アオミドロ

 アッという間にやって来て、オッという内に過ぎてった台風9号。

 すくなくともここ岡山市じゃ、そんな感じだった。

 久々の降雨に、庭木は喜んだか?

 

 終わったら全て水に流そう、というワケにもいかない迷走と遁走にくれたオリンピック狂騒。

 秀逸なデザイン構成ながら、白いフタを描き込めば象徴的なカタチにもなる競技場。喝采でも嘲笑でもなく、終えての大会検証がキチリと出来るかどうか……。

 

 以上はさておき、大会が強行開催される前ごろから、やたらに暑い日が続いたのはご承知の通り。

 この台風までは、連日のカンカラカン

 庭池や植物も暑さの影響下に置かれ、小庭のトマトもキュウリもナスも、今年はうまく収穫できなかった。

 例年通りに毎日水をあたえていたものの、暑熱でグッタリ、根っこから上部へと水分があがらない。土そのものが乾ききり、その保水がため吸収してしまって、根に充分の水分を与えられないのだった。

 プロのお百姓なら対処出来るだろうけど、家庭菜園……、うまく育てられなかった。

 

f:id:yoshibey0219:20210807182956j:plain
         途中までは成長したけど、グッタリし、枯れつつあるトマト

 

 庭池は夏になるとアオミドロが発生する。

 が、今年は最悪。過去にこれほど繁茂したことがない。

 あまりに汚らしい風情なので写真にすら撮らなかった。

 

f:id:yoshibey0219:20210805141037j:plain

 

 水換えした後に撮影↑。除去しきれなかったアオミドロがあちゃこちゃ散見。この写真では水中で苔むしたようで感じ良く見えもするが……

 

f:id:yoshibey0219:20210805110448j:plain 
 ネットで拾った写真↑。こんな状態で池全体に拡がってくんで、始末に悪い。

 

 強靱な日差しで水温が上がり、日中はお湯がごとく。

 水面に落ちた葉、金木犀無花果の葉などがたちまちに腐って沈む。

 夜になっても水温が下がらないから、酸素が必要でない嫌気性(けんきせい)微生物バクテリアが跋扈し、水は一夜で劣化する。水そのものに異臭が入り込む。

 バランスが崩れた富栄養化状態

 結果、ネバネバしたアオミドロがどんどん成長する。この歓迎しない藻はそういうアンバランスを好む。

 なので10日ほど放置すると、40センチほどの長さにまで伸びちゃってる。

 ヤッカイなことにスイレンにそれが搦み、生長を阻害する。

 いつもなら水面に幾重にも丸い葉が茂って、ちょいと涼やかしい賑やかさが醸されるんだけど、搦んだアオミドロの成長速度に負け、うずくまるようなアンバイ。葉が増えない。

 

f:id:yoshibey0219:20210805141028j:plain
         葉についたアオミドロ。ま〜、これくらいなら手で除去できるけど

 

 金魚たちを室内水槽に入れたままなので、いま庭池に魚はいない。

 金魚は藻をついばむから、ある程度アオミドロの発生を食い止めたハズなんだけど、今年の夏は魚なし。なので余計にアオミドロ……。

 でも、水の循環というか、かき混ぜというか、濾過循環ポンプだけは24時間廻してた。

f:id:yoshibey0219:20210803062754j:plain

 

 が、どうも、それもいけないようで……、アオミドロという藻は、淀んで停滞した水よりも、ちょっと流れがある方が繁茂しやすいんだ。

 ゆるく揺られている事で成長が推進されるんだろう。

 その事を知ってシドロモドロ、水換え後、ポンプのスイッチを切った。

 

 ともあれ結局、魚もいないのに頻繁に水換えしなきゃ~いけない。アオミドロだらけの庭池って~のはよろしくない。見ためがとても悪い。

 これもまた温暖化ゆえの悪害か……。

 

 が、一方では、鉢植えのカリンがドンヒャラ葉を茂らせて、成長一途。

 

       f:id:yoshibey0219:20210807183131j:plain


 地植えにしたレモンも、葉をたくさんつけている。越冬直後はいっさいの葉をなくして骸骨みたいになってたけど、そんな赤裸な過去はなかったみたいな勢い。

 

f:id:yoshibey0219:20210803062613j:plain

 

 この夏のひどい暑さに適応するものと、そうでないもの、明暗くっきり

 さぁ~、ではニンゲンはどっちだろ?

