らしきなオジサンだったというコトも、個人的にはアッと驚くタメゴロ〜で新鮮だった。
400話中、100話っくらいに、狼が出て来る。
イソップが生きたのは今から2600〜2700年も前ながら、狼の出没は人の悩みの大きな種だったんだろうな、とも感じる。
おもえば、昭和30年代、たかだか50年ホド前ながら、ボクが育った津山には野犬がいたぞ。それも何匹も。
そやつらに結構悩まされたもんだ。
人を喰うようなヤカラじゃないけども、吠えられ追っかけられ、子供にとっちゃ、カタチはオオカミだわい。
棒を持って追っかけた事もあるにはあるけど、たいがいは、棒を持ったまま半泣きで逃げ廻ってた… な。
かつて江戸の末期、子供だった勝海舟は野犬に追っつかれ、タマタマの半分を喰いちぎられたという… えらい悲惨な実話もある。
けども、江戸開城の前、暗殺者につけ狙われる彼があえて自分の刀を封印したり、明治になってからは日清戦争にダンコ反対を唱えたのは、テメ〜の事として腕力にうったえうったえられる傷みを知っていたからだろうと、ボクは想像したりもする。
ワンリョクのおぞましさを彼は幼少時に体験してるワケでね、ワンワン。
今やすっかり野犬は淘汰されて、ヤレヤレ安心な次第ながら、イソップの時代の凶猛な狼は生死にかかわる存在だったのだから、あらためてクワバラクワバラ… 動物と人間が共存の世界を思い描きつつ、ツルリンコと眠ってるここ数日。
さてと明日は朝6時に会場入り。今日はもう寝る。