眼の手術 終えて

 本日、O眼科にて手術した。

 3年ほど前に片方を手術し、世の中美しく見えるようになったものの、他方のメダマがジワジワ劣化し、気づくと片眼で車を運転してるような危ないデンジャラス。

 せわしなさを口実に眼科行きを日延べさせ続けたものの、視界半分ボンヤリがひどくなって……、さすがによろしくない。

 というワケで年明けて早速受診。0.1以下の視界不良を言い渡されるも手術予約者でクリニック盛況、順番待ち。月が変わっての本日やっと番がきた。手術台にのっかった。

 

 両手両足縛られ、アゴ押さえられ、目ひんむかれ、程よく真っ赤に焼けた鋭利な火箸で、

「ちょっと激痛だけどガマンしてね~」

 グリグリされて目玉焼きッ。

 というワケはない。

 

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 O眼科は、術中、看護士の一人がソッと手に手をにぎってくれる。メダマ手術ゆえ、誰が触れ合ってくれてんだかサッパリ見えない。

 横たわる前に手術室にいる看護士4~5名の顔をチロリン見渡すものの、皆なマスク着けアタマは頭巾(何ていうのかしら?)で覆ってるんで、ヒフミさんだかミフネさんだか判らない。

 ま~、いずれにしろその内の誰かさんがキュッと指をからめてくれてるんだろう。まこと、嬉しい配慮。こちらの不安がそれで大いに和らぐって~気遣いだ、す・ば・ら・し・い。

 なので術中、こちらもソッと、指うごかせて、先方のテノヒラに愛をこめ、ハート・マークを何度か書いて、最後にテノヒラ全体をパコパコ開いてみせた。

 でも、ひょっとして先方には……、クル・クル・パ~って読めたかもしんない。 

 さらに予感を不吉にして思うに、執刀の院長が片手にメスで片手でオスの手を握ってくれてたのかもしんない。

 

 白内障はレンズたる水晶体が濁ることによる視覚障害。2重に見えたり霞んだり黄ばんでみえたりとアレコレ。モノが経年劣化するのと同じくメダマも劣化する。外して水洗いし磨き直してオッケーというわけにいかない。子供や若い者はあんまり関係ない。加齢性の、老いたる証しみたいなもんだ。

 なのでレンズ交換。

 3年前の我が右眼の手術後を例にすれば、術後は視界激変。しばし見るもの一切がまぶしく、青色が実に綺麗に映えて、まさに、

地球は青かった

 ガガーリン少佐の感嘆に似た、初々しい後光がきらめくような感想でルンルン気分になった。と同時に、白内障が進行しているさなかに仕事していた模型の色付け作業は、暗く黄ばんだ色調で自分はペイントしていた可能性が高いぞ……、とおののいた。

 そうであるなら、ダ・ヴィンチを含め高齢になってもガンバッた画家たちの絵とて、怪しいもんだ。トシがいってから描いた作品でヤヤ黄色が濃ゆいようなら、白内障を疑った方がいい。その画家の眼にはそう映ってたワケで。

 

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 手術そのものは15分とかからないけど、数日前から専用薬点眼やらをし、本日当日も術前の点滴やらアレコレあって院内滞在時間長く、術後は術後で安定の観察やらと何かと行事有り。

 日帰り手術とはいえ結局は、手術後5日間、毎日通院しなきゃ~いかんのがシャク……、明日も朝9時に来いとのこと……、ぅむむ。

 この眼科の待合室はいつもヒトでいっぱい。なので9時に出向いても検診は10時頃……、ぅむむ。

 とはいえクルーズ船から出してもらえず、今日から2週間ほどウィルス潜伏期間が過ぎるまで船内でジッと我慢の方々に較べりゃ楽ぅ~なもんか。

 

 てなコトを今、片眼眼帯の上に金属プレートを張られ、その上に保護メガネを着けさせられた状態で書いてる。

 保護メガネは保険外なので実費で2千数百円。

 

