タミヤ ウェザリングマスター


今年の2月だったか… タミヤのY氏とH氏に、
「是非に使ってみて」
と、いわれたのが同社の新製品「タミヤ ウェザリングマスター」だった。
ウェザリングというくらいだから当然に"汚し"を目的とした塗装道具だ
女性の化粧道具そっくりなパッケージ。
はたしてペーパーにも使えるかしら… 半信半疑で使ってみたらコレが実によかった。予想以上に紙にフィットする。
淡くも濃くも自在。思った以上によく伸び、人体への化粧に例えるなら、肌への喰い付きが実にイイ。ナチュラルな質感があって、作ろうとしているものによく馴染んでくれた。
模型ゆえ、毎日毎朝カガミに向かってお化粧をするワケではない。1つの模型に1回か2回使うだけだから、あんまり消費されない。
なので1セット買い求めると、ヘタすると数年はもっちゃうような感じもある。価格に比べ、ずいぶんとお得な感触もある。
こういう製品は諸手をあげて歓迎だ。
末永く販売をしていただきたい。
と。それにしても、タミヤには良いスタッフが大勢いる…。
薦めてくれたY氏にしろH氏にしろが、ただただ自社の製品ゆえに押してマスというペチャンコな営業のそれではなくって、彼らが実際にそれを使っての上でプッシュなのだから、プッシュの厚みと熱さが違う。こよなく模型を愛していて、彼ら自身が模型作りの苦労を知っているから、それがこのマテリアルとしての製品にも色濃く反映が見られる。
お化粧というのは、当然にあつく塗ればイイというもんではない。また、お化粧を致しましたと判るようでもイケナイわけで… その辺りの頃合いを含めて、推薦してくれた2人はよく判っている。
近年のボクは、諸々な製品(食品であったり模型であったり電化製品であったり)にあんまり感動を覚えなくなっているのだけど、
「おっ! これはイイじゃん」
と、感じさせてくれた数少なき例外がこの「タミヤ ウェザリングマスター」なのだった。