ホテイアオイ数株のみ

 前回ブログで紫色の花をつけた事を書いたけど、その花がすべて萎(しぼ)んで、ホテイアオイも冬シーズン、休眠期に入ろうとしている。

 この植物はニンゲンの皮膚感覚よりも鋭敏に、実際の季節の変わりをよく掌握しているに違いない。

 ニンゲンは、虚実ゴッチャ煮で自分イチバン男を大統領に選んだ米国人を大いに訝しんで、「なんでっ?」などと困惑してアタマをかくが、ホテイアオイはそんなコタ〜見向きもせず、ただ季節のうつろいに、気温の変化に身をゆだね、同化している。

 いわば、

 自然の 自然による 自然のための自然、に徹している。

 この数日でアッという間に花は失せた。

 昨年はそれが10月半ばだった。今期は3週間ほどのずれ込みとなったが、ホテイアオイは冬到来を察しているワケだ。

 けど、南米生まれの植生ゆえ、日本の冬は乗り越えられない。

 それで……、数株を無造作に選んで、池から室内に移動させる作業をば、おこなう。

 選ばれたホテイアオイのみが越冬し、庭池に残ったのは皆、数週間後には寒さに負けて、枯れてしまう。いささか無惨ではあるが、しかたない……。自然とニンゲンの交差点における悲喜こもごも……。

 池から取り出したヤツの根を少々刈り、適度に全体を洗う。

  

 今回は3鉢を用意した。この3つに入るだけのホテイアオイを池から移し、洗う。

 鉢にネットを敷き、鉢底石を敷き、去年買って使い余っていた水生植物用の土でくるむようにホテイアオイを鎮座させる。

 あんのじょう、土が足りない。

 水生植物用土は、早いハナシ、稲が育つようなタンボの土なんだけども、当然にタンボを所有していないんで、手に入れるには園芸店に行くっきゃ~ない。

 作業中断し、近場のホームセンターに駆け、去年と同じのを1袋あらたに買う。

 

 帰ってすぐに作業継続。

 土を積み入れて、慣らし、水かける。

 ジャブジャブかける。

 鉢の底にヤヤ深めのパッドを敷く。ここにいつも絶えず水があるコトが重要。なんせ水生植物だ。

 3鉢を室内の窓のそばに置く。

 これで今期のホテイアオイ作業は終了。

 後は来春また池に戻すまで、常に水をきらさぬよう心がけるコト、のみ。

 室温や灯りの加減なども絡み、失敗の可能性もあるが、うまく冬を乗り越えてくれたら、う・れ・し・い・な。

 来年もまた園芸店でホテイアオイを買わずに済む。

 作業中、別用途の土の袋に眼を向けて、一瞬、「さし身の種まきの王」と読めてしまった……。

 作業終え、ホームセンター横手のマクドナルドで買ったビッグマックを2ケ、レンジであっため直し、パクリ。

 食べ残したポテトは夕飯の味噌汁にいれる。出来上がった汁の最後の一煮立ちに投入するのがベスト。揚げられて逃げ出せない塩分が味噌汁の中にホンヤリ滲み出て、アンガイと旨っ。ハナっから入れちゃうと何だかフニャけたショボいモノになるんで、ヨ〜注意。

 ビッグマックの後、パッションフルーツも小庭から室内に移動。枝葉は越冬用に大幅カット。

 窓辺がヤヤ賑やかになった。