2人展にいく

 

 4週間ぶりに我が宅ガレージに、MINI。

 本来は蒜山に生息しているMINIなんだけど、この3月中頃までは岡山市南区の良きおうちにあって……、ちょっと立ち寄ったという次第だけども、

「やはり、MINIは良いなぁ、空気が和らぐなぁ」

 サイズと丸っこいメダマの配置がもたらすチャ~ミングさに、ニッコリ微笑む。

 で。

 当方が30年愛でたMINIは、この空色“レンタル”MINIでやって来た、チャ~ミ~で快活な女性が新たなオーナーに。

 我が若き友の娘さんへの、急転直下のゲキ的譲渡劇。

 預かってくれてるF氏の元でライトの交換やら書類書き換えやらが完了したら、また、すこぶる愉しいコトになるだろう。

 MINI自身も、来たるべき新生活に、

「ワクワクするなぁ、ぁあ、おまつり気ぃ分」

 心弾ませているに違いない。

 

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 岡山市北区中山下のアンクル岩根のギャラリーにて、この12日まで開催の2人展へいく。

 御一方は存じ上げなかったが、かたやもう1人はよ~く知ってる旧友。

 コロナ大騒動になった直後の、倉敷での作品展以来、3年ぶり。

 

 

 キャラクター系のフィギュア・モデラーとしてスタートし、かつてはうちの製品でも腕をふるってくれ、その後はアートに移行。アレコレの賞を受賞して今に至っている丸山徹也氏。

 3年前にも、息をのむような作品をマノアタリにしたけど、こたびもまた、眼が釘付けられた。

 とりわけ、この木彫り作品。

 技法の卓越にくわえ、繊細に裏打ちされた強い憂いに満ちた緊張がみなぎっていて、圧倒された。

 そのカタチゆえのファンタジュームと云ってよい凜々しい程の異界リアルが彫られつつ、内に潜ませた物語性が沁み出しているようでもあって、一筋縄でくくれない見事な造型物になっている。

 指がゴツゴツと樹木っぽくもあって、男性?女性? というような性別をも超越させた展開が素晴らしい。

  

 葉の匂いを嗅いでいるのか、あるいは草笛を吹こうとしているのか?
 西洋的なカタチながら、例えば弥勒像みたいな東洋的明暗を秘め、彫られたこの妖精(ではないはず)の陰陽の思惟や消息にも連想が運ばれて、しばし眺めいって、

「フ~っ」

 吐息もらし、素晴らしさを味わった。

 

 

 木目を活かしに活かし、相当な時間を費やしての作品に違いないが、願わくば、連作としてこの「丸山ワールド」の絵ハガキみたいなのがあれば良いなぁと、思った。

 ただ眺めてイイなぁ~の作品じゃ~ない。こちらの空想を強く刺激して、否応もなくアナザー・ストーリー的に丸山ワールドに加担しないと気がすまない……、みたいな。

 木彫りながら、この作品、強い磁場をもっている。

 

 こたび買った丸山作品。木彫りではなく、これは陶器作品。

 浮き草を浮かせ、水盆として使おうと思う。

 石のソファの上で脱力全開で眠っているこのネコがとても、よろしいのです。