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 前回の時にもこれは買わされたのじゃあるけど、どこへしまい込んだか判らん……。これから白内障になる方は捨てたり、忘れたりしないよう、大事にとっておきなさい、よ。

 白内障にかかって手術するヒトはすごく多いのだから、スタンダード定番な品として100均ショップは、これ、造って売るべきかと……、ひそかに思わないでもない。

 ま~ま~、ともあれ今は片目だ、まっこと書きづらい。

 なので本夕は報告まで。

 まだ21時前じゃあるけど、とっとと寝てしまおう~。

YAMAHAとDENON ライフ オブ ブライアン

 やたらとマスクが売れているようだ。近所のスーパーでもマスク・コーナーがさわやかに品薄だった。たぶん全国的にそんな状況なんだろう。人混みした場所にはチョット行きたくない気分にもなっちまう……。

 

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 10数年使い続けたDENONのAVアンプ。それをK夫妻から贈られたYAMAHAに替え、数週たっぷり堪能したあと、新たなDENONに。

 順次3つを味わうに、音の違いを如実にしらされるやら、日進月歩な機器の進化に眼をはらされるやら。

 もはや形態としてコンピュータに近い。ただ、日進月歩ゆえに切り捨てられるモノもあって、何でもかんでもHDMI端子……。

 AV端子入力からのものをHDMIから出力出来ないというのは、こまったもんだ。アナログなVHSという時代が久しくあったからその頃の”イベント記録”やらがミニDVやVHSという仕様でたくさん残ってるワケで、汎用性の幅を閉じてかれるのはヤヤつらい。

 

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              AV端子全盛期のYAMAHAの背中

 

 古いレコードがある。

 それをMaciTunesに取り込み、新たなDENONで再生してみる。

 ステレオ・サウンドが家庭内でも聴けるようになった1950年代末頃の、音を左右に移動させるコトに力点を置いたレコード。かなりレアだけど、意識的に作られた分、動きが顕著。

 米国人ナレーターが右から左に靴音たてて、「移動したのが判りますか? もし音が反対なら適切にスピーカーを配置替えてみてください」とのスピーチ。

 今聴くと笑うような感もあるけど、50年代末から60年代のアタマの頃はそれが最新、音の移動がとんでもなく斬新でスリリング、ワクワク感たっぷりな技術の披露であったワケだ。

 

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 なのでそれをあえてチョイスし、2チャンネルでなく8本のスピーカーで聴いた。途端、60年前の努力の音作りがいっそうに広がった。

 

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楽器を駆使して馬が疾走するサウンドに音楽がからむという展開では、馬音がみごとにワガハイの周辺を一周二周する。以前のDENONでもその片鱗は味わってたけど、左右移動だけの2ch音が8ケのスピーカーに放たれて駆ける大移動には、大袈裟でなくチョット目眩いをおぼえた。

 AVアンプはナマな音を忠実再現というより元な音を加工して醍醐味を増量させる。なのでコンピュータの仕事に近いわけで、素材をいっそう華あるものにと変じるCG加工のサウンド版と云えなくもない。

 

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 レコードの次にブルーレイ。リニューアル最初の一歩はナニ観ようかと悩むもんだ。

 音がアチャコチャする『ゼロ・グラビティー』あたりが妥当かとも思ったけど、ストレート過ぎかいなぁ、とも思ったりで、結局はさほどに音がど~だこ~だな作品じゃなく……、この前亡くなったテリー・ジョーンズを追悼。モンティ・パイソンの『ライフ・オブ・ブライアン』。

 

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                英国公開1979年 日本公開1981年


 新機器の評価なんぞより、「表現する意思」というような所でこの映画とパイソンの5人がぶれないのがダントツにいい。このディスクには特典でメーキングがついてるけど、必見。

 EMIフィルムズが製作資金を出すことを決めたものの、キリスト教を侮辱するとして撮影直前に親会社のEMI会長が出資撤回を強行。その難航を聞き知って自宅と自身の事務所を抵当に撮影の全資金を捻出したジョージ・ハリスン宗教右派の攻撃とそれに対応するパイソン5人の意気。彼ら自身がこれは差別的と考えカットしたシーン。表現の自由の中の凛とした規範、などなど……。