 どう転んでも、後者だろね。クーラーなくば熱中症でダウンする脆弱。おまけにコロナ。

「やってらんないわぁ~」

 青息吐息。

 

f:id:yoshibey0219:20210807104300j:plain


 そんなさなか、お盆参りという次第で坊さん、まだ数日ばかり早いのに、もうやって来る。

 なんまんだぶ・なんまんだぶ。

 チャチャッと拝んで茶をすする。むろんお布施もチャチャッと懐へ。

 しゃ~ないので、坊さんに、

「お寺さんにも自粛要請、出たらえらいこっちゃねぇ」

 ショ~もないことを云う。

 坊さん、苦笑しつつも、やや真顔になって、

「そうなると、あがったりで」

 と返す。

 ご本人まだワクチンをうてていなくって、不安抱えて檀家を廻っているという。

   南無三宝・なむさん・なむさん

 

 

日々刻々 ~ゴミ処理~

 強烈な湿気にくるまれた極暑。

 日々刻々、アレありコレあり。

 市内飲食店の時間短縮要請が出る直前、ライブあり、小さな食事会あり、zoomでのミーティングと呑み会があり、某宅急便の荷の扱いに怒ったり笑ったり、イチゴ味のアイスキャンディを2本食べて舌が冷えるのを楽しんだり……、諸々、オモチロイといえばオモチロイ。むろん、コロナ禍が面白いわけはないけど。

 

f:id:yoshibey0219:20210731174623j:plain
1年ぶりのライブ。リハーサル中のメンバー。この数日後に時短要請。ぎりぎりセーフ……。

 

 過日。粗大ゴミと化した諸々をまたぞろ、回収してもらう。

 こたび知ったけど、市に依頼すると1度の回収は10点のみなのだった。従って次に申し込むまでゴミはゴミのまま自宅に残る……。(前回に願ったさいはたまたま10点だったので数量制限を知らないままだった)

 タンスや布団ではなく、今回は比較的サイズの小さなモノ達30点弱を出そうとしたのだけど、一度では取ってもらえない。

「何で数量限定なの?」

 大いに訝しんだ。申し込み時に事細かく物品を申し出るワケなのだから、サイズを含め、そこは臨機応変に願いたいけど、一律、10品のみ。

 

f:id:yoshibey0219:20210725170351j:plain

 

 岡山市の場合、パソコンとその関連機器の分別が判りにくい。

 下の記述をどう読み取る?

f:id:yoshibey0219:20210803090100j:plain

 本体・ディスプレー・キーボードを一式として500円で受け付けてくれるのか、それともその3つが一体型になってるモノのみを指しているのか? 解釈が難しい。

 けど一方で市のパンフレットを仔細にみると、次のような表記がある。

 

f:id:yoshibey0219:20210803090157j:plain

 

 

 これは混乱させられる。

 おまけに、こたび依頼がため市のゴミ・センターに電話したさいの、窓口女性の対応が実に官僚的というか、木でハナをくくったようなマニュアル対応で、こちらが廃棄を願った1品に関して頑なに、

「それは家庭ゴミじゃないので引き取れない」

 の繰り返し。

 これに煮やされ、ついつい、

「あんたね~、家庭内で使ってたと正直に言ってるのに何で業務品と断言するんだ、えっ?!」

 悪態をつきたくなるのを懸命に堪えたりで、それなりのストレスを味わわさせてくれたりしたけど、それもまた、通過してしまうと、オモチロイといえばオモチロイ。

「はらだって血圧あがっちゃったわい」

 という意味でオモチロイ。

 

 で、その1品に関しては取りあえず断念したものの、パソコンとディスプレーとキーボードの3点は、1つのモノとして500円で引き取ってもらうことになった。

 パソコン3台にモニター3台とキーボード3つ → 1500円

 プリンター3台 → 600円

 その他合計で10品。回収してもらうことに。

 けども、どうも女史の対応が最後までアヤフヤっぽい。引き受け業者にチャンと通達されるのか不明……。

 

f:id:yoshibey0219:20210803062212j:plain

 

 後日、回収日。ちょいっと心配していたけど無事に全部粗大ゴミとして回収してくれた。やれやれ……。

 とはいえ廃棄したい外付けハードディスクなど、まだ30数点ある。小型家電として、それは別途で出さなきゃいけない。回収はしてくれない。

 しゃ〜ない。翌日にそれらを回収してくれる近場のホームセンターのカウンターへ、大きめ手提げ袋4つにハードディスクやらキーボードなど詰め込み、重いのを我慢で大汗かきつつ持ち込んだ。

 

f:id:yoshibey0219:20210804125221j:plain

         重さに耐えかね破けた手提げ袋は抱えるっきゃ〜ない……

 

 以上で、少し片付いた……、というアンバイ。むろんにまだ廃棄すべきな諸々が残ってる。もう2回ほど、市に依頼して引き取りに来てもらわなきゃイケナイ。

 

 粗大ゴミ1つでナンギする今の世の中と、かつての先史時代石器時代弥生時代頃まで)貝塚に見られるゴミ処理を比較というのも何だけど、文字すらない時代、喰らった後の貝殻をチャンとゴミとして1カ所に捨てていた生活サイクルがあったのを思うと、これまた、オモチロイといえばオモチロイ。

