べったらベタベタ


ちょいと前のことだけど…、岡山駅三省堂書店に本を買いに出向いたものの、表紙に腰が引け買わずに店を出た。
ま〜、映画公開というコトもあろうし、駅前のメルパ岡山のショーウィンドウにもマニア製作の戦車模型を幾つも展示してたりもして、それなりの空気のそよぎは判るけれど〜〜〜、嗜好の問題、昔からこういう"ベタ"な少女系は…、苦手。
接するのが苦痛。ちょっと特集記事を読みたかったけど、萎えた。



で、ハナシをスライド。語呂合わせじゃないけど…、「べったら漬け」。
近頃、この漬物が食卓にないと、どうにも落ち着かない。
去年の秋頃から、そうなった。
一過性の舌の戯れと思ってたけど、そうでもなさそうで、飽きるどころか、サバ缶同様、常備しないと…、落ち着かない。
こういうのは何だか病的な心理なような気もするけど、ま〜、気にしない。




からして、きっと東北方面のものであろうと勝手に思い決めていたから、これがお江戸の"名物"と知ったさいは、いささかめんくらった。文字通りにベタな名で、洗練味に欠ける…、と鼻白んだ。
けど一方、
「米麹べったら漬けとなじむ秋」
は、ストレートでつまらないけど、
「浅漬けをすなをに切ってしかられる」
との川柳が示す通りに、タクアンのように薄く切って客人に出すのはもってのほか…、江戸っこの粋(すい)もまた感じられ、名とのバランスがいっそう悪い。

ま〜、そんな文化事情はともあれ、今夕もば〜りぼり…。
淡い甘味が逆に偏頗の度数を薄めているようで、何んにでも合うのがイイですな。50周年のレトルトにも。



それに、べったら漬けは漬物界の中でイチバンの色白か? とも思える。
あまりに白くて逆に冷暗を想起し、いやだからこそ東北方面の空気の冷えが意識され、転じて、なんだか冬の星を眺めるような感もなくはなかったワケで。
云うまでもなくそれは誤解で、べったら漬けの発祥はお江戸だ〜い、このト〜ヘンボクめ〜だけど、麹で漬けると白が引き立つのかな?。



この冬のいまどき、朝の4時くらいに外に出れば冷気の中、南東の低いところ、木星、火星、さそり座、さらに地面すれすれに土星と月が集合して…、といって『2001年宇宙の旅』の惑星直列じゃ〜ないんだけども、ともかくも皆さん狭い範囲にお集まりで、醒めざめ白らっぽく輝きつつな早朝会議な佇まいに、なぜだかボクはべったら漬けの、白の濡れた光沢を思ってしまうのだった。
微かにエロっぽい。
でもっていっそう連想をふくらませ、星を舐めたら…、ちょっと甘いかもな、
「ウフッ♡」
形而の上下振幅に揺られつつ、ファンタ爺ィ〜にもなるのだった。



※ 2/9の朝4時撮影。iPhone撮影なので頼りないけど…、二十六夜下弦の月木星、雲間に火星がチラリの図。
iPhoneは星の撮影はとても苦手だ、ね。