「キリストを冒涜するシーンなんか1つもない。救世主と間違えられたマジメな男を取り巻く群像劇なんだ。自分自身で考えない人をコメディにした映画だよ」

 という意味のことをテリー・ジョーンズ他パイソン達は言葉を残してる。

 一方でこのメーキングは、それでも差別的あるいは侮辱的と思えるという見解の方にもスポットをあて、かなり公平に作られてる。メーキングを編集したのもパイソン達だ。(コピーライト表記には2008年とあるから、もう12年も前にこのメーキングは編まれてる)

 表現の不自由さとイビツ(他者の発言をただ横流しで拡散して自分が発言してる気分に倒錯も含めて)がはびこりつつなコンニチ、久々に観てあらためて諸々、強く感じいらされた。要は両者を均等に登場させることで、観ているコチラに「さぁ、自分で考えてみようね」とモンティ・パイソンはボールを投げてるわけで、このボールをちゃんと拾って投げ返せるかどうかだな、映画が公開されて39年たった今に。

 

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 ともあれ10数年使ってたDENON と2020年のDENONとは、もうま~るで違う。

 かつて視聴位置とスピーカーの距離を1本づつ巻尺で測ってアンプに入力したのと違い、今は付属の小さなマイクで自動計測セッティング。この仕掛けに、

「アッとおどろく~タメゴロウ~」

 みたいな時代較差な浦島太郎的ビックリで、ただもうカラカラ笑い、計測用マイクのスタンドがペーパークラフトで自分で折って曲げてタワーを作る仕様なのにもカラカラ笑った。

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 笑うということでは、他社の追従を許さぬバカでかいリモコンが無粋なド迫力あって、「あのね~」と腰引けたし、本体の上も左右もが放熱の穴だらけで、

「デススターの床じゃあるまいし」

 ホコリ吸い込み放題じゃん……、旧DENONに劣る点も散見されて、そこはそこでまたピックリ。

 

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 などと不満を申しつつも映像と音の環境が変わり、愉しみ幅は拡がった。導火線役となったK夫妻のYAMAHAに感謝。

ラストサムライ』が公開されたのは2003年の末だから、もう17年近く前になるけど誰かさんと一緒に岡山松竹文化(今はもうない)で観たさい、トム・クルーズ小雪の会話中に子供の声がしたような気がすると同行の誰かさんが云う。

 ボクは聴こえておらず、「じゃ~確認しよう」ということでイオンモールのMOVIX倉敷で再度観て、

「あらま~ッ」

 ホントに子供たちの声がそれも背後からしっかり聴こえ、同じ映画館とはいえ設えた音響環境によってまったく違うじゃ~ん、ビックリを味わった次第を、今ごろになってまた……、味わってる。

 機器を取っ換えるコトで新鮮がやって来るのか、新鮮は機器替えでなきゃ登場しないのか、そこのニュアンスはよく判らないけど、周辺見まわすにアレコレ取っ換えてイイものであふれてるような。とりいそぎは、我がメダマだな……。

 

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ジャガイモ掘り出して

 ジャガイモを掘り出した。

 昨年末に掘り起こしてもよかったけど放置。それをこたび。

 わずか1メートル強四方の区画ゆえ、収穫量はしれている。けども、けっこう大きく育ったのもいて、なんだか慶賀。

(慶賀って、こういう時に使ってもいいのだよん。喜んで祝うという意味なんで)

 これっくらいの量は買ってもたいした金額じゃ~ないけれど、ささやかなガーデンで出来ちゃったのが何よりメデタイわけで、毎年やってるけど、まずは複数を茹でてバターでいただこうかな。(久々バターも買ってきた・苦笑)

 ほいで次はカレーだかに使い、次いでステーキ焼いた(安いお肉で)さいの添え物かな。

 小さな行為だけど、ま~、えがいた夢はでかいわね。

 

