我がMIINIには、1993年5月に新車購入して以後、ず~~っと乗り続けている。
なので間もなく、30周年というコトになるんだけど、搭乗者の老い同様、MINIも老いを重ねている。
近年はほぼ半年ごとに、どこかが壊れる……、というのを繰り返す。ヤッカイな部分が壊れると不動車になり、下写真のように修理工場へと運ばれる。
昨年晩秋には県北部を走行中に、
バギャン!
みたいな大きな音がし、ハンドルが振動。
そのまま走行は出来るものの、帰宅して、いつも我がMINIの整備をやってくれているF氏に修理を依頼。
詳細は省くが、経年劣化でドライブ・シャフトの一部が破損したワケだ。
パーツ交換のおかげでエンジンの振動は抑制され、ハンドルもブルブルしなくなって、
「やれやれ」
ホッと息をついた次第ながら年明けて早々には、今度は、
異音がする。アクセルを踏むと音のピッチも上がるから、場所的に考えると、
「きっと、空冷ファンが何かに接触しているな」
またまたF氏を呼んで見てもらった。
結果、原因は上写真の空冷ファンじゃなく、その横、オルタネーターのプロペラ(歯車か)を覆う安全カバーだった。
このカバーが回転振動を拾い、その上に這っているダクトを押し上げて、ボンネットを響かせているというワケだ。
ボンネット裏を眺めると、な~るほど、接触痕がある。
このカバーは90年代頃のクーラーを詰め込んだ日本仕様のMINIだけに後付けされているモノらしく、異音を引き起こす元凶の1つらしい……
MINIのエンジンルームはやたらに狭いし、その狭い空間にさらにエアコンも詰め込んでいるので、ほんのチョットとした変化、今回の場合は秋のパーツ交換による絶妙変化のシワ寄せみたいな、故障とは云いがたいビミョ〜な、「激狭い空間におけるパーツ構成のバランス問題」なのだった。
不具合が常態化しちゃってる我がMINIなれど、ま~、それが我がMINIなのであって、大きな不安や不満じゃ~ない。
パワステでもなく、エアパッグもなく、オーディオもなく、ナビもなく、ましてUVカットのガラス窓じゃ~ないけれど、愛着はどでかい。
なによりパワーアシストで「乗せてもらってる」んじゃなくって、自分の手足で演奏してるみたいな、ワクワク感たっぷりの「音楽的運転」のチャームさはチビリとも衰えない。
フェラーリの非日常的速度よりもMINIのユッタリ速度の日常がイイのだ……
でもまた同時に、30周年という長期をさらに延長させていくかは……、いささか悩ましい所なり。
夜間走行時のライトの暗さなどを思うと、こちらのメダマも経年で動体視力が落ちてるワケで、今となっては……、度数が違うメガネで駆けてるようで頼りない。
で、フッと、ビートルズの1曲が頭に浮いた。
「Hello, Goodbye」がシングル・リリースされチャートのトップに躍り出た1967年頃は、ジョージ・ハリスンは黒色のMINIに乗り、ポールも茶系なのに乗ってたなぁ。
などと思いつつ、「こんにちは」と「さようなら」……。この2つの相対局面を、今、我がMINIに重ねて、
「ぅむむ……」
ロダンの高名な作品に似たポーズで、考えるんだった。
ところで、どうでもイイことだけど……、雨の日に買い物に出かけ、駐車中の車のフロント・ガラスに水滴が幾重とついてくのを眺めるのが、アンガイと好き。
水滴1つ1つに同じ光景が映っていて、その無限感覚の味わいが好き。
過日の雨の日、近所のスーパーの駐車場にて、MINIが束の間のアート展開