映画画質

 
早や1月が終わりかけ。
ここ数年で1番に寒い1月でしたなっ、感触として。


過日、北風ピ〜プ〜冷たくふいてた午後。
駅前のビッグカメラ1階のTV売り場で、大型のそれらを眺めるにやたらに4K画質対応+HDR対応とかで…、ブルーレイ仕様の『ローグワン』と『トランスフォーマー』の最新作だかが流されてたけど、観ちゃ〜いられないねぇ。
TV画質が向上し過ぎて、そういう作りでない映画はどちらも造りモノ感ありあり。
映画の質感、だいなし。
背景も前景もクッキリ見え過ぎ、人間人形劇みたいで、すご〜く安っぽく見え、だんだん不快になっちゃった。



それで、解毒として「映画画質」を眼に浸まそうと、すぐそばのメルパ岡山に出向いて、何でもいいや…、はじまってもう15分ほど経ってたけど『ジオストーム』なるSFをば、眺める。
途中から入り、終わり間際に、退出。
メルパ岡山は座席指定がないからお気軽。
でも『ジオストーム』はひどかったね。量産増殖中のCG映画の不良品って感じ。だからさっさと退出なんですが…、いや、そのCG部分は良く出来てる部類だけど、ドラマが甘〜いの。
弩級を謳いつつ、シュガー入れすぎな缶コーヒー的軽量。2時間半つきあったら糖尿になっちまうクラス。
エド・ハリスにアンディ・ガルシアといった大物が出てるというに、きっと彼らもこの映画にゃ不満だろうな。



けどま〜、「映画画質」再確認の素材にゃなった。
いいなぁ、これだこれだって感じ。
程良き暗がりの中の適度な明暗のスクリーン。映画画質というより、環境を含めての、
「映画館画質」
だね。
もとより映画館での体感とテレヴィジョンでのそれはまったく別モノなハズ。館と菅の差異が検証されないまま「映像と音声」という括りで映画が放映されているから、思えば両者ともどもにお気の毒。
ま〜、それは置き、ともあれ、いまどきのTV装置はブリューゲルの絵を静止画で眺めるみたいな場合はヨロシイだろうけど、正直なところ、そのシャープさゆえに疲れまする。
リアル過剰で逆説にヴァーチャルっぽく、こんなの求めてたっけ? ってな感もジンワリ。今後さらに8Kだなんて…、いよいよ映画を観る装置じゃ〜なくなるっぽい感想、ポッと沸く。