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  カゴはパッションフルーツを室内にいれるさい伐採した長い枝を乾燥させて造った手製


 今年にはいって何冊か明治中頃の事を書いた古書を買い、拾い読みしてみるに、食堂車というのは山陽鉄道が初めて導入したもの、というのを知った。

 

山陽鉄道明治21年に起業の私鉄。明治34年までに神戸~下関を結んで営業。しかし明治39年に軍部が日露戦争での経験を踏まえ兵員と軍事物資の円滑な輸送を申し立てる。結果、強制買収みたいな形で国家運営となり今の山陽本線になる。山陽鉄道を含め国営化を申し出られた私鉄17社は大反対だったけど、戦争勝利に沸いてる世論も国を味方し、押し切られるようにして私鉄は統合され国有鉄道となった)

 

 調べてる事とは関係ないけども、そういうコトを知ると、途端に興味が脱線するわね~、だって鉄道だぁなんてニコヤカに笑みつつ、西洋料理が饗されると書いてあるから、きっとお肉のそばにはボイルされたジャガイモがあったろうなぁ……、と想像する。

 

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 1700年代の末には最上徳内(この人の素晴らしさはみなもと太郎の『風雲児たち』で堪能できるよ)が北海道に種イモを持ち込んで栽培しはじめ、明治初期には男爵イモが米国から入って直ぐ北海道で国産化されている。この山陽鉄道の食堂車で使われたのは国産オジャガだったろうか? 煮くずれしやすくないか? 

 煮くずれしにくいメークインは大正時代に国産化だから、食堂車で使われたとすれば神戸港に入った輸入品かもしれない。ま~、献立しだいでイモのチョイスも変わったろうけど……。

 

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 メニュー表が今に残っていて、1等・2等・3等とある。おそらくコース料理として等級が判れていたんだろうが、具体な中身は判らない。

 神戸に自由亭ホテルという煉瓦造り3階建てのホテルがあり明治22年開業・のちにミカドホテルに改名。上写真)、ここが食堂車の運営を請け負った。

 西洋人が宿泊するホテルだから、ま~、食事もちゃんとしていたとは思えるけど、食堂車でどういう料理を出してたかといった”中身の資料”って、あんがいとナイもんだ。

 

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 1等・2等・3等の3等がハンバーグ定食みたいなものだった可能性もあるし、また逆に、そうであるなら、ハンバーグ食の日本での起源を調べておかないと、可能性もあるとはホントは云えない。明治38年の文献に「ハンボーグステーキ」という料理名が紹介されてるけど、ひき肉ではないし、一般に普及しているものでもなかったようだし……。

 

 ともあれ食堂車というカタチは明治32年に私鉄・山陽鉄道鐵道と書く方が雰囲気イイけど)で産声をあげた。

 1等車車輌の半分を使い、中央に長いテーブル1つで座席は10席。これに自由亭ホテルから出張のボーイがつくんだからシャレてるし、ゆとりのゴージャス。

 

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           山陽鉄道食堂車の内部。当時の写真。オシャレだね〜。

天井中央の裸電球にも注目されたい。この電球点灯のために車列には蓄電車という小さな貨車もひいてんだよ、当時は。

 

 価格も興味深い。(上のメニュー写真を見られよ)

 明治8年に登場した銀座・木村屋のあんパンは1ヶ1銭。今の価格でいえば200円。

 明治25年に岡山に出来た亜公園・集成閣の入場料は5銭。およそ1000円なワケだ。

 で、食堂車の値段をみるに、

  • 1等 70銭  ⇒ 14000円
  • 2等 50銭    ⇒ 10000円
  • 3等 35銭    ⇒ 7000円
  • パン(バター付)   5銭 ⇒ 1000円
  • キリンビール(大瓶) 25銭 ⇒ 5000円(!)

