アダムスキー


マーキュリーのペーパーモデルを作っているさなか、ふと、これは何かに似ているぞと気がついた。
上の写真部分。
非常に似通うというワケではないけれど、感じとして、とっても似ているぞというアンバイな相似。
そう、かの高名なアダムスキー型円盤だ。
一瞬、アダムスキーさんがこのマーキュリーの部分に着想を得たかと訝しんだけど、ちょいと調べて見ると、アダムスキーさんがこの写真を撮影したというのが1952年のことなので、マーキュリー計画はまだ動いちゃいない。

なので、マーキュリーの方がアダムスキー型に似たというコトになるんだけども、久しぶりにこの空飛ぶ円盤の写真を眺めて… つくづく、良く出来た写真だな〜と感心した。
特撮のプロフェッショナルでさえ、こういう具合にはなかなか撮れないはずだ。
臨場感のある写真術も巧みながら、なにより、このカタチがイイのだ。
ずば抜けて秀逸。
今は誰しもが空飛ぶ円盤と云われたら、概ね、丸っこな、お皿をひっくり返したようなモノをすぐに思い浮かべるコトが出来るけど、1952年にはまだ、その確固たるカタチというのはボワ〜ッとしたもんだったろうと思う。
それにチャンと形をあたえたのだから、素晴らしい。
それもいきなりの、ほぼ究極なデザインだ。
どこにも破綻がない、といえば大げさだけども、下部の3つの丸っこが全体を引き締めつつ、全体の安定感を抜群なものにしている。
窓があるのも嬉しいじゃないか。
四角じゃなくって丸窓だ。この古風なアンバイがまた素敵で、思えばアポロの窓の1つも丸だった。だから古風と云いきってしまうと気の毒だ。
でも全体が醸す雰囲気は、やはりアンティックな匂いを立てていて、それがこのデザインの味の根幹をなしている。3つづつ並んだその丸窓の配置具合も良い。
デザインというのは、ただまとまりゃイイというもんではない。根幹にある味の方向性がその善し悪しを決定づける。
その意味でもっても、良いカタチを作ったな〜、とアダムスキーさんを褒めちゃうのだ。
これを作って撮影に挑んださいには、さぞや"楽しかった"ろうな〜とも思う。
でも、嘘のスケールをちょっと間違えた。
これが金星から来た… というのは失敗だ。
もっと、どっか、遠い、どっから来たか判らんけど、とにかく外宇宙から来た… くらいなスケールに拡大して発表すりゃよかったのに… と残念に思う。