 はるか大昔に、ゴミという概念があり、それを1カ所で処理するという方策があったことに、いまさらチョット新鮮をおぼえる。

 ゴミというコトバの発生時期は不明だけど、漢字として『塵』と綴り、それを別読みで「チリ」とも読める仕組みを作った漢字文化の醍醐味にも、チョット驚く。

 

f:id:yoshibey0219:20210731053257j:plain

 

 日本国語大辞典の第8巻によれば、塵とは、散らばって入り込んでいるものを云い、当初は「ちりこみ」と口にしていたらしい。

 そういう表現がいつに出てきて定着してったかは、さすがの大辞典にも記述はないけど、ともあれ、捨てるべくして捨てた諸々を「ちりこみ」の一語に集約したニンゲンの営みは、それはそれでまたぞろ、オモチロイ。

 日々刻々の生活の中に、ゴミという分別をしちゃってるトコロがえらいというか、獣としてのサルと一線をかすという点で、いまさら、いささか、誇らしい。

 ただま~、この頃はサル以下の感性らしきヒトが増えてるような感じ悪さもあって、サルに対する優位がぐらついてるような気がしないでもない。

 

f:id:yoshibey0219:20210731084547j:plain

         上:『馬込と大田区の歴史を保存する会』ホームページより

 

 ところでサルで連想したけど、チューバッカは何故に全裸なのだろ? 不思議に思う。

 ヒトと対等の知性と文化を持っている族の一人であろうに、馬や猫と同様、服をまとうコトをしないのは、それはそれで1つの文化としての歩みなのかしら? 民族的信条として衣装を拒んでるんだろうか? せめてミレニアム・ファルコンに乗るさいはパンツぐらい履いていてもよさそうなもんだけど……、いま1つ、スッポンポンの理由が判らない。

 

      f:id:yoshibey0219:20210731084511j:plain


 その『スターウォーズ』の最初の3部作にゃ、ゴミのシーンが2つほどあったな。

 1作目の『新たな希望』ではデススター内部のゴミ圧縮装置が主人公達に苦労を強いたし、次作『帝國の逆襲』ではスターデストロイヤーから大量の金属ゴミが宇宙空間に放り出されるシーンがござんしたなぁ。回収依頼の電話をするでなく、ドシャ~っと捨ててるのが、あるイミで小気味いいわっ。

 スターデストロイヤーという巨大宇宙戦艦から排泄物が投棄されてるみたいでもあり、けどもその世界観の中じゃ不法投棄にあたらない、みたいなトコロが、チョイっとオモチロく眼に映えたがや。だって、ビルディングよりでっかいようなのを幾つも幾つもドド~ンと捨てているんだもん。

 ニンゲンが描いた粗大ゴミ投棄シーンとしては、これ最大級かしら。

 

f:id:yoshibey0219:20210802041101j:plain

 

 ま~、映画の中なんでべつだん構わないけど、さて一転して江戸時代、夏になると、神田川やら隅田川に、食べかすとして投げ捨てられたスイカの皮を拾い集めて、それを加工して漬物にして販売してたっていう事実があって、衛生的に如何なもんかと思いつつも、商魂というか、リサイクルというか、妙に呆気からんとした営みのリアルをおぼえさせられて感心するのだったけど、でもやっぱりね、

「そんなヤバイの喰いたくね~や」

 真顔で拒絶するんだった。実際、その江戸時代とて、赤痢や疫痢の元凶となるから、さすがに取り締まりされていたようじゃあるけど、法の眼かいくぐって、不法投棄に不法密造がたえなかったようで……。

 たくましや 夏の川辺の 皮拾い

 

 

7月の映画よもやま ~インクハートとバンドワゴン~

 

 たとえば「人流」とか、あるいは「線状降雨帯」とか、馴染みなかった新語が出てくると、

「おっ、そう来たか……」

 と、小さな不意打ちをくらったような感触をおぼえ、あらためて『ことば』というモノを意識させられる。

 一見、「人流」はありそうだけど、昭和48年(1973)刊の広辞苑に記載がない。

 同辞書をめくってみるに、「降雨」はあるけど、「降雨帯」はない。「線状降雨帯」もない。

 1973年頃は、誰もがそんな単語は知らず、それを発する必要もなかったワケだ。

(線状降雨帯の最初の使用は2016年)

 けれど、そうやって新たな単語が出てくると、途端にそれは活用され、定着する。文字(言葉)に命がふきこまれる。

 近頃は「発出」というのも耳にする。この単語は古くからあるけど、日本国語大辞典によれば、発疹がでること、出発すること、ある物事が生じて外部に出ること……、などが意味され、現在の政府が多用ぎみに使っているのとは、違う。

「発出」ではなく「発令」がおそらく正当で理解もしやすいと思うけど、国家を運営する者は時に妙に言葉を曲げてヘンテコなすり替えをする……。

 

      f:id:yoshibey0219:20210709230442j:plain

 