 と、ずいぶんに高いのが判り、ボクなんかはちょっと利用できない……。

 ま~、当時ビールが高額だったのは判ってる。

明治34年の麦酒税が原因。軍事予算を増加させるためビールに大幅課税でバカ高くなった。このため弱小のメーカーは全て潰れ、資本力ある大手ビール会社のみが生き残った)

 明治34年での通常価格が19銭(3800円)だから、食堂車はそれに上乗せてのお値段というワケだろうけど、それにしても高ぅございますなぁ。

 

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 明治32年7月1日付けの大阪朝日新聞の連載小説『紫水晶』の挿絵は、山陽鉄道食堂車の光景。

 ボーイが両手に持ってるのはパンだけど、各人の前の皿のクチャっとしたモノ何だろう?

 

 でもさらに逆を思えば、上のような金額でも当時ヘッチャラな方々もまた大勢いたということになるから、明治は必ずしも貧しいばっかりの時代ではないことが、これでしれる。(云い方を替えると格差社会が進んだというコト)

 ちなみにこの頃、お米は高くなりつつあって、明治20(1887)年に1升で5銭(1000円)くらいが、明治31(1898)年には15銭(3000円)にと、ずいぶんに値上がりし、大正7(1918)年にゃ33銭(6600円)を突破で米騒動が全国で起きてる。需要に生産が追いつかず、昭和の時代になって、

「貧乏人はムギを食え」

 という発言が大問題(1950年の衆議院予算委員会での池田勇人蔵相発言)になったけど、明治以来ずっと米の安定供給は出来てなかったわけだ。(人口の増加も原因ですが)

 でも一方で、ライスカレー明治35年頃にはしっかり庶民な味として定着しつつあって、5銭とか7銭で食べられた。1000円~1500円くらいな感じね。

 一皿にどれっくらいのご飯とビーフが入ってたか判らないけど、関東じゃポークかな? 

 漱石の『三四郎』にもライスカレーを食べるシーンがあったね。お肉はほとんど入ってなくって、オジャガがゴロゴロだったように思えるけど、我が宅のささやか極まるガーデンを掘じくってジャガイモを取り出しつつ、以上、明治中期にタイムトリップしてみましたワイね。

 

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          これはポーク仕様のカレー。2粒ほど牡蛎をそえてパチリ。

ライスカレーが、カレーライスとひっくり返ったのは昭和44(1969)年頃。ちまたにザ・タイガースショーケンテンプターズグループ・サウンズの音色が満ちてた時期に、誰かがライスとカレーを別皿に入れるというシャレたことをはじめ、これで主従がひっくり返った。というか、それまで同列に一皿におさまってたのが、カレーが主でライスは従という上下関係をあえて見せるという新形態になったわけだ。

 

 余談ついでながら、食堂車登場の頃の山陽鉄道は1等車・1等車・3等車とあって、食堂車が出来ると、その3等の客が1番安いラム子(ラムネのこと)だけ注文して居座って動かないというモンダイが生じたようで、やむなくも直ぐに、

「3等車の人は利用できません」

 という風にクラス分別が起きちゃってる。ボクなんかはたぶんに、

「切符を拝見……」

 チェックされ、その追い出される方に属してるんだろうね~、当時に生きてたなら。それで……、

「よっしゃ~、今にみとれ~、そのうち食堂車借りきって、愛人5人くらいと一緒に乗っかって、フォークとナイフ器用に使ってみせたるんじゃ!」

 なさけない向上心をメラメラ燃やしたかもしれんねッ。

 ま~、えがく夢だけはでかいわな。

冬の星座 ~メイフィールドの怪人たち~

 慣習上ほぼ毎日、早朝3時半頃に屋外に出る。

 冷気の中、夜空をチラリと見上げる。

 数分後にはもう部屋に戻ってるけど、あんがいと雲が多く、星はあんまりみえない。

 けどこの前の夜中は雲がなく、星がよくみえた。

 よくみえたといっても、昔々の中学生の頃に眺めたようないっぱいの星じゃない。地表が明るいから、名だたる星座が確認できるという程度。1960年代と2020年の今とじゃ星具合が違う。

