スタート点描

 元旦。朝5時44分に起き出し。コーヒーとシガレットで新年迎え。

 7時頃より熱燗。8時頃より雑煮

 年間通じてテレビ放送は見ないけど、元旦のみ餅を食べつつ眺める。

 群馬での「ニューイヤー駅伝」。

 何を見てるかといえば、沿道。

 ローソン、セブンイレブンファミリーマート……、コンビニが映らないよう努めてるカメラワークの努力をば見る。

 提供がヤマザキ。ディリーストアも展開だからね、競合店は画面に出さない意気込みが素晴らしい。ダンコ映さないのは変に偏って映っちゃうと、バランスが悪いからでもあるんだろう。ヤマザキのパンはいずれのコンビニでも扱ってるし、ならばいっそとの判断かしら?

 要は、テレビ画面の中では、あるべきはずの店々がいっさい消去されてるワケで、いわば『不都合な真実の隠蔽』を眺めるのが、ま~、密かなお楽しみだと……。

 とはいえ、食事が終わる頃合いまで、せいぜい3区あたりまでを見るだけ。勝敗はどうでもヨロシイ。^^;

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※ マイマザ〜、アインシュタインの真似?

 午後。九州より若い友来訪。若いたって~もうよいトシになってるけど、中学生の頃からボクの所で模型をいじくって、大学出てからは九州でイタリア車を扱う店にいる一徹で心優しき好漢。成人近い2人のお子のパパ。

「や~や~、久しぶり」

 うまいワインが置き土産。

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 2日。前日同様に朝から燗酒数本と雑煮。

 午後。岡山神社

 参詣の列には加わらず社務所に直行、笑顔で挨拶。

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 ついで甚九郎稲荷へ。こちらは列などないけど、静かで穏やか。本殿背部の白い板壁は今年限りの仕切り板。この秋口には板の向こうにRSK山陽放送の新社屋ビルの建造を見ることになろう。

 この板壁部分には江戸時代からの石垣(岡山城郭の一部分)があったのだけど、現在の建築基準ではその上に家屋を建てられない。それで取り壊し、コンクリで固めて新たな土台を設け、それに石材を再度貼りつけるみたいな方向でもって工事が進むらしい。

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 14時頃より某BARでミニな新年会。馴染んだ顔ぶれながらオチャケと珍味各種で大いに親和。

 お正月モードで便数が減ってる宇野バスで帰宅。

 夜。弟家族がやって来て、いささか賑やか。24時間呑みっぱなしな1日。

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 3日。朝7時に起き出し。熱く濃い緑茶を数杯。

 昼前に燗酒と雑煮。

 三箇日の朝の日本酒と餅はいいなぁ。

 餅は毎回8~10ケを平らげる。

 極意は簡単。お汁は飲まず、カエダマとして餅を追加してく。イクラの粒を複数のっけ、これはま~、かつて大昔に味わったクジラ脂肪の代替え的な気分。

 で、最後にお汁も全部味わってシメ〆シメ。

 ちなみに、重箱のおせち料理セットは買ったりしない。

 午後。本をめくってる内にトロリンと甘睡。これ至福。

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 4日本日。早朝3時半。「しぶんぎ座流星群」を見ようと室外へ。

 北東界隈の夜空を眺めること数分。月がないから北斗七星もよく見えてたけど、極細で薄いのを眼の端にとらえたような、そうでないような、思ったホドの成果なし。

 仮眠し、7時起床。

 雑煮なし。ちょっと淋しい、いや、かなり淋しい。正月もう終わりかァ、感傷が先にたつ。

 けど三箇日はあくまで3日間のみスペシャルなお餅3days。流星群ご同様に1年周期の会合。平成ラストの正月は高速で過ぎていく。

 

 午後。明日土曜の某幹事会打ち合わせを電話確認。「新年会」名目な集いがこれから数件。飲み過ぎを戒めなくっては……、とは思うけどなかなか。

 

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 前日についで『聊斎志異』と『千夜一夜物語』の一部をめくる。

 後者は魔神が出で大暴れとか、一見奔放なようだけど、一切はアラーの元での物語。いわば統括管制下でのシャーラザット嬢の語り。修辞は多いが速度は遅い。それに四季がない。

 一方の『聊斎志異』は奔放の上に意表、かつ展開速度が高速、四季もあり、かつ言葉を飾らなくタブーもなし。

 こたび読んだ掌編「幽鬼の子」岩波文庫版・上巻)では、狐が化けた女と死んじゃって霊になった女性との三角関係になった”ふたなり”青年の話。男性機能が未熟でナニがあるようでナイこのコンプレックスの塊のような人物が如何に男性としての機能をリニューアルし、それを駆使し振る舞えていくかの話。

 こういうヤヤコシイのは『千夜一夜』では語られない。

 といって『千夜一夜物語』が劣るかといえば、そうでない。季節なく速度遅くでアラーの思し召しながら、亜細亜の端で読むに十分の異境風土の擾乱に眼を瞠る。

 こたび読んだのは「パッソーラの恋人」(バートン版・ちくま文庫・第8巻-第693話)

千夜一夜』の中ではやや珍しいレスビアンの物語ながら、情愛描写で終わらない所がクセモノ。打算にシッペ返しに居直りと……、人間の欲深きな物語。織りなされる情話がいささか我らの感覚と違う。

 男を独占すること、女を”専有”すること、そのあたりの心情に加えて一夫多妻の世界だから、男女の合間に「駆け引き」もあって単純に括れない。LOVEのカタチがどうも違う……。

 恋と愛の端境にある小さな窪みみたいなものが幾つもあって、読むに要注意でオモシロイ。