先日の晩、よしだよしこさんのミニ・ライブ。
ヤボ用あって当初は予定していなかったけど、誘われ、腰をあげる。
静かな空気の中の柔らかな響きというか、澄んだ気配がいい。
先月中頃に彼女はライブの旅先で、虚血性大腸炎とかで救急車で運ばれ、緊急入院されたりと大変だったようだけど、元気な笑顔を見られ、チョイ嬉しい。
と云うか、倒れたコトなどものともしないような強さを感じたステージだった。
「大敵と見て恐れず小敵と見て侮らず」、ではないけども、足を踏み出していく勇気を真っ正面に向けて発信されているようで、好感させられた。
ま〜、でも、そんな病後ゆえ主催者配慮でウチアゲはなし。良い判断♡

終演後、H嬢の車にN氏と同乗、とん亭で久々のあごだし醤油のラーメン+餃子+ビール。
帰宅し、たしか彼女のCD持ってたな……、深夜の1時過ぎに探したが出てこなかった。
ま~、探すのをやめたら出てくるだろう。
代わりに、DVD1枚、
「あら、こんなトコロにあったのね」
書棚の最上段、本に両脇囲われ、ひょっこり顔を出したもんだから、ひさびさ眺める。

信長に指名され、安土城を造ることになった番匠頭(大工の総棟梁)の苦労と苦難と喜び。
初見時、信長役の椎名桔平と西田扮する番匠の配下・山本太郎が妙に印象されたけど、こたびの再見でもやはりこの二人、際だっていた。
一方で、総棟梁の娘(福田沙紀)の時代感にそぐわないハデな小袖と、彼女の恋愛模様は、虫唾が走る勢いなダメ駄目シ~ンの連打でゲッソリ。
硬派な主題に対し、あまりの軟派軟弱。演じた彼女には気の毒だけど、彼女の登場シーンはすべてカットした方が良い映画になったろうと、悪態をつく。

良性と悪性が入り交じったこの作品DVDを何故に買ったかといえば、椎名桔平の信長があまりにもカッコ良かったからが第イチバンなんだけど……、尾張、京都、奈良の3組の有名大工チームが、いわばコンペとして、それぞれの築城プランを信長に披露し、信長に、炎に焼かれて城が堕ちるさい、どれくらい堪えられるかを見せるシーンが強く印象されたから。

木製の模型が3つ登場し、実際に火がつけられ、燃え上がる。
後の京都アニメーション放火事件でいみじくも露呈したみたいに、吹き抜け構造のプラン模型がイノイチバンに燃えだす。(この映画は2009年作。京都の事件は2019年)

映画館で初めて観たさいは、
「ぁあ、もったいね~ぇ」
撮影用模型を造ったモデラーに同情というか、惜しむ気分が湧いたが、燃すコトを前提に造ったであろうハズゆえ、模型造りにたずさわった方々は、撮影時にうまく燃えたコトで仕事の達成感を味わったとも思えるし、いやでもホントは、ガンバッて組み上げたものが火にくるまれるのを見るのは嬉しくなかったかも……、悲喜こもごもな思いを錯綜させたもんだ。
けども、映画に沿っていえば、自ら住まうコトを考えている信長がその縮尺天守模型に火を放って、どれくらい持ち堪えるかを見極めようとする、そのリアリストっぷりに、
「なるほど、信長の描写としてこれは凄いな、的確っぽいなぁ」
こたびの再見で、あらためて感心させられるんだった。

ただ、このシーンでは模型に火をつけるコトを主導するのが西田扮する番匠で、信長がそれを追認するという演出で、そこはいささか惜しいような気がしないではない。信長があくまでも主導し、その強い圧力が前面に出ていれば両者のキャラクターはもっと際だっていたろうになぁ~、などと思ったりもしてる内にもう夜中の3時を過ぎてるんで、ベッドにころがった。