超合金のアポロ

すでに入手された方も多いと思います。
バンダイ製超合金のアポロ11号とサターンロケット。
お買い求め、ありがとうございます。\(^-^)/
ワタクシとしましては… 非力ではありましたが本作の製作に関れて幸いでした。
まだ実物をご覧になっていない方は、ぜひお近くのホビーショップでご覧くださいね。
たぶん、かつて販売されたどんなアポロ関連の模型の中でも最高プライスであろうと思います。
けっしてお気軽な価格ではないので、これを買うとしばし… 他のモノをガマンしなくちゃいけないというコトになるかもしれないのだけども、人類がはじめて他の天体に出向いた記念碑としての永劫性をおびていると思えば、他のモノをガマンする価値はあると考えます。
今回はこの超合金販売を記念して、ちょっとレビューっぽいのを書こうかしらとも思ってましたが、それは雑誌やその他媒体にお任せして… ここではアポロとアメリカについて記しておきましょう。
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ロシアとの競走があったとか危機感があったゆえにとか諸々云われて、その苛烈なレースの勝ち組としてアポロ計画というのはよく語られるワケですけど、じっくり顧みますとね、これは歴史のないアメリカだから達成出来た偉業ではなかろうかとボクは思っているのですよ、実は。
歴史がない国。
歴史を持たない国。
なのですな。アメリカ合衆国は。
日本とは全然違います。
ウソであれマコトであれ1000年分くらいの過去の堆積のある日本とはまったく違います。
そんな堆積はなしで、あるのは今と未来だけというのがアメリカですな。
大事なのは「国の一員として参加」すること。「歴史」はなくてイイのです。
日本の『建国記念日』とアリメカの『建国記念日』はまったく違う性質のものですよな。
アメリカのそれは、7月4日にアメリカに居ればよく判ります。
この日は新規にアメリカ国民になった方々の"宣誓式"があって、地方でも中央でも諸々のテレビ中継が行われて、多くのアメリカ市民はそれを見て… 感動して泣くんですわ。
「ホンジツ、ボク達夫婦は認められてアメリカ市民になりました。嬉しいっす! そしてボク達はイッショ懸命はげみます〜!」
とやって泣くんですな。一体感を痛烈におぼえてプルプル身体を震わせるんです。
で、ここで大事なのは… けっして「よろしくお願いしま〜す」じゃないワケです。
アメリカ市民になりましたんで、よろしく〜」ではないんですな。自らのチカラでもってアメリカ国民になれたというコトを宣言するのが7月4日なのです。
そこに多くのアメリカ人は興奮をする。
でっかい宇宙船に乗った宇宙人に責められてボロボロになりつつつも、若い大統領やウィル・スミス達がその7月4日に逆襲をするSF映画「インディペンデンス・デイ」が何であんなにアメリカで大ヒットしたかというと、まさに、その部分でのコト線に触れるものだったからなワケです。
国家に参加し、それを自分で作っていくのがアメリカなんですよ。
歴史は関係ないし、そこに因果もない。国民としての意識を持てば、もうそれでホントに一員となれるから、けっこうガンバル人はガンバっちゃえるワケで、実際、カリフォルニアの州知事になったターミネーター氏もそうでしょ。最初っからのアメリカンじゃない。クリントンが頭領(大を入れろよ〜)だった頃の国務大臣はオルブライトという女性で、彼女の経歴をみると13歳でチェコから移民して40歳の頃にはもう国家安全保障会議のスタッフだからたいしたもんです。
思えば、フォン・ヴラウンもそうでしたね。
生れた地が日本でしたから… ボクは日本人です… という意識とはいささか趣きが違うのですな。
愛国心』の根っこが違うのですわ。
ケネデイの号令でもってアポロ計画ははじまるワケだけども、その辺りの『愛国』から滲む『参加する気分』の厚みや温度が、他の国、他の国家とは違っているのですね。
意志が熱狂を帯びる性質が濃いワケです。
それなくしては、国民が動き企業が動いての、あれだけの予算も費やせなかったろうし、膨大な新たな発明もなかったでしょうよ。
「こんな無謀は許せない」
アメリカ以外ではなったはずです。
60年代の一瞬に、号令を告げる口があって、それを聞く耳があって、実行に移す手や足があったというコトになりそうですね。
たぶん、こんな状態になったのは人類史を眺めてみると、はるか過去に一度あるきりです。
それは何かというと、ピラミッドの建設ですね。
クフ王のピラミッド。
はるか太古のあの当時に一度だけ、クフのピラミッド建造時にそんな熱狂があったとボクは感じます。
その後はもう義務のようになってしまって、どんどん熱意が失せてく過程も似てますな。
そのアポロ計画からすでに40年オーバー… 他の天体に出向くという意味を、今の地球人(^^)は経済効果という眼でしか見られなくなっているもんだから… だからオバマさんはブッシュさんの月への再チャレンジをご破算にしちゃったワケですね。眼前の医療健康保険をなんとかしなくちゃいかんワケでね。
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以上… こむずかしく考えてもシャ〜ないですけど、アポロ11号の月着陸から40年をこえて、こうして素晴らしい出来具合いの模型が生れたコトをうれしく思います。
ズシリと重いボックスを手にすると顔がゆるみますぞ (^^)//
今回は模型部分ではなく、パッケージがどうなっているかを写真でもってお伝えいたしました。
製品のどこかにはワタクシめの名も見いだせるコトでしょう。黒く塗りつぶさぬよう。