やたらの長雨。
そのせいかどうかは判らないけど、この夏はやたらにセミが多い。
キンモクセイにも、名を知らない成長の早いヤツの幹にも、複数のセミが3密越えてウジャウジャ。
この2本の木だけで、たぶん40匹くらいはいるだろう。
当然に朝、にぎやか。
というより、すごい音量での唱名。
それが午後近くになるや、いっせいに泣き止んで、写真の通り、じっと動ぜず、梢やら幹に留まってる。
こちらがセミ捕りしないと判ってるのか、近づいたって動かない。
ま~、それでよろしい。
セミの命は短い。悠々として急げ……。
やはり、やたらの長雨が影響しているのだろう。
キンモクセイの下にある庭池の睡蓮も、本夏はやや生育がよろしくない。
水の中にいようと陽光必要。水面に浮く葉がさほど大きくならないし、緑色も濃くない。
長雨で水量はたっぷりながら、水温があがらず……、水槽の金魚どもを庭池に戻す予定だったけど、いまだ水槽内に生息中。
だから庭池は無人じゃなくって無金魚。
魚が遊泳していれば、ある程度は水を撹拌するし、浮草の根っこなんぞをつっついたりで、藻の発生をちょっと抑止するけど、それがいないもんだから、水が静止し、結果としてふやけたトロロ昆布みたいな藻が生じてしまう。
あれもこれもが停滞……、調子が狂っちまった夏。
ま~、それもしかたない。こういう夏もあったと、た・の・し・ま・な・きゃ、しかたない。
3日ほど前、Kosakaちゃんがやって来て、白いトウモロコシをば。
ありがたや~。
小夏を運んでくれた日、前回のトウモロコシの日、で、こたびと、3度とも雨中。
「なんじゃろね~」
と、笑う。
書店から『西遊妖猿伝 西域編 火焔山の章1』が届く。
実に5年ぶりの最新刊。
待ちに待った、といってよし。
表紙のアートがガラリと変わって、「おや?」とも思ったけど、数年ぶりの再会、新陳代謝の新鮮とおもえばイイ。
諸星大二郎は、悠々にして急がず。
なので一気読み厳禁。チビチビすするように一コマ一コマ、ゴックン呑み読む。
新たな章の、あくまでもプロローグ。
馴染みのキャラクターと新たなキャラクターの顔見せ……。この先また何年もかけてポツンポツンと単行本が出るんだろう。
ワクワクは続く。
何でもかんでも、せっつき・せっつかれる、ようなアンバイのさなか、このスローな悠々こそが気分いい。
諸星作品は、ファスト・フードじゃない。週刊ベースな”消費”としてのFastじゃない。じっくり煮込んだ、First(一級)な滋味をおぼしめせ、だな。
巻末に毎回登場の講釈師(作者)が、マスクしてるのにゃ、
「ぁぁ、諸星御大も同時代……」
妙なところで顔がほころんだ。
そうやって、いつもほころんでいたいけど、国政やらその指針をきくたび、ブ〜〜。
遊びも仕事もゴッチャゴチャの「ワーケーション」って何じゃろね?
政府の指針をきくたび、我らが実生活とのあまりの乖離っぷりに、シッシンしそ。
あちゃこちゃでアタフタ拡大というに、トップはこの1ヶ月会見なし、種々の委員会にも出ずというんだから、すさまじい逃げっぷりというか……、ろくでもね〜というか。ブブ〜。