指先ヒリヒリ

 

 

 実に10年ぶりくらいかしら、粘土をいじくる。

 練って、捏ねて、素材を慣らして基礎造型し、乾燥を待って削り、また盛りつけてカタチを見てから削り……、を数日くりかえしてたら、指先ヒリヒリヒリ。

 あらま~、荒れちゃったよ~。

 

 

 ハンドクリームを塗ったものの、どうにも不快。

 30〜40代の頃は粘土に触れるコトが多かったけど、指先が荒れた記憶がない。

 こたびも定番品たる同じ造型石粉粘土を使っているんだけど、石膏成分が変わったとは思えない。

 ちゅ~コトは、こちとらの皮膚が経年劣化、早いハナシが老化しているんだよなぁ。

 

 

 やむなくハンドクリームを使うけど、塗ったくると作業出来ないんだわねぇ。

 クリームの油分が粘土についちゃうのは困るんだ。

 手袋つけて粘土工作なんて出来ないし、結局、クリーム成分が抜けた頃合いで、またまた素手で作業する次第。

 イタチゴッコ。指のヒリヒリおさまらない。

 くわえてカサカサしちゃって微かな痛みもあり。

 けども、納得できるカタチになるまで、まだまだ粘土と格闘しなきゃ~いけないし……

「ぁあ、も~~」

 悪態ついちまう。

 ナンギしますなぁ、老化皮膚。

 

 

 けども、想定しなかった部位に老化を感じるというのは、ま~、そんな年齢に達しての、お・た・の・し・み……、と云えなくもないなぁ。

 嬉しいこっちゃないけど、

「ぁあ、そう来るかぁ」

 というような、ある種の新鮮を味わっている今日このごろ。