3月おわり

 

 あぁ、という間に3月が過ぎてった。

 苛烈ぎみなアレありコレありが、日替わりメニューみたいにめまぐるしく眼前にやって来て、アタフタしてる内に、日数短い2月より早く終了したような感じ。

 身内がコロナにかかり、家庭内感染でさらにもう1人が……、とかとか、アレやコレが生じて落ち着かないセワシなさが、高速というよりいっそ光速で、点滅してはヨギってった。

 

 

 そんなさなかも、とあるカタチを模型化すべく、切ったり貼ったり、悪戦苦闘してる内に、3月が過ぎてしまったわけで、

「プフ~~っ」

 溜息とも長嘆息ともつかない、くぐもった呻きがこぼれる。

 

 来月4月に講演してもらえまいか……、というお話もきたけど、いささか急過ぎ、エエ加減なハナシをしてしまいそうなので、

「年末くらいなら可能でござんすがぁ」

 断るでなく、チビリ延長させてもらえまいか、というズルい言い訳してポリポリ頭をかいたりもした。

 

 

 けどまた一方、日差しがジンワリとあったか気味で、それはそれでメチャ心地良く、春到来の新規新鮮を体感もしているんだった。

 やや近くの祇園備前国総社宮に詣でてみると、誰ぁ~れもいない本殿そばでは桜花が日差しに目映く輝いて揺れ、我が宅の小庭でもアレやコレがいっせいに花をつけている。

 フラワーのシーズンがやってきたワケで、これはこれで情動される。

 

 

 色彩を失っていた山や路地や庭に、色が戻ってくるのは、う・れ・し・い。

 4月もまた気分として光速なのかどうかは判らないけど、ともあれ、『陽はまた昇る』ワケじゃね。

 冬場はやや閑散としていた冷凍庫にアイスクリームをば、放り込む。このさき、必需ゆえ。