年末の新見

 

 誰もがそうだろうけど、師走というのは何ぞかんぞと行事がかさみ、それなりに、せわしないねぇ。

 ま~、もっとも、ややエンジョイがちな行事が立て込むって~なアンバイで、ぅぅ~ん困ったぁ、というようなもんでもない。

 でしょ?

 コロナを警戒しつつも小規模なパーティーあり、zoomでのOn-line飲み会あり、などなど、やたらアルコール摂取が増え、結果として、

「ぁあ年末なのだにゃ」

 ビールの空き瓶かぞえて、そう感じる次第。

 

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 数日前、今年ファイナルとなる日曜、新見方面に出向いた。

 北に進むほど空気は凜となる。

 凜とすれば背筋もシャンとする感があるけど、この場合、背は丸くなる。

 寒いのでなく、冷たい。

 寒気と冷気の差異はジーンズを履いて味わえば、違いがよく判る。

 寒気は布地にさほど浸透しないけど、冷気はジーンズを浸食して内に進み、膝っ小僧あたりをチメタ~っく凍えさせてくれる。

 同行のKosakaちゃんは数ヶ月前にも出向いてるけど、当方、新見は久々。

 新見市のちょっと手前あたりから、雪。

 どんどん降ってくる。

 

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 新見市内某所で三光正宗酒蔵の酒をまずは、入手。

 大吟醸が欲しかったけど、在庫なしということで、しゃ~ない、別のを1本。

 抱えて車に運びいれ、さらに北上するに連れて、次第にあたりは銀世界。

 千屋を過ぎ、鳥取との県境、いぶきの里スキー場の入口直前まで駆ける。

 

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 そこにジャズフェス仲間のSasaki君が造った店 Cafe & Live Musik が、ある。

 迎えられ、あったかい珈琲。

 そして、うどん。(来年からの新メニューだそうで、冷えた身体に旨味が染みたぁ)

 しみじみとしたぬくもりを味わいつつ談笑。

 

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 彼はあったか温暖な海の町・玉野で店をやってたけど、一転、今度は県最西端、鳥取との県境の山中に店を出したわけだ。

 海幸彦が山幸彦 に変じた次第で、ダイナミック。

 こういう大きなスケールを僕は持っていないんで、いささか目映くもある。

 店内にはピアノあり、ドラムあり。PA、ミキシング装置も完備。

 まだその機能を活用できていないそうだし、春・夏・秋に限られようけど、広島・鳥取の県境というリッチ条件が、いささか面白いライブをいざなえるような予感が、した。

 

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 談笑中、2度ほど青空が垣間見えたものの、それも束の間、ふぶき、降雪が勝って、天地の境を曖昧にする。

 小一時間もすると、駐車の車にも積もりはじめる。

 

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        到着直後                          30分後

 

 温度計はマイナス5度から6度に下降中。

 わだちが凍り始めている。瞬時に激変。車もボディ下部の濡れた所がツララになっている。

 店前の180号線を駆ける車も、激減。

 

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 全国的に強い冬型の気圧配置になったこの日……、いぶきの里、というより、ふぶきの里、って~感じで、スキー場への車もこの悪天じゃ〜来ない。

 

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          スキーヤーの送迎バスもルーフに雪が積もりはするが、お客激少

 

 Sasaki 君いわく、

「このあたりの人は積雪事情をわきまえているから、こういうアイスバーンに至る天候になると車に乗らないですねぇ」

 とのこと。

 

 スタッドレス仕様で雪に強い四駆ジムニーとはいえ、路面が凍えてしまえば、危険度は他車と同じ。

「じゃ~、また来年、来ますからなっ」

 謝辞し、予定切り替え、早めに新見以南に退避と決めた……。

 

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 あんのじょう、数キロと駆けぬうち、大型のバンが一台、スリップして反対車線に飛び込んだらしきで前部が大破しているのを目撃……。

 凍った道は危ないよ~。

 

 という次第で、どこかで千屋牛を食べようとのプランも、頓挫。

 食べてるうち、さらに悪路となるのが予想され、断念。

 ま~、いいさ。

 また出向けばいい。

 

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 光景から色彩が抜け、白とグレーのモノクロームの新見界隈。南下に連れて色彩が戻ってくるんで、ホッとする……

 

 なワケで、うどんの次に食べたのは夜になった岡山市内に戻ってから。

 それも郊外。東区楢原の『魚しん』で”日替わり丼”。

 とんでないボリュームと、それがわずか1000円というプライスにたまげつつも、美味しく頂戴した。

 

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 新見のもっとも奥深い山中から南下し、一転、瀬戸内近い平地での海鮮食。

 それで、ハタと思い出した。海幸彦と山幸彦

 むろん、この場合、仲良き事は美しき哉・ケンカ駄目っすよ~、の方向での2人の幸彦を。

 来年こそは、争い少ないトシになりますように と……、望み薄いであろうけど、そう願いつつ。

 

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