5月の庭 近所の火事

 

 昨日19日。ウルガ2Fにて、井山あきのりのミニ・ライブ。

 昨年10月には、あがた森魚のバックでピアノとアコーディオンを担当し、さらに同月の岡山神社音楽祭では単独プレーで観客席を大いにわかせた彼。

             昨年の様子。右は我らが黒瀬御大

 早い時間に会場入りし、久しぶりという感じがまったくしないまま、大阪から新幹線でやって来た彼に再会。

             

 ステージ作りなど若干のヘルプをおこない、本番を楽しむ。 ↑ リハーサル中

手前CDは「浪花クレオール」名義のバンドとして。後ろは彼の単独CD。

 

 むろん、そのまま打ち上げも愉しむ。Wakameちゃんの美味しい差し入れにゲキレツ感謝。

 井山氏の笑顔を見、関西風味な笑い声をきくたび、なにやらホッコリさせられるのは、彼の良き持ち味ゆえにだろう。

 楽しく柔らかな好い時間が過ぎてった。

 

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 4日前の木曜の午後、ウチのごく近所で火事

 強風だったゆえ我が宅の庭も白煙に包まれ、黒く焼けた砕片が幾重と飛んできて、それは大丈夫だったけど、周辺住民、皆な路上に出て、騒動。

 平日の午後にこれほどのヒトが居るんだなぁ~、とも驚きつつ、しばし外に出ていて煙も浴びたので、眼は痛く、着ていた服はきな臭い。

 昭和20年の岡山空襲で焼け残った人達も、同じ匂い、いや、より強い匂いにくるまれたろう……。焚き火のそれとは違う不穏なイヤな匂いだ。

 

 火元は全焼ながら類焼なくケガした人もなかったのは不幸中の幸い。

 美容院の若女将が機転きかせ、マスクを配布してくれたりと好いカタチもみられたけど、けども火元の方はこれからメチャに大変だろう。たちまち住まう所もなく、突然に数トンの重い苦痛と悲痛を容赦なく背負うことになって……、とか思っていたら翌日のニュースによれば、住人みずからの放火だったらしく、逮捕とのこと。

 うむむ。


 ともあれ、火事と地震はホントに怖い。

 火の用心、大事なり。

 

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 上記騒動はさておいて……、5月の庭は、アレもコレもが成長著しい。

 樹木は、時に空恐ろしいと思うほどに枝葉を伸ばす。

 丸裸状態だったセンダンも葉を茂らせ、早や、木陰を造りかけている。

 毎年このシーズンになると見知る光景ながら、生命の逞しさ、その躍動に感心させられる。

  3月頃までは、複雑なカタチの白い杖のようだったイチヂクも、葉がおごり、左右に展開し、占有面積を拡大しつつある。

 刈り込んでいた山椒も葉をおごらせ、当然に鋭いトゲも育っている。

 このトゲが怖くっていけないけど……、何かと重宝な山椒の香り。

 1玉28円のうどん玉でも、こやつをのせれば72円くらい価値あがる。

 スーパーで買ったゲソ天が山椒の香りで格段に上品になる。レモンは生口島で買った一山500円のもの。

 数年前に買って植えたレモンは、買った当初はか細い苗でしかなかったけど、毎年このシーズンに大きくなっていく。まだ実はつけずで生口島のそれとは比較にもならないけど、どこか何とはなく頼もしい。

 

 今期はやたらイチゴが採れる。

 全国津々浦々の家庭菜園でイチゴは育てられていようから、家庭で採れるイチゴ総量は、ひょっとして数千トンに及ぶのじゃなかろうか? あんがいとドエライ量のイチゴが「生産+消費」されているよう思える。

 ま~、もっともスーパーで売ってるような、粒揃って甘みもたっぷりというレベルじゃないはずで、当方宅のも、適度に甘いのもあるにはあるけれど、たいがいは酸っぱくて不味い部類の実りでしかない。

 でも、それでイイじゃんか。

 育てるのがカナメ、でしょう。ナメクジやらの虫どもに喰われる危機を背負いつつ、ほどよく赤くなった朝の、「収穫の喜び」が大事ポイントであって、お味はその次なんだ。

 

 先週頃、ホームセンターでイカメロンの苗を、初めて買った。

 スイカは小さな玉が出来るヤツで、伸びたツルは上方に導いてやる計画だ。

 どちらも、一玉でも出来たらラッキ~かな。

 陽当たり良くって雨があたらない軒下にセットして数日後に、私よりチョット年長の親戚が遊びに来たので、

「実ったら食べさせちゃるけ~」

 と云ったら、親戚は大口あけて、

「カカ、カッカ~」

 と笑った。

 

 それでまた思いだしたけど……、過日の火事のさいは、いつもなら視界のどこか、電線のどこかで、ほぼ必ず眼に入る鳥の姿が1つも、なかった。

 モクモク猛々あがる黒や灰色の煙に、カラスもスズメも怯えて退避したのだろう。

 火事はヒトのみならず、鳥たちをも不安不幸にさせるワケだ。

 皆さん、ともかく、火の用心をば怠りなく――。