KosakaちゃんとN君の3人で、県北へ出向く。
トウモロコシを買うがため。
吉備中央町の吉備高原ファーム直売所では複数の品種が扱われ、朝に採ったのを即座に店頭に置く。
なので加熱の必要のない生ショクも楽しめる鮮度が自慢という次第ゆえ、やや早い午前中に出向く。
数日続いた悪天ゆえか、数量はさほどでもなかったけど、ま~、それでも、6~7種類が並んでる。
「んめぇとみぎ」という品種があり、近頃とても人気のよう。東北方面で改良されたものらしく、「おいしいトウモロコシ」という意味です~と、直売所の女史が親切に教えてくれる。東北の一地域ではトウモロコシをトミギとかトゥミギと云うそうな。
売り切れたらその日の営業はおしまいで、8月16日で今年のトウモロコシ販売は終え、来年に備えるとのこと。
白と黄の「ドルチェ・ドリーム」。
甘みの強い「カクテルコーン」。
粒々すべてが白の「ホワイトレディ」。
この3種を複数ずつ買う。
Kosakaちゃんが、蒜山の道の駅併設の市場も覗いてみようと云い、真庭を抜けてさらに北上。
途中でゲリラ豪雨。
唐突突然、パ~ン、という大きな破裂音と同時、車左手10メートルとない所へ鮮烈なブルーの稲光り。
いかずち、とはまさにコレ。
直後に民家の電線より、白煙。
落ちた。
こんな至近で落雷直撃を見たのは、初めて。
眼の中にしばし青い閃光が残る。
「怖っわ~!」
3名車内で大騒ぎ。
雷はその1激のみ。
「もう数メートルずれてたら……」
などと、猛雨の中を駆けつつ戦々恐々。
落雷後、車中から。
小雨の中、蒜山の道の駅「風の家」に到着。
トウモロコシはさほどなかった。
吉備中央町と蒜山ではやはり気温が違うようだなっ。たぶん2週間後くらいに白い実のトウモロコシが旬なモノとして並ぶんだろう。
わずかに店頭にあった「ピュアホワイト」というトウモロコシと、定番のヒルゼン大根のでっかいのを手にし、レジに運ぶ。
大根はメチャに重いが3㎏越えた実りがたったの100円。ご近所のタケちゃんにも買っておくか。夏の大根は硬いけど、それはそれで存分に味わえる。
で、こたびは山名食堂には行かず、久々に高原でジンギスカン。
テラス席でビールと焼けた肉。熱い肉汁を吸ったキャベツの旨いことったら……。
久々、羊のお肉を堪能。
3人で7人前を平らげる。
平日は時間制限なしで食べ放題のこの店は、混み合う土日は2割増しのネダンになるそうな。平日で良かったぁ。ゆったりとした時間を食(は)めたわい。
場所を変え、ジャージー牛のミルキーなソフトクリームを舐めた後、腹ごなしのドライブ。
倉吉経由で三朝温泉街を通り過ぎ、佛寺奥院、崖上の国宝・投入堂をば、はるか下方より見上げる。
京都から車で来たというオバチャマ4名が我々に近寄って、
「あそこまで、あがれますかぁ?」
などと問うてくるのをkosakaちゃんが、
「この時間帯だと、登れても、降りてくるまで時間がかかりますよ」
で、1人1人の服装と靴をば眺め、
「サンダル、駄目ですね~。でもガッカリしなくても、院の受付でワラジが有料だけど提供されます」
既に1度、大汗かきつつ登った経験者だけに、親切の輪っかが広い。
投入堂界隈はヘンに観光地っぽくないのが、いい。双眼鏡を1つ入れた郵便ポストが置かれてるけど、無料で使える。たぶん地域の人が置いてくれているんだろう。小さな親切に大きな幸い。
帰路の夕刻。車内のTVモニターに映るオリンピックとコロナ関連ニュースに3人ともども、
「オリンピックどころじゃないっしょ」
当然の反応。もはや口にするのもアホらしいって感じの五輪……。
そも五輪とは、ヨーロッパ・アメリカ・アフリカ・アジア・オセアニア、この5つの大陸が団結したスポーツ大会という意味合いだけど、全大陸が苦悩しているコロナ禍で決行って?
市内に戻り、はま寿司で夕食。
あっさりしたのを幾つかつまみつつ、ビール。
帰宅し、ビールの肴に「ピュアホワイト」と「カクテルコーン」をレンジでチ~ン。
ピュアホワイトの甘みは天上的。こういうのは近くのスーパーじゃ手に入らない。
しかしケッキョク、1日中……、の・ん・で・た・なっ。
道中で接近遭遇した落雷は、その戒めか警告か?
何かの映画に、
「偶然は運命の申し子だ」
そんなセリフがあったけどね。いやいや、それはそれ、これはこれ。落雷は純然で希有な偶然。
上「カクテルコーン」。下は蒜山の「ピュアホワイト」