トウモロコシ4ケ


近所のスーパーに行ってみたら、トウモロコシ1ケが90円なのだった。
たった90円。
我がミニ菜園で数ヶ月を費やして大きく育てた2本のトウモロコシからは、結局、4ケが採れた…。
2本とはいえ背丈も葉のおごりも豪奢であったから、狭い菜園ではけっこう面積を取っていたのだけども、その面積のでかさに較べると、この4ケの収穫は… いささかに残念な数量だ。
実際はあと2ケばかりが育ちつつあったのだけど、長雨にやられた。
でもって、4ケを収穫するや、2本のトウモロコシはしおれて枯れだした。
トマトやキューリに較べて何だか収穫効率がヨロシクない植物なんだな〜、とはじめての経験でボクはチビッと学んだワケだけども、スーパーマーケットの90円という価格にはいささか心が曇るようなアンバイをおぼえるのだった。
水をやったり、寄ってくる虫を駆除したりのほぼ毎日の手間ヒマが… たったの90円だったかと感じると、ションボリさせられるのだった。
けども、さすがに自分が作ったものゆえ、自分のそれは、イコール90円ではない。
ちょっと… お金に換算できない性質を濃く帯びている。
1ケを早速に湯がいて食べてみたけど、
「わお〜っ♡」
と、云えるホドには美味くはない。
そこそこな… 味だった。
でも、どう転んだとて、自分が作ったものだから、モシャモシャ噛みつつ呑み込みつつ、
「これは90円程度なもんじゃないで〜。900円くらいに価いするで〜」
などと密やかに北叟笑んでいる。
……………
と、それにしても、スーパーのトウモロコシ。
トウモロコシだけではなくって、ほぼ全部がそうなのだけど、野菜のことごとくがビニール袋に入っているのは、いただけない。
トウモロコシの場合は、1ケ1ケが1枚1枚のビニールで梱包されていて、実にうざったい。
テレビで海外のスーパーやらメルカートで野菜が売られてるシーンを眺めるに、米国でも英国でもベルギーでも韓国でも… どこもが野菜は裸のままに山積みされているから… 日本のスーパーの光景は何だか異様なのだ。
農協という組織が野菜を"製品化"させちゃってしまった結果の、これは悪しきなものとボクは解しているのだけども、レジを通過して、スーパーのカゴから買い物袋に入れてる諸々な人をコッソリ眺めるに… ビニール袋に入ったジャガイモ6ケ入りを、カウンターに無償設置されたビニール袋にさらに入れてる方がある。

これが結構… 多い。
そんなもん、2重に厳重に袋入れする意味がボクにはチッとも意味判らん。
近頃のスーパーでは買い物袋は有償になったりの所もあるけれど、個々の野菜はビニールで梱包されてるワケで… これをホントは何とかした方がいいな。
ましてや、レジ通過後にさらに備え付けの袋に入れてるの方々を見ると… 何だかホント、ワケが判らない。 (>_<)ゞ
……………
ともあれ我がトウモロコシ。
2ケめは湯がいた後、粒をほぐし、冷蔵庫で冷やし、夕食のゴハンに混ぜてみた。
ふりかけのように乗せて混ぜたワケだ。
「おやっ!」
これがアンガイ美味しい。
食べ終えた後、お醤油とバターを少量混ぜたらいっそう美味しかったかも… と、チョット想像した。
なので、後日に、3本めはそうするつもり。