 ま~、そのあたりの文字の消息をモチーフにしたのが、コルネーリア・フンケ女史の『魔法の声』だった。

 とある極く特殊な人は、本を声に出して読むと、その登場人物が現実のニンゲンとして出現するという童話だ。

 けど一方、そのことで“交換作用”がはたらいて、読んでいるそばにいる現実のニンゲンが逆に本の中に吸収されてしまう……。

 この特殊能力を持っている主人公は、迂闊に声を出して読んだために、ワイフを本の中におくってしまう。

 そのワイフを取り戻すために1人娘と一緒に旅にでる。

 ま~、そういう話でけっこう奥行きがあって面白い。

 日本にだって昔から、信仰と迷信の端境でユラユラしている「言霊(コトダマ)」という考えがある。原作者のコルネーリア女史はドイツの人だけど、やはり言葉(文字)に関していえば似たような考えなり感触があるんだろう……。

 

     f:id:yoshibey0219:20210727051920j:plain

 

 それが映画になったのが、『インクハート』

 名のある役者たちが揃い、ロケされた場所もなかなかのもんだ。クレジットなしでジェニファー・コネリーも出てる。(たぶん、ほこり指という重要な役を担った亭主のポール・ペタニーと共にロケに動向してたんだろな)

 原作の芳醇な醍醐味や深みからエッセンスのみを抜き出し、冒険アドベンチャーっぽくまとめてしまってるのがイケナイけど、ま~、映画として、本・文字・言葉の三位を2時間ばかり愉しめるのはいい。

 言葉のチカラを主題に、それをファンタジーとして眺めていられるんだから、それなり、面白い。

 ヘレン・ミレン演じる主人公の叔母は湖畔の豪奢な屋敷に1人で住まい、膨大な本に囲まれ、本を愛してやまない人物ながら、本の登場人物らを召喚する能力はない……。

 原作での、彼女のその辺りの哀しみに似た消息の深みが本映画では希薄というか描かれず、そこが最大限に物足りないけども、画面に大量の本が出てくるのは、イイ。

 一見で、本棚の棚板が薄すぎると見て取ったけど、これは次の展開での本から出てきた登場人物達の破壊工作がための、撮影のための、やむをえない小道具作りなのだろうと察した。本棚をひっくり返してメチャメチャにするシーン撮影がために、あえて棚板は薄くし、倒壊しやすく、また倒れたさいの拡散具合までも考慮したワケだろう。

 そういう所も含めて眺め、良い点とペケな点を羅列できるというのも、ま~、お・も・し・ろ・い。

 だいぶんと前にamazon primeで観て、手元にあった方がいいかなとBlu-rayを買った次第。メチャに良いからでなく、良いところもあるけどペケな部分も多々で、そのあたりを含めてブラボーとブーイングの両者を飛ばせてやろうと。

 

f:id:yoshibey0219:20210727052303j:plain

 

 ちなみに原作は「インクハート」という架空の本がタイトルだけど、これを「闇の心」と訳したのは、どうかしら? 和訳として平坦で、造語としての「inkheart」の語感(意味するトコロも含め)が薄まってるような気がしないではなく、いささか……。

 

『バンドワゴン』

 1953年のこのミュージカルは言葉のチカラではなく、身体の動きのチカラを見せた映画。

 70年代、学生の時、アンソロジー『ザッツ・エンターテイメント』でこの映画の存在を知ったのだけど、いやはや驚愕、優美極まるフレッド・アステアのダンスに脳天ク~ラクラ、しばし、まさしく言葉を失い、ただもう陶酔させられた。この反応は何度観ても同じ。

 

     f:id:yoshibey0219:20210727051954j:plain

 

 アステア扮するやや落ち目のダンサーと、舞台で共演することになった新進気鋭の若いバレリーナが、互いに反撥し疑心暗鬼だったけど、試しにと街中でペアとして踊りだす。それをほぼ1ショットでカメラが追っかけ、ダンスを終えて馬車に乗り込むまでの5分ほどの華麗な動きは何度観ても、圧倒される……。

 

   f:id:yoshibey0219:20210729021941j:plain

 

 むろん、この映画でも言葉は縦横に駆けるけど、頂点にあるのはダンスでの身体の動き。

 アステアは決して自己中心で踊らない。徹底してパートナーの“レディ”を引き立たせるべく踊る。そのスタンスが優雅極まりなく、逆にこの男性のデカさが滲む。

 言葉が研がれるように、身体も研がれる。その頂点にいたであろうフレッド・アステアを眺めるのは至福というもんだ。

 言葉も身体もうまくは使えないコチラは、こういう映画を観て、羨望するやら、“その気に”なったりやら、な~かなか良い刺激をもらうわけ。

 巻頭で銀色の列車が登場し、アステアが降りて駅舎に向かうシーンがあるけど、これが何とま~全部セットで作られている所も好感。というか驚き。

 

    f:id:yoshibey0219:20210729022105j:plain

 