 

 早朝3時の夜空は冬の星座じゃない。

 急速に明るさを失せさせ、まもなく大爆発するのではないかと話題になってるベテルギウスのオリオン座もいなく、こいぬ座もいなければ、おおいぬ座シリウスもいない。

 頂点付近に北斗七星が出て、南のやや低いところには乙女座が出張ってる。

 冷え冷えして実にまったく真冬なのに、もうしっかり春の星座というか夏のそれに近い。

 天体の運行はニンゲンの感覚よりひと足早いわけなのだ。

 なのでちょっと不思議をおぼえ、

「季節っぽくね~なぁ」

 小さくブ~イングする。20時から22時頃にかけて南天にいるオリオン座がそのまま早朝までいて欲しいなぁ〜とコッソリ思ったりする。

 

 とかいって、熱心に観察しているわけもない。慣習上そうやって見上げてるだけのハナシじゃあるけど、夜中の暗い空と星はヘンな欲望も野望もない無垢だから、魅かれ続ける。

 天体には悪もなければ善もない。けどもその姿にニンゲンは感じちゃい、諸々な情というフィルターを通して見る。

 そこで『星に願いを』やらやらな、「物語」が出てくる。怖がったり、神さんと連座させたり、託したり、侵略したりされたり、地表との同化を図ってアレコレな想像の泡をソーダ水みたいに浮き上がらせる。

 凛とした星……、と書くことで星に感覚をもたらせる。

 そこがま~、お・も・し・ろ・い。

 

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       K殿下撮影のM78星雲が載ってる本年12月のカレンダー。

 

 久々、『メイフィールドの怪人たち』を観る。

 なんど観ても愉しい映画の1本。

 巻頭、星からの視線で地球にカメラが接近し、見事なズームインで小さな町の郊外のさらに小さな”町内”へと寄ってくジョー・ダンテ監督の、

「これは地球の物語だよ~ん」

 っぽい導入がいい。

 

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             トム・ハンクスとリック・ダコマン

 

 マジメだけどヤヤ臆病なトム・ハンクス

 今となってはトランプ大統領を彷彿させられるもする自意識と村意識の高いリック・ダコマン(5年前に亡くなってしまい残念)

 元軍人で年金生活ながら超エロでベッピンのワイフのいるブルース・ダーン

 この3人のスットボケ、排他的村社会の呼吸が、とにかく可笑しい。

 キャリー・フィッシャートム・ハンクスのワイフ役で、ごくごくアメリカンな平凡な女性を演じてるのもチャ~ミングだし、劇中登場の3匹のワンちゃんも個性あって見栄え良し。

 

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      ブルース・ダーン(もう最高!)とウェンディ・シャール扮するエロいワイフ

 堤幸彦監督は『トリック』の第1シーズンあたりで、かなりこの『メイフィールドの怪人たち』のパロディというか、人物の顔に向けてズームを繰り返す撮影と編集部分での物真似コピーをやってたけど、ま~、真似たくなる程にジョー・ダンテはこの手の冗談がジョ~段てにうまかった。

 何度観ても飽きない面白みが維持されるべく創られてる。ドタバタの末にとんでもない事件が最後で飛び出す大展開もすばらしい。

 鬱屈気分が蔓延してる時には、こういう映画がチョイとしたリポビタンD効果を発揮して、ふぁいと~イッパ~ツ! みたいに機能するんじゃなかろうか。『星に願いを』込めずとも、地表はそれなりに面白くもアリという次第も有りかな。この映画の締めくくりは巻頭とは逆に、また視線が宇宙空間にまでズームアウトし、ポッカリ浮いた地球の姿で終わる。

 この映画、星のみえない早朝4時から観るも良し。

      
 ジョー・ダンテはケタケタ笑える映画を造りつつも、内に社会批判を込めているのか、あるいは、この映画の通りに村社会的封鎖性を容認してるのか……、そのあたりを考察するのも一興。

