アオミドロ

 アッという間にやって来て、オッという内に過ぎてった台風9号。

 すくなくともここ岡山市じゃ、そんな感じだった。

 久々の降雨に、庭木は喜んだか?

 

 終わったら全て水に流そう、というワケにもいかない迷走と遁走にくれたオリンピック狂騒。

 秀逸なデザイン構成ながら、白いフタを描き込めば象徴的なカタチにもなる競技場。喝采でも嘲笑でもなく、終えての大会検証がキチリと出来るかどうか……。

 

 以上はさておき、大会が強行開催される前ごろから、やたらに暑い日が続いたのはご承知の通り。

 この台風までは、連日のカンカラカン

 庭池や植物も暑さの影響下に置かれ、小庭のトマトもキュウリもナスも、今年はうまく収穫できなかった。

 例年通りに毎日水をあたえていたものの、暑熱でグッタリ、根っこから上部へと水分があがらない。土そのものが乾ききり、その保水がため吸収してしまって、根に充分の水分を与えられないのだった。

 プロのお百姓なら対処出来るだろうけど、家庭菜園……、うまく育てられなかった。

 

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         途中までは成長したけど、グッタリし、枯れつつあるトマト

 

 庭池は夏になるとアオミドロが発生する。

 が、今年は最悪。過去にこれほど繁茂したことがない。

 あまりに汚らしい風情なので写真にすら撮らなかった。

 

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 水換えした後に撮影↑。除去しきれなかったアオミドロがあちゃこちゃ散見。この写真では水中で苔むしたようで感じ良く見えもするが……

 

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 ネットで拾った写真↑。こんな状態で池全体に拡がってくんで、始末に悪い。

 

 強靱な日差しで水温が上がり、日中はお湯がごとく。

 水面に落ちた葉、金木犀無花果の葉などがたちまちに腐って沈む。

 夜になっても水温が下がらないから、酸素が必要でない嫌気性(けんきせい)微生物バクテリアが跋扈し、水は一夜で劣化する。水そのものに異臭が入り込む。

 バランスが崩れた富栄養化状態

 結果、ネバネバしたアオミドロがどんどん成長する。この歓迎しない藻はそういうアンバランスを好む。

 なので10日ほど放置すると、40センチほどの長さにまで伸びちゃってる。

 ヤッカイなことにスイレンにそれが搦み、生長を阻害する。

 いつもなら水面に幾重にも丸い葉が茂って、ちょいと涼やかしい賑やかさが醸されるんだけど、搦んだアオミドロの成長速度に負け、うずくまるようなアンバイ。葉が増えない。

 

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         葉についたアオミドロ。ま〜、これくらいなら手で除去できるけど

 

 金魚たちを室内水槽に入れたままなので、いま庭池に魚はいない。

 金魚は藻をついばむから、ある程度アオミドロの発生を食い止めたハズなんだけど、今年の夏は魚なし。なので余計にアオミドロ……。

 でも、水の循環というか、かき混ぜというか、濾過循環ポンプだけは24時間廻してた。

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 が、どうも、それもいけないようで……、アオミドロという藻は、淀んで停滞した水よりも、ちょっと流れがある方が繁茂しやすいんだ。

 ゆるく揺られている事で成長が推進されるんだろう。

 その事を知ってシドロモドロ、水換え後、ポンプのスイッチを切った。

 

 ともあれ結局、魚もいないのに頻繁に水換えしなきゃ~いけない。アオミドロだらけの庭池って~のはよろしくない。見ためがとても悪い。

 これもまた温暖化ゆえの悪害か……。

 

 が、一方では、鉢植えのカリンがドンヒャラ葉を茂らせて、成長一途。

 

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 地植えにしたレモンも、葉をたくさんつけている。越冬直後はいっさいの葉をなくして骸骨みたいになってたけど、そんな赤裸な過去はなかったみたいな勢い。

 

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 この夏のひどい暑さに適応するものと、そうでないもの、明暗くっきり

 さぁ~、ではニンゲンはどっちだろ?

 どう転んでも、後者だろね。クーラーなくば熱中症でダウンする脆弱。おまけにコロナ。

「やってらんないわぁ~」

 青息吐息。

 

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 そんなさなか、お盆参りという次第で坊さん、まだ数日ばかり早いのに、もうやって来る。

 なんまんだぶ・なんまんだぶ。

 チャチャッと拝んで茶をすする。むろんお布施もチャチャッと懐へ。

 しゃ~ないので、坊さんに、

「お寺さんにも自粛要請、出たらえらいこっちゃねぇ」

 ショ~もないことを云う。

 坊さん、苦笑しつつも、やや真顔になって、

「そうなると、あがったりで」

 と返す。

 ご本人まだワクチンをうてていなくって、不安抱えて檀家を廻っているという。

   南無三宝・なむさん・なむさん