 70年代に『ザッツ・エンターテインメント』が作品としてまとめられたさい、この巨大セットがまだMGMスタジオにそのまま残っていて、野外セットゆえに雨ざらし、かなり傷んでいるのがアリアリ判るシーンがあるのだけど、その傷みがゆえに時間の経過と共に刻まれたMGMの栄枯盛衰が知れて、感慨深かった。

 でもって今や、Blu-ray画質で1953年のこの『バンドワゴン』を眺められる幸せ。セットは古びようと撮られた作品は光輝な鮮烈をまとって、目映い。

 

      f:id:yoshibey0219:20210727051936j:plain

『足ながおじさん』

 フレッド・アステアが実に優雅にイヤミなく中年で独身の超大金持ちを演じる。

 劇中、彼がフランス旅行中、偶然に見た孤児院にいた女の子を、ちょっとした気まぐれで、アメリカの大学に行かせるべく、名を伏せたまま“後見人”となる。学費に生活費と金銭面の面倒をみる。

 で、4年後、彼女の卒業時に……、というメルヘンなストーリー。

 巻頭でのドラム演奏シーンは、後年にクレージー・キャッツのハナ肇が真似て持ちネタにしていたけど、アステアの完璧としか云いようのないドラム演技には眼が点になる。宙に浮き、床に叩きつけられるもまた手に戻る、2本のスティックが魔法の杖がごとく自在に動くんだから、たまげる。

 大勢の学生らの前で踊るアステアのダンスの圧巻は、これまた後にマイケル・ジャクソンが見事に模倣することになるけど、それら原点となるダンスがちりばめられた秀作が、これ。

 巨大なシネマスコープ・サイズで撮影され、その特性をほぼ活かしきった左右幅と奥行きのある映像作りにも大感心。

 50~60年代はシネマスコープ・サイズの映画が数多作られているけど、本作の奥行き作りは絶品かとも、思う。

 Blu-ray画質で観たいけど残念、出てないみたい。

 でもま~、ともあれ、こうしてDVD画質とはいえ何時でも観られるのは、2重マル。

 

         f:id:yoshibey0219:20210729012827j:plain

 フレッド・アステアの伝記本。1899年に生まれ1987年に没するまでの彼の軌跡を学ぶに最適。これを読んで、『足ながおじさん』撮影中にアステアは最愛の奥さんを亡くしており、けども悲しみのどん底ながら必死に劇中の人物を演じていたことを知る。

 常にストイック、常に自分と闘い続けた88年は、まさにアスリートのそれ。

 彼を初めて知ったのは1968年からスタートしたロバート・ワグナー主演のTVドラマ『スパイのライセンス』(プロ・スパイ)。泥棒ながら米国諜報部の一員として活躍のアレックス・マンディ(ワグナー)の父親として第2シーズンより登場し、出てくるたび、飄々とした身ごなしと品の良さにコッソリ固唾を呑んでた……。ワグナーもカッコ良かったけど、アステア老のカッコ良さったら違う次元のものだったような。

 本国じゃ全話がDVDになって販売されてるけど、字幕なり広川太一郎がワグナーの声をあてたTV放映版なりの日本版は出てない。大いに不満。

 

                  f:id:yoshibey0219:20210729110240j:plain

 

諸事万端

 近頃ほとんど耳にしない4文字熟語「諸事万端」。この4文字で、全てがうまくいったという意味だと思ってらっしゃる方もあるけど、そうでない。

 熟語が示すのは、入り乱れてまとまらず正解が判らないコトなのであって、「諸事万端整えて……」と、「整え」をくっつけて、はじめて、混乱がおさまる。

 解消され、打ち消されるワケだ。

 コロナ禍でのオリンピック開催を含めて諸々な見解や言い分が対立したままの今の状態が、ま~、「諸事万端」と云えなくはないけど、「諸説紛々」の使用頻度に較べてあんまり使われていないようだね。

 ま~、どうでもいいことだけど、さっきフッと思ったんで。

 

  ○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●

 

 過日、1年ぶりに某実行委員会の会合。

 久々の諸氏対面ながら、時間のブランクを感じないのが不思議。

 たぶん結局は、この2年近くがフリーズ状態ゆえ、堆積がないんだね。

 で、議題に登った新たなイベントの提案……。

 気乗り気分と気乗りしない感触とが体内でせめぎ合う。

 中途半端はいかん。どっちかに腰を落とさなきゃ~いけないのだけど、揺れた。

 好機としての潮時か、それともジ・エンドの引き時か、あるいはまた……。

 と、しばしのユラユラのあと、ヤルなら明るく溌剌にと、灯るマッチを空想する。

 

 委員会後、久々にバーに足をむける。

 馴染んだ顔に安堵な喜悦。

 この日たまさか、MIHOちゃんの命日……。一時は毎晩がごとくこのバーで顔をあわせ、ケタケタクスクス笑ったもんだ。

 店提供のシャンパンをあける。高名なちゃんとした名のあるシャンパンだけど、このさいあえて、

  Le Champagne de Miho.

