書棚うごかす

 岡山神社の音楽祭。

 今回は複数のオッ友達がステージにあがるので楽しみにしていたのだけども、しか~し、あいにくの雨模様。

 屋外イベントを主催するヒトにとってお天気具合ほどヤッカイなものはありません。一喜一憂、決行か中止かの判断大いに同情致す処。

 中止を決めた時のガックリ感というのは、けっこうきついもんです。

 

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 書棚の1つがジワワジワジワと移動してるのに気づいたのは数年前。壁と接した部分に隙間が出来、それが次第に目立つようになっていた。

 設置してもう10年を越えるけど、コンクリートの床から天井までの高さがあって、いっぱいに本やらナニやらが詰まってる。そういうヘビーなものが動くというのは、奇っ怪だ。

 奇っ怪だけど動いたのは事実なんだから、しかたない。

 コンクリートの下は地面だから、10年ほどの合間の幾つもの地震なんぞが、地面を揺さぶるたびに書棚を動かしたと……、思うしかない。

 私にとって書棚は激烈に重いけど、地震エネルギーにとっては塵みたいに軽~いものなんだろさ。

 ドイツやスイスやフランスやら、ほぼ地震のない国に生まれ育った方々にゃ、この地震エネルギーの強靭はたぶん理解できまい。(自慢することではありませんが)

 

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 直すには、本を全部取り出して書棚を元の位置に戻すだけのコトだ。

 けど、それは超絶に面倒だ。

 なので放置し続け、蛮勇が湧き出てくるのを待ってた。

 で、音楽祭が中止で時間が出来てる。

 出演予定だったミュージシャンから、イベントなくなったけど打ち上げ的に飲みましょうか? とのお誘いあったけど、後ろ髪ひかれつつも、あえて不参加表明。

 この機会ソマツにすべきでない……。

 作業にとっかかった。

 

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 嗚呼、しかし予想以上。面倒は鬱陶しさに2乗し、さらに3.14を掛け合わせるみたいにヤッカイだった。

 脚立に登って本を束ね持って下り、また登って、また下りる。

 束ねると本は重い。

 行きは良いが帰りは重い。足場に注意しつつ恐る恐るで神経使う。

 その繰り返しにウンザリしてると、降ろした本が今度は足元で邪魔をする。山が崩れて散乱する。

 

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 束ね抱えて降りるのを10数回繰り返してる内、腰と腕がズンワリな違和感を申し立る。

 棚に積もった埃が鬱陶しい。

 雑巾がけする。雑巾を洗い、絞ってまたフキフキ。

 休憩繰り返しつつ、気づくと数時間が経つ。

 積載物がなくなったとはいえ、書棚は書棚で重い。

 それを全体重かけて元の位置に戻す。

 

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 で、そこからは復路。折返し。

 元に戻さにゃイカン。

 今度は行きが重い。

 わずか数センチを移動させるがためにの苦労。なんと不毛な作業か……。

 しかし、その数センチが気になってイケナイのだから、この作業を不毛と思ってもイケナイ。

 しか〜し、今度は本が元通りに戻らない。床に仮置きした本を鷲掴んでは戻してったら、一体どうやって詰まってたのかしら? 数10冊が書棚に入り切らない。

 ウンザリ気分が擡げ、

「めんどくせ~~」 

 作業中なんども呟いたのをさらに大きく復唱し、また中断し、パカ~ッとビール開栓、グパ~ッと呑む。 

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 ほぼ1日かけ、とにかく復旧。

 岡山神社音楽祭の雨天中止は残念ながら、中止なくば、この作業もヤッてないワケゆえ、『何かを失えば、何かを得る』というエネルギーの交換法則を思わないでもない。

 ピンクフロイドの『ウォール』をスピーカーから流し、筋肉痛を予想しつつ、またビールをばグバ~ッ。

 棚が壁のようだから『ウォール』をかけたワケでもないけど、これはま~、悪くはなかっタナ。