高知への旅

 

 

 昨年11月末の今頃、高知にツア~し、その数日後にマイ・マザ~が没した。

 小康ゆえ安心したのがいけなかったのか……、ともあれ天と地の明暗を味わった。

 で、今年。

 マザ~の一周忌。

 坊さんの経で法要、DIY改装したかつてのマザ~の部屋で弟夫妻やその子供達と会食。

 もう1年が過ぎたのかと、歳月の流れの速さをシミジミ。

 

 この法要を済ませた翌日、また高知方面に旅をした。

  今年は4月にも出向いているから2度めになるけど、マザ~没してちょうど1年というタイミングなのでヤヤ感慨深くあり、車窓に流れる風景にチビチビと1年前を思い出したり……、した。

 

 例によって讃岐で高速を降り、朝イチバンのうどんをチュルチュルチュル~。

 厚揚げが値上がりしていたものの、それでもトータルで450円。500円出せば50円お釣りなのだから、ありがたい。

 さすが、うどん県。朝っぱらから入店者次々。ササッと食べてはササッと出てく。

 月曜の朝だ。皆さん、食べ終えてそのまま会社に向かうのだろうけど、岡山じゃ見られない光景。

 

 こちらも移動。前々回に、見たことのない食材を買った道の駅に出向くものの、あいにく休業日。それでルートを変え、高知市内「とさのさと」で、同じモノを買う。

 タケノコにしか見えないけどサトイモの一種。岡山では売っていない。

 品名として京芋ともタケノコイモとも呼ばれているようだけど、どっちがホントの名かしらん。

 前回は輪切りにし、フライパンで熱して焦がし、バターたっぷりのせて食べて美味しかったけど、こたびはどうしようかな?

 スリ潰し、イチゴのジャムとかとあわせてオーブンで焼いて、スィート風なのを造ってみても良いかしら?

 空想が拡がる。ま~、たいがい、そういうコトしないけど。

 

 

 高知行きのたびに出向く中土佐町。湾岸の丘の上の黒潮本陣。

 眼下に波おだやかな海。初夏のような日差し。

 テラス席で例によっての、鰹のたたき。

 

 

 ここでしか味わえないワラ焼きの、その風味。濃厚なバターを口にふくんだような、滋味の深さと毎度感じる鰹の新鮮さの、その更新に眼も口も悦ぶ。

 7ヶ月ぶりの旨味シミジミ~ヘンドリックス、ビールがやたら旨い。

 

              カマスとサバも七輪で焼く

 

 食後、黒潮本陣から近い久礼(くれ)の西岡酒蔵へ。

 なんせ創業は1781年天明元年-江戸時代中頃)。230年以上も前から酒造り一筋。高知で1番に古い蔵元。

 見学も出来るというので、参じた。

 

 

 母屋の佇まい良し。展示の品々も良し。試飲した酒の滋味も良し。

 という次第で自分用を数本買う。

 

 正月用と日常用と、そう決めたワケじゃ~ないけれど、ことさら正月を意識したのは、「暮れ」と「久礼」の語呂合わせ感覚ゆえか?

 ま~、そんなコタァどうでもよろしい。美味そうなお酒を持ち帰る悦びが、とにかく大きい。

 当然に必然として正月は酒を呑む。タコもあげずコマも廻さないけど朝から呑む。朝から呑んで誰からも咎められない。ぁぁ、早くこいこいおっ正月♪ って~なもんだ。

 

 酒を仕入れた後に久礼から移動。アチャラにコチャラと探訪し、遅い時刻、香川まで戻って、これまた定番行きつけの店へと出向いてみれば、なんとそこも休業日。

月曜はダメよ~

 同行者らとやむなく苦笑しあい、どってコトのない店で夕食。

「次は月曜以外にイコか~」

 と、また笑った月曜の夜。瀬戸大橋を渡るさなか、左の低い位置で、黄金色した上弦の月もニッカリ笑ってた。

 

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 うどんの厚揚げ、タケノコ山芋、などなど……、いずれも値があがっているのが残念というか、時代の波が隅々まで浸透しているんだなぁ〜、と実感させられたけど、収支バランスが崩れているのは良くないねぇ。その上で大増税の声。一方で増税は不人気ゆえ、防衛費確保にまたぞろ赤字国債発行という愚策の浮上。大学キャンパス内での宮台氏への暴力事件などなど、届くニュースがいずれもダークなのがまったくねぇ……。