ゆく日くる日 ~森の生活~


新関君の葬儀があった水曜の夕刻、朝日新聞社から世論調査の電話。
むろん衆院選のこと。全国8万8千世帯を無作為対象に選んでるそうな。
腹立たしいセールス電話(電話回線を変えるとメチャにお得になるとか)ではないんで、忌憚ない気分を伝えた。


その結果が土曜の朝刊に載って、「えっ!」と驚いた。
自民と公明が優位で300議席確保という。
あれだけ問題を抱え不具合あり…、と云われているに関わらず、わけても、20代、30代の若年層に自民党を支持する声が高いとか…。
啞然としたよ。
若者は社会に反撥するもの…、それゆえ体制の側に組みしない姿勢でいる…、というのがボクの中の感覚だったけど、そうでないらしい。
世に順応する若者の方が多いらしい。
かつて数多の小説や映画や、たとえば大友が描いた『AKIRA』での鉄雄や金田などの "イカレタ"、あるいは"怒れる若者"は、いまや極く少量のマイノリティーであるらしい。



これは、つまんない。
先が重いやられて、とても息苦しいよ。
なのでソローの『森の生活』をば、思い返した。
社会のしがらみから離れて、自給自足の生活を夢みないわけではない。
今のような政治状況下ではとくに。



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新関君のブログに、盟友の酒井君が追悼文を寄せている。
心のこもった文に新関への友愛が沁みてる。
新関の心残りを、酒井君ほか多くが共有して解消に努めるべく心に刻んでいるのが嬉しい。

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7年だか8年この岡山に住まって、ついこの前、個展をやったMOMOちゃんがこたび住まいを東京に戻した。
今夜は200ケに近いダンボール箱に囲まれて独り寝るんだろう。
ちょいと周辺が寂しくなるけど、次なるステップを思えば、彼女にとってはゼッタイに東京住まいの方がいい。
いやホントはニューヨーク界隈に出向いてく方がより良いとも…、思ってるけど、ともあれこれは慶賀。
新たな生活の中に新たな火をおこして欲しい。



※ 2011年のクリスマスでのツーショット。


去ることで、逆にいっそう近寄る何かもある、ぞ。
ソローが、2年と半年ほどのウォールデン池そばでの隠遁生活で得たのは、そんな感慨ではなかったか…。