遠い地でのワヤな侵略に心痛めて、チッとも遠い世界の出来事じゃね~や、とおののきつつ、春の某日、グッタリしてばっかりでもいられない。
昨年より放置したままのドンヨリ濁った庭池の水換えをおこない、久々、半日を太陽のもとで過ごす。
日差しあたたかく、作業が進むにつれて薄~く汗の感触。
「またぞろ、汗かく季節がやってきたかぁ」
昨夜には春雷もあって……、巡る季節に身を委ねつつ、四季を思う。
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柔道家が、
「コレ、作ってくれよ~ン」
と持ち込んだ絶版のAMT製、スターウォーズのプラモデルを1時間ほどで組み上げ、塗装の参考にと、これが登場した『ジェダイの逆襲』をば、お久しぶりに眺める。
画面と眼前の模型を較べつつ、
「なんだ、モールド……、けっこう違うじゃん」
いささかのガックリが湧き出るのを堪える。
当然に改造意欲がもたげて来るけど、そこを抑え、あえてこのままにし、薄く汚し塗装のみで済ませちゃお~。
しかし、この機体、3翼可変でカッコいいけど、2本足なのだねぇ。安定悪ぃ~なぁ。置き場所がまったくフラットでないと、前方にコケちゃう。
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昨夕、『DUNE』の新作ではなく、あえて1984年の『DUNE』をば眺める。
ディヴィッド・リンチの最悪作と評され、事実、公開当時は当方もそう思ったけれど、印象深いシーンが随所にあり、なんだか捨てがたかった作品。
久々に眺めると……、悪くない。
そりゃむろん、製作者のディノ・デ・ラウレンティスが特撮部分の予算をケチりにケチった部分は惨めな敗北を感じるけども、総じて申せば、
「リンチさん、それでもよくがんばったなぁ」
監督でありながら色々な部分で権限がなく、口惜しさを背においつつの本作品。同情しきりでその分、加点もされるんだった。
やたらにF・ハーバードの原作がすげ~と云われ、その凄さがこの映画にゃないとまで酷評もされてるけど、密かに、「そうかなぁ? すごいとは思えんがぁ」と感想する。
いっそ、小説にしろ映画にしろ、西洋人は何故に、この「DUNE」という創作物を気にするのか? そのあたりに興味が降下する。
モチーフとしたらしき中東の、砂しかない不毛の土地から湧く黄金に価するオイルとそこに住まう民族の、その不可解を理解不能と感じての、それが骨格ならば、肉付けとして、あい対した者や民族への憎悪と恐怖を描くしか手がなかったのか、他に何ぞなかったのか……、コンラッドが「闇の奥」で描いたアフリカ奥地での深淵にゃ遠いじゃないか、などと、ま~、そのあたりに興味がスライドしていく。
転じて今、アラブではなく、スラブ(東スラブ人)たるを強く意識しているらしきプーチンという男が勝手に抱え持った、他民族文化への嫌悪と恐怖ゆえにの、スラブ結束すべきとの狭窄な感情って何じゃろ?
それが変じての強気一本槍かとも想像すると、痛ましい憐憫がなくもないけど、ともあれ、1984年の『DUNE』を観つつ、2022年いま現在のデューン的混沌を意識した。
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長靴履いての水換えを終えた翌日、左足のかかとにひびきれ。
あかぎれ、ひびわれ、色々な云い方があるけど、なんで厳寒が緩和した3月に?
一歩あるくたび、ま~、痛いのなんの。全体重がかかるワケだから、そらぁ痛いわなぁ。
オロナイン塗って絆創膏はって、和らぐのを待つっきゃ~ない。
天神山文化プラザに演劇を観に行くつもりだったけど、出かけられなかった。
日頃から素足の力士は、乾燥しきりの冬場、この症状にお悩みの方も多く、いざや土俵での本番というさいは、応急対処として瞬間接着剤を使うらしい。
大胆だなぁ、さっすが力士。
今、眼の前にシュンカン系接着剤があるけど……、まっ、我が足には用いずコレは模型にだけ使おう。
……万が一、日本政府がウクライナへの軍事的貢献を“同盟”の米国あたりから強く乞われるなら、日本政府は相撲協会に願いでて、屈強な力士を47人ほど派遣するがイイ。
現地で、四十七士がマワシ1つの裸になって道ふさぎ、
「どすこ~い」
「よいしょ~ッ」
「よいしょ~ッ」
いっせいにシコ踏んで白い肌を桃色に上気させ、前方をグリリ睨んだら、進撃のロシア戦車隊とて、ワケわかんないその異形に民族的違いをくるめた恐怖をおぼえ、
部下:「やめませんか進むの」
隊長:「そだねぇ」
畏怖して廻れ右……。
なんて~コトにはならないだろうけど、そんな馬鹿な夢想もしちゃえるワヤクチャがまだ続いている現実が、とにかくもイヤだねぇ。
ほぼ全人類が振り廻され翻弄されてるんだから、やってらんねぇけど、当地、被災者にゃそんなバカ夢想はまったくもってのホカ。
失われた命とそれに直面した人の痛苦の重みを受け止められるモノ、力強いモノって、何なんだろ? いま、そんなのあるのか?
11年前の11日のコトも含め、もろもろ錯綜し、落ち着かない春。
※ ウクライナ出身の力士さんがお一人いらっしゃるみたいね。