前回に書いた通り、鳥害が疑わしい。
100円ショップの「鳥よけ」。植物用だけど2m✕2m、サイズが都合よい。
するとだね~、なんだか鳥そのものが庭にやって来なくなった……。
ゼロじゃないけど、数種が20数回来てたのが半分以下というアンバイになっちまった。
ユスラウメの枝にとまったりはしても、池の方に寄ってかない。
ちゃんと察してるというか、ちゃんと見てるワケだね。
鳥にとっては庭の樹木と庭池の、そのセットが都合よかったのだろう。池の水を利用できないと知るや、庭のグリーンも諦めたという次第なのだろう。
グリーンのみならお隣さんにもあるし、向かいのオウチにもある。
アレコレ飛来の内はソレもコレもとついばむから鬱陶しいと思ったけど、鳥が来ないというのも何やら寂しくもあり、なかなか、むずかしい。
鳥は鳥で、ネットを見て、阻害されたと憮然とし、ちょっと憤った後に諦めの溜息をつきつつ、やはり寂しい情感をそのちいさな脳に浮かせたかもしれない。
なかなか、うまく共存できない。
近場の電柱にしょっちゅう留まって辺りを鳥瞰しているカラスめは、決して庭にやって来ない。ある種の孤高を装ってるのか? いや、そんなことはない、首は町内のゴミ収集所に向いちゃってる。
昭和9年の新聞に寺田寅彦が載せた文(『とんびと油揚』)によると、カラスの類いは見ているのではなく嗅覚あるいはそれに類する器官でもって腐肉の位置を探ってるらしいから……、我が庭に腐肉なし、そりゃ降りてこないはずだ。
逆にいえば、カラスやトンビが降りてペタペタ歩いてたりしてたら、そこにはカラス好みな腐臭ある何かがあるというコトですな。清掃怠るべからず。
むろんハゲワシなんか来ないし(日本にいないんで)、ハゲタカにおいては、そんな鳥は存在しなくって、誤りが是正されぬままにただ慣用句的俗称として今は用いてるだけのモノだから飛来の心配などもってのほか。
ちょっとヤッカイなのがシラサギだけど、ここ数年はウチの庭には来攻しない。
ともあれ鳥が来ないとなると、金魚たちは安堵してか浮上し、浅いところで滞留し、背びれ辺りに午後のぬくもりを浴びてノンビリしてらっしゃる。
3年前には、庭池のそばの金木犀に鳩が巣を造ってヒナも孵り、こりゃ楽しみだなぁと北叟笑んだことがあったけど、ある日、巣が無人(無鳩か)になった。
たぶん、ノラネコめが襲撃し、ヒナを咥えていったのだろう。他にちょっと考えられない。
どって~コトもない小さな庭池じゃあるけど、それはそれ、水辺周辺、いろいろドラマがあるんにゎ。
2016年10月撮影 巣で卵を温める鳩