スペースカレー


なんだか今ひとつ… 気ノリしない名なのだけど、2007年の6月にオフィシャルなものとして認証されたというコトだから、国際宇宙ステーション内で誰か日本の宇宙飛行士もきっと食べたには違いない。
ハウス食品ではこのレトルトを5ケを1セットとして、売ってる。
おねだん2625円。
安くはない…。
でも現実に宇宙に持ち込むには、当然に2625円では済まないワケで、聞くところによれば、スペースシャトルで宇宙へ人なりモノなりを運び上げるには500gあたり概ねで1万ドルの経費となるようだ。日本円で云えばざっと100万円ちょっと。安くはない…。
「スペースカレー」は1ケが200gなので、これを宇宙で頂戴するには40万円くらいがかかるワケだ…。
宇宙では湯を沸かしてその中で煮立てて3分間というワケではないから、レトルトパウチの形も機能も違う。だから、経費はもっと膨らむ。
だから思えば、宇宙食というのはズイブンと贅沢なもんだ。

昔のSFとかだと、たとえば錠剤状なものを数ヶ飲み込めば、それで食事となる… みたいな描写もあったけど… そうはいかないや。
カレー味の錠剤なんぞはマッピラで、やはりカレーはカレーとして味わいたいわな。
レトルトパウチはむろんアポロ計画で開発された代物だ。アポロ11号で採用されたといったコトが書かれるようだけど、実際にはジェミニ計画で試験され、アポロ8号の時点では本格的に使われてた。
とはいえ、暖めて食べてたワケではない。暖めて食べたのはスカイラブ計画からだ。
大塚食品ボンカレーは人類史はじめての暖めタイプのレトルトだけど、これはそのスカイラブ計画よりもちょっと早い。
いまだボンカレーは宇宙に出たことはないし、出て食されたのはハウス食品の「スペースカレー」なのだけども、もし宇宙でボンカレーを食べると値段は40万円を超えるワケだ。カレーだけで40万円を超え、250gくらいなゴハンにかけようものなら、このゴハンはもっと高くって50万円くらいなもんだから… お夜食としてはズイブンに高くつく。
シャトルやステーション内での生活において1日あたり何グラムを飛行士たちが食べているかをボクは知らないけれど、朝・昼・夜の3食でかる〜く300万円というアンバイなのではなかろうか… と、思うと、やはり宇宙というのは人にとっては特別な場所なのだな〜とツクヅク思いしらされる。
地上にいるボクらは2625円で5ケもスペースカレーを買えちゃうのだから、その差はでっかい。
もっとも、いかにもといった銀色パッケージが… なんか好きではないけど。
(^_^;
ちなみに、お味はというと… ちょっとだけ辛めで… 悪くない。