美保関で隕石を眺める

 

 日程が甚九郎稲荷の祭と重なってしまったけど、二兎追うコトならず。ここ10年ほどの祭参加の皆勤途絶を惜しみつつ、こたびは仲間たちとのツア~優先。

 美保関界隈へ向かう。

 2022年7月の暑い日に美保神社に詣でているから、3年ぶり。

 こたびもまた暑かった。ヒジョ~に暑かった。

 途中、吉備高原ファームに寄って朝採れのトウモロコシを買い、ついで蒜山で季節外れの春ダイコンなんぞを物色してから鳥取へ。

 境港の水産物直売センターで岩牡蠣が廉価なのに驚く。

 なんせ400円でコブシ大サイズ。

 殻を剥いてもらい、その場で食べる。

 ビールもオーダーしようかと大いに悩むが、このあと、昼食予定なのでググっとガマンする。

 ポン酢かけてペロリ。うまい。

 水木しげるロードの外れに位置する「千代むすび本店」で日本酒物色

 境水道大橋を渡って、島根へ。

 この大橋を通行するたびに、ここが境という地名のままの境界であるコトを意識させられる。

 大型船を通すためにとんでもなく背が高いこの大橋が出来る以前は、あくまでも対岸が島根、逆にみれば対岸が鳥取、という隔絶味ある境いだったのに、結ばれてしまうと、もう対岸の火事だと傍観できる次第は消え、

「あら煙があがってる。そら消防車の出動だ」

 と、隔たりが失せて、なんだかそれが逆にここでは、やたら県境(けんきょう)を意識させてくれる。

 大橋渡って左に少しすすむと、島根の食事処まつや

 ここで食事するのは10数年ぶり。ほぼ20年に近いか?

 その頃は予約なしでOKだったけど、今や行列の人気店ゆえ、こたびは、

「6人でお願いしま~す」

 ひと月前に予約とっての入店。

 6~8月にカニ漁はないけれど、ここに来た以上はカニだわいねぇ。

 冷凍された夏松葉も紅ズワイも好いじゃ~ないか……、と私は思う。

「ど~よ?」

 同行者一同に問うと、しかし、いずれも、

「グフフっ」

 奥ゆかしく笑みて返答なし。

 紅ズワイをメインにした私の膳

 うなぎをメインにした派閥の膳

 圧倒的なボリュームに加えてビール大瓶+日本酒……。写真に映ってないけど、炊き込みご飯も途中に運ばれる。

 豊穣の魚介類に、しゃべってるヒマなし。ただただ箸を動かす。

 完食までに1時間。ま・ん・ぞ・く + ま・ん・ぷ・く。

 味噌汁にもカニがはいって、文句のつけようがなかった攻殻機動ゼメ——

 

 食事を堪能した後、移動。これまた久しぶりにメテオプラザへ行く。

 2008年の4月に本ブログで記事化しているから、17年ぶりの訪問。

 以前に見学したさいにはなかった、財津和夫が音楽を担当した手塚プロ制作のアニメーションを観る。

 タイムトンネル風の巨大スクリーンでの鑑賞ながら、コンクリートの彎曲壁面ゆえ、反響し過ぎで音響は…… いま、ひとつなり

 隕石の直撃という稀有な珍事ゆえに、その民家近くにこうしてミュージアムが出来ている次第ながら、落ちて屋根を貫き、2階から1階を貫通、さらに床下へと潜り込んだ瞬時の出来事は、驚愕だったろう。同家住人はさぞや、

「えっ えっ? えぇ~っ!」

 だったろうねぇ。

 事件後、東京から当時の天文系学者の有名人ら多数がやって来て調査がはじまり、家人はさらに、

「なんだ? なんだ? え~?」

 だったろうなぁ。上の現場模型で1階の畳が外れているけど、この畳は衝突の瞬間に宙に浮いて一回転し、この模型の通りの位置に移動したらしい。

 で、隕石は床下の地面でバウンドし、庭の方に転げていたという。

 その畳も2階のオレンジのカーペットも実物が展示されていて、落下時の衝撃の激しさをマノアタリに出来る。

 闇をよこぎる流れ星は詩的な浪漫あって好いけれど、直かに落ちてくるとなると……、防虫ネットは役にたたないしぃ、防御出来ない空からの落下物(実物展示)を眼にして、前回同様、

「怖わ~~っ」

 いささか納涼気分……。涼むならメテオプラザの展示品を観るこっちゃ、だな。

 宝くじを当てるより隕石にあたる確率は低いよう思えるし、直撃は不運な事象の最たる出来事だろうけど、では不名誉なコトかといえば……、そうでもないような、妙な感じもチビッと有り。

 家屋の修復に大きな出費となったのはマチガイないとしても、稀有極まった珍事。

 隕石の方も、40億年を越えたなが~い孤独な旅の末の終の棲家としてのミュージアム鎮座。悪くないではないか。

 移動し、美保神社に参拝した頃は夕刻だったけど、とても夕刻に思えない陽射しと暑さ。

 神社近く、弁天波止場の和田津見社が涼しく見えたけど、ジリジリ焦がされるようなアンバイで数分といられない……。

 そのあと美保関灯台。ここは20年以上ぶりの訪問ながら、いよいよ暑さがまして……、10分と経たず、全員、汗だくでヨ~レヨレ。

 日本海の拡がりとその向こうの隠岐諸島を意識しようと思ってたけど、あまりのヒートアップに早々に車に避難。

 一同、額やら首筋やら背中やらの激烈発汗をタオルで拭いつつ、

「なんじゃ、この暑さは……」

 苦笑というか、苦悶ガオになって、フィ~っと吐息をもらしましたとさ。