 

f:id:yoshibey0219:20210720214831j:plain

 

     ○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●

 

 過日、Kosakaちゃんより、「じゅん平」が店を閉めたとの報。

 あのジュ~シ~極まるトンカツが、もう食べられない。

 ショック。

 ご夫婦で経営なさっていたものの、奥方が病いとかで介護を要するようになったとか……。

 せめてもう1度、味わいたかったミックス・フライの妙味。

 残念。けども奥さんの快方をば1番に望む。

 

f:id:yoshibey0219:20190928123916j:plain

 

    ○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●

 

 U先生より連絡。

 岡山文庫から本を出すことが決まったとの由。慶賀。

 我が事みたいに嬉しい。

 模型の写真を使いたいとのコトで、むろん、快諾。

 

    ○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●

 

 過日、柔道家を呼び、またまたホームセンターへ。

 ベニヤ板を複数枚、諸々な材料を買い、彼のでっかい車で我が宅に搬入。

 先日のNHKの番組で知ったけど、全国のホームセンターの売り上げが通常の2倍を超えているとか。やはりコロナ禍が影響しているんだね。

 実際この日、ホームセンター・タイムの売り場では、若い女性が数本の木材を抱えてた。

f:id:yoshibey0219:20210718191904j:plain

           元マザ〜ルーム。荷物を全部取っ払い、床の張り直し。

 

    ○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●●-○○●● 

 

 柔道家よりまたもプラモデルの贈り物。オマケに5食いり一蘭のラーメンやメンマも……。

「ひゃ~~」

 と、嬉しい悲鳴。

 

f:id:yoshibey0219:20210718144255j:plain

 

 しかも、こたび頂戴の「プロテウス号」(映画『ミクロの決死圏』1966に登場)は16000円越えの輸入品。

ムーンレイカー』仕様のシャトルも懐かしい。

「いいのかよ~、おい」

 と、云いつつ、顔がほころぶ。

 けどまた同時に、これら模型が堆積しちゃって難儀して……、それで部屋の片付け兼ねてDIY工作をやってるワケで、片付けつつさらに荷が増えることになる。この絶対矛盾的自己同一にヤヤ苦笑。

 体育館ほどの空間があればイイが、それはそれでソコをモノで埋めたくなる衝動が湧いてくるんだろう、きっと。

 だからま~、現状の改善を試みる程度でホコを治めなきゃぁ……。

 

f:id:yoshibey0219:20210711184242j:plain

 まだ未整理の、模型でグッチャラケの部屋……。10数年前はショールームっぽく瀟洒に模型達が鎮座していたけど、気づくと、自社他社含めての模型やら関連イベントで用立てたモノモノの堆積。窓さえ開けられない……。

 

f:id:yoshibey0219:20210718123051j:plain

 

 ホームセンターで買ったモノを搬入後、下中野方面へ出て、柔道家と焼き肉。

 なんだか盛大に食べたけど、ゴハンの類いはオーダーせず。ひたすら、肉。

 にく・ビール・にく・ビール・にく・ビール…… 二進法。

 ぁぁ、もちろん運転は柔道家。あ・り・が・た・や

 

f:id:yoshibey0219:20210718123303j:plain

 

 

 

 

トウモロコシを買いにいく

 KosakaちゃんとN君の3人で、県北へ出向く。

 トウモロコシを買うがため。

 吉備中央町の吉備高原ファーム直売所では複数の品種が扱われ、朝に採ったのを即座に店頭に置く。

 なので加熱の必要のない生ショクも楽しめる鮮度が自慢という次第ゆえ、やや早い午前中に出向く。

 

f:id:yoshibey0219:20210715095236j:plain

 

 数日続いた悪天ゆえか、数量はさほどでもなかったけど、ま~、それでも、6~7種類が並んでる。

「んめぇとみぎ」という品種があり、近頃とても人気のよう。東北方面で改良されたものらしく、「おいしいトウモロコシ」という意味です~と、直売所の女史が親切に教えてくれる。東北の一地域ではトウモロコシをトミギとかトゥミギと云うそうな。

 売り切れたらその日の営業はおしまいで、8月16日で今年のトウモロコシ販売は終え、来年に備えるとのこと。

 白と黄の「ドルチェ・ドリーム」。

 甘みの強い「カクテルコーン」。

 粒々すべてが白の「ホワイトレディ」。

 この3種を複数ずつ買う。

 

f:id:yoshibey0219:20210715095230j:plain

 

 Kosakaちゃんが、蒜山の道の駅併設の市場も覗いてみようと云い、真庭を抜けてさらに北上。

 途中でゲリラ豪雨

 唐突突然、パ~ン、という大きな破裂音と同時、車左手10メートルとない所へ鮮烈なブルーの稲光り。

 いかずち、とはまさにコレ。

 直後に民家の電線より、白煙。

 落ちた

 こんな至近で落雷直撃を見たのは、初めて。

 眼の中にしばし青い閃光が残る。

「怖っわ~!」 

 3名車内で大騒ぎ。

 雷はその1激のみ。

「もう数メートルずれてたら……」

 などと、猛雨の中を駆けつつ戦々恐々。

 

f:id:yoshibey0219:20210715104749j:plain

                 落雷後、車中から。

 

