ハレノワで燐光群の芝居

 

 過日、柔道家の車でお好み焼き「みゆき」に出向き、眩暈がするほどに大きなモダン焼き(みゆきモダン)を持ち帰る。

 気さくで実に好い店だけども、とにかくサイズがサイズ……。

 テンコ盛りキャベツに玉子が2ヶ入って豚バラ肉が散り、うどんかそばが3玉標準で入ってる。

 どちらかを選べるので両方注文し、柔道家と半々に分ける。柔道家は15年以上前からここの常連で10日に1度はオーダーしては持ち帰ってるものの、当方は初めて。

 27センチ径の絵皿にそばバージョンをのせたけど、これで1/2。もう半分のうどん仕様は後ろの新聞紙の中。

 美味そうな写真になっていないのが残念だが、持ち帰りの場合はでっかいのを半分に切って積み重ねてチョイっと叩いてから、アルミホイルに包むので、ビジュアルはこうなっちゃう。

 特製のオーロラソースが味の要めと聞くが、一度に食べきれるワケがない。

 苦笑しつつ2日がかりで平らげた。分厚いので、レンジも長めにかけて芯まで温めて、箸じゃなくフォークとナイフがベストだな。

 

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 日曜の午後、ハレノワで劇団・燐光群の芝居

 タイトルは『沖縄戦琉球泡盛』とヤヤいかめしいが、喜劇。

 馴染みの円城寺あやさんやら鴨川てんしさんやらのベテラン演技を、笑いつつ観る。

 とはいえ作・演出は坂手洋二。誕生して600年が経つ泡盛というスピリッツの歴史的展開とこの酒の魅力を前面に置きつつも、喜劇の瓶底にたっぷりと反戦への祈念がこめられて、

「同じ米、同じ麹でも、蔵ごとに違う酒ができる。ニンゲンも同じさ」

泡盛も、平和も、育てるもんだよ」

 印象的な言葉が散りばめられる。

 題材が題材ゆえ。お酒が欲しくなる……。

 こういうのは一杯吞みつつ観るというのがイチバンに良さげだけど、そうはいかない。

 劇場という空間では、自由気ままはユルサレナイという制約をシンミリ背中に沁ませる。

 

 前回去年12月の燐光群の芝居では、当方は体調不良。途中で発熱し、ガタガタ慄えて芝居どころじゃ~なく、結局たえられずに退席という次第(検査では陰性だったけどコロナだったような気がしないではない)だったけど、今回は良好。一応、マスク着用で観る。

 ただ、1週間ほど前に転倒しており、左腕と腰に痛み抱えての観覧。

 ぎっくり腰の悪化用心のために腰痛ベルトをこっそり腰に巻いての観覧。腹部が圧迫されてヤヤ窮屈なれど、ま~、これも仕方ない。

 ハレノワ客席の階段は急斜なので足元要注意。おそるおそ~ると1歩づづ踏みしめて入退した。

 

 終演後、ダンケで久しぶりにコーヒー。馴染んだ味と空間。そこでバッタリ偶然、歯科医を廃業したK氏と遭遇。しばし四方山話でくつろぐ。