 小雨の中、蒜山の道の駅「風の家」に到着。

 トウモロコシはさほどなかった。

 吉備中央町と蒜山ではやはり気温が違うようだなっ。たぶん2週間後くらいに白い実のトウモロコシが旬なモノとして並ぶんだろう。

 わずかに店頭にあった「ピュアホワイト」というトウモロコシと、定番のヒルゼン大根のでっかいのを手にし、レジに運ぶ。

 大根はメチャに重いが3㎏越えた実りがたったの100円。ご近所のタケちゃんにも買っておくか。夏の大根は硬いけど、それはそれで存分に味わえる。

 

 で、こたびは山名食堂には行かず、久々に高原でジンギスカン

 テラス席でビールと焼けた肉。熱い肉汁を吸ったキャベツの旨いことったら……。

 久々、羊のお肉を堪能。

 3人で7人前を平らげる。

 平日は時間制限なしで食べ放題のこの店は、混み合う土日は2割増しのネダンになるそうな。平日で良かったぁ。ゆったりとした時間を食(は)めたわい。

 

f:id:yoshibey0219:20210715121234j:plain

 

 場所を変え、ジャージー牛のミルキーなソフトクリームを舐めた後、腹ごなしのドライブ。

 倉吉経由で三朝温泉街を通り過ぎ、佛寺奥院、崖上の国宝・投入堂をば、はるか下方より見上げる。

 京都から車で来たというオバチャマ4名が我々に近寄って、

「あそこまで、あがれますかぁ?」

 などと問うてくるのをkosakaちゃんが、

「この時間帯だと、登れても、降りてくるまで時間がかかりますよ」

 で、1人1人の服装と靴をば眺め、

「サンダル、駄目ですね~。でもガッカリしなくても、院の受付でワラジが有料だけど提供されます」

 既に1度、大汗かきつつ登った経験者だけに、親切の輪っかが広い。

 

f:id:yoshibey0219:20210715151923j:plain

 

 投入堂界隈はヘンに観光地っぽくないのが、いい。双眼鏡を1つ入れた郵便ポストが置かれてるけど、無料で使える。たぶん地域の人が置いてくれているんだろう。小さな親切に大きな幸い。

 

 帰路の夕刻。車内のTVモニターに映るオリンピックとコロナ関連ニュースに3人ともども、

「オリンピックどころじゃないっしょ」

 当然の反応。もはや口にするのもアホらしいって感じの五輪……。

 そも五輪とは、ヨーロッパ・アメリカ・アフリカ・アジア・オセアニア、この5つの大陸が団結したスポーツ大会という意味合いだけど、全大陸が苦悩しているコロナ禍で決行って?

 

 市内に戻り、はま寿司で夕食。

 あっさりしたのを幾つかつまみつつ、ビール。

 

 帰宅し、ビールの肴に「ピュアホワイト」と「カクテルコーン」をレンジでチ~ン。

 ピュアホワイトの甘みは天上的。こういうのは近くのスーパーじゃ手に入らない。

 しかしケッキョク、1日中……、の・ん・で・た・なっ。

 道中で接近遭遇した落雷は、その戒めか警告か? 

 何かの映画に、

「偶然は運命の申し子だ」

 そんなセリフがあったけどね。いやいや、それはそれ、これはこれ。落雷は純然で希有な偶然。

 

f:id:yoshibey0219:20210716205501j:plain

         上「カクテルコーン」。下は蒜山の「ピュアホワイト」

 

 

 

 

 

 

 

本が寄贈されました

 

 岡山県立図書館や大学図書館など71カ所に、山陽放送学術文化振興財団より、本200冊が寄贈されました。

 これで県立図書館など公立施設で、借りて読むことが可能になりました。

 いいぞ。

  ぁあ、もちろん、買ってもらえるのがイチバンに嬉しいですが。

f:id:yoshibey0219:20210712060837j:plain
『近代岡山 殖産に挑んだ人々』  発行:山陽放送学術文化振興財団   定価:1500円(税別)

 

 ちなみに、同書第1版では、2カ所、写真と本文が一致していません。

 1) ページ20で亜公園内の天神茶屋を紹介しているが、該当の図⑨が天満宮と集成閣の写真になっています

 2) 上記記述で示される図は次ページの図⑪です。

 第2版が出るようなら是正したいところです。

 

 ところで先日、某君と某女より、「次の講演はいつ?」の問いをもらいましたが、

アヘアヘっ」

 苦笑し、明瞭に応えられませんでした。

 コロナ禍……、諸々な対策をしなくっちゃ~いけないし、いささか面倒です。

 色々な祭事や催事が戻りつつある昨今ではありますが、入場を制限してヤルほどに緊急でもない わけで。

 お話したいことはイッパイあるんですけどねっ。

「明治岡山のトイレ事情と亜公園」

「明治岡山で食堂車に乗ってカレーを食べる」

 とかとか……。

 食堂車って、東京〜大阪間にはなく、山陽鉄道が初めてだったんですの。ボーイにコック、皆な、神戸のホテルからの出向。愉しいエピソードがけっこうあります。

 なので、コロナ騒動の収束を待っている次第なのでありました。

 いつ、実現出来るか白紙なのがナンですが、ここはスローに、悠々に。

 急ぎません。

 

 

 

粗大ゴミ

 

 自治体によって違うのだろうけど、岡山市の場合、粗大ゴミの扱いはなかなか、ややこしい。

 市の受付に電話なりで連絡し、何と何と何をゴミとして出すと、申し込みしなきゃ~いけない。

 で、持ち込んで処分してもらうか、あるいは、取りに来てもらうかだ。

 モノにより、粗大ゴミ処理券というのを買わなきゃいけないが、引き取りに来てもらう場合は、モノのすべてに手数料がかかる。

 そのために、物品に応じた一覧があり、例えば、布団なら2枚を1組として200円の券を購入し、それを布団のどっかに貼り付けて、出す。

 引き取ってもらう期日はこちらからは指定できない。

 今回初めて、この制度を利用したのだけど、申し込んだのは6月頃だったけど、市からの回収日は7月になってからの先日が指定された。

 朝8時から午後3時の間に取りに来るという。

 玄関先やら庭先に出して置けばよく、立ち会いは必要ないという。

 

f:id:yoshibey0219:20210706092420j:plain

 

 けど、その指定日はあいにくの悪天。小雨パラパラで、布団なんぞが濡れると激烈に重くなるじゃないの。

 こたび初めて引き取りを願ったのは、

 タンス(130㎝幅×高さ156㎝)    1500円

 電子レンジ            500円

 オーブントースター        200円

 ファックス 2台         400円

 布団(10枚=5組)          1000円

 

 いささか要領をえないので、とりあえずの品々。

 

 で、雨模様ゆえ、布団を野ざらしというワケにもいかないだろう。

 なわけで、朝8時前に取りあえず外に出したものの、雨の降りっぷりでは場所の移動か、ブルーシートで覆うとかいった事をやった方がいいのじゃなかろうかと……、気遣った。

 

f:id:yoshibey0219:20210706092352j:plain

 

 それで引き取りに来てもらうまで、マンジリ待ってるのもナンだから、過日に我が友の柔道家がギフトしてくれたプラモデルなんぞを組み立てるのだった。

 スナップキット。接着剤不要のお手軽仕様なヤツゆえ、ニッパーでパーツを切り取り、該当部にはめ込んでくだけで完了する。

 

f:id:yoshibey0219:20210706095119j:plain

 

 日々、模型に接してるけども、意外や、プラモデル組み立ては20数年ぶりかもだ……。

 黙々淡々と作業してたら、これがデアゴスティーニのでっかいミレニアムファルコン(これはプラモの範疇に入らないだろう)とほぼ同スケールということに、気がついた。

「おっ、いいじゃないか……」

 途端に創作意欲が湧いてきた。

 

f:id:yoshibey0219:20210706220325j:plain

 

 小一時間で組み立て完了ながら、このままじゃ面白みがない。ウェザエリングなど施し、もうチョイとリアルに作ったろか……。

 

f:id:yoshibey0219:20210707015129j:plain

f:id:yoshibey0219:20210707235529j:plain

 

 などと妙な野心をおこして汚し塗装やってた頃、外で物音がする。

 

 出てみると、若い女の子が布団の1束を運んでた。

 市から委託された廃品回収業者さんなのだろう、2屯トラックで来ていて、父親らしきとの2人組。

 手慣れた様子で小雨の中、チャチャッと作業してくれる。

 時刻は10時ちょっと過ぎ。

 

 これで、要領が判った。

 物品によってはダンボール箱に入ったままのモノもあって、それってダメなのかもと思ってたけど、オッケ~だ。

f:id:yoshibey0219:20210706092343j:plain

 

 実はまだいっぱいあるんだ、乗らなくなって久しい複数の自転車とかアレコレ、捨てるものが。

 近いうちに、また、お願いしよう……。

 ちなみに自転車は500円で引き取ってくれるらしい。でも、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンの4つはリサイクル料金に収集手数料もあり、かなりの出費となるし、オマケにリサイクル料金が毎年変わってるらしいので、要注意だな。

 しかし一方、ゴミとして捨てたとはいえ、いずれも何がしら、思いはある。若干の悲哀めいた気分がないワケでもない。モノには思い出がつきまとう。

 収集を終えて去っていくトラックを見つつ、「さようなら、ありがとう」とガラにもなく、捨てたモノ達に一礼するんだった。

 決別の一語は、なかなか含みが深いな……、そう強く感じもするんだった。