集って笑う

 1月は、年があらたまってのアレコレな小さな行事が身辺にあって、ゆるく時間が流れているようでいて、実態は少し慌ただしい。青い空の広がりの中を悠々や急々にと淡い雲が動いているという感じ。

 

 新春恒例の同窓会。かつての小学生がジジババになって集う可笑しみ……。高校まで一緒だったS君は一昨年まで老人ホームを経営していたけど自身がそのトシになったと事業から撤退、

「やっと旅行が出来るっ」

 チョイとした自由を謳歌してる。

 もはや子供の頃のことでは話に花が咲かない。耳に届くは孫のことやらアパートを建てただの、健康センターみたいな所に通ってるだの……。

 自分もその年齢であることの事実にガックシさせられもするけども、束の間どうかしたはずみ、そんなジジババに、灰の中の炭みたいに炯々と燃えてる少年少女があったりもして、なので不思議な味わいがある。インフルエンザで来れなくなったMちゃんに会えなかったのが残念だけど、こういう味わいは、バロメーターとして通過させ自分を”測量”するに最適な滋養。

 

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 同じく新春恒例、殿下と妃殿下K夫妻との茶話会。

 ボクよりチョイっと若い夫妻は決してジジババに成り下がろうとせず、向かい風への抵抗勢力としての元気な姿勢も良し。歓談のたび新鮮な知見を披露してくれ、頼もしい。

 正月に秋山好古・真之兄弟が育った愛媛は松山に出向いたというので、明治のハナシで盛り上がる。

 

 しかし秋山兄弟って、今に残る写真を眺めるに、ほとんど西洋人の顔立ち。特に兄ちゃんの方が。

 実際、当時接した西洋人も、

「あれまっ?」 

 と思ったらしいし、そんなんだから女性にもメチャンコもてたらしい。

(ただ、もてたのは好古が留学したフランスでの話で、当時の日本国内では、いっそ異国人めいた異相ということで話題にはなるが、好まれなかったとも思える。昨今のイケメン事情と明治の事情は異る)

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 けど一方、この兄弟、風呂嫌い。とくに兄の好古にいたっては日露戦争中は2度しか入浴しなかったという嘘のようなエピソードもあってイットキは異臭漂うヒトでもあったというから、ま~、バランスとれてるなぁ。ボクなんか顔はお芋さんだけどお風呂はしょっちゅう入りますよ~、って妙なところで優越したりして、でも晩年の好古は軍にも政界にもシャシャリ出ず、松山に戻って自由思想を育むべく1教育者として過ごしたという辺りに人物のでかさが窺え、尊敬に値するとも思ったり……。

 とにかくも歓談に花が咲く。

 

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 岡山の亜公園は開業の数年後に日清戦争があり、やがて日露戦争の頃には黄昏の時期を迎えているけど、眼を岡山駅や線路に注ぐと、日露の頃には石炭満載の貨車や兵を乗せた列車が常に下関方面に駆けてたはずで、そこを想像してかつての時代に思いを飛ばすのも一興。

 幕末頃に誕生した「きびだんご」の廣榮堂は大本営が置かれていた広島に店主自ら出張し、戦地から戻る兵でいっぱいの宇品港で、錦糸をふんだんに使った派手な羽織をまとい、桃太郎の装束になって、

「鬼の成敗モモタロウ~、お国の土産は吉備団子~、岡山駅で売ってるぞ~」

 事前宣伝につとめ、帰郷兵満載の列車が岡山駅に到着するや売り子が箱入りの吉備団子(1箱5銭-1000円くらいね)を売って大繁盛したという話もあるし……、これを契機に吉備団子製造販売の店が幾つも出き、それで「商標権」というような新たなモンダイなんぞも生じたりで、『桃太郎→吉備団子→岡山』という図式が全国拡散というワケで、奇っ怪なほどに明治はお・も・し・ろ・い。

 といって明治時代が全面的に素晴らしいワケでもなく、ま~ま~、そんな話をよたよたと交じらわせる機会がこの茶話会。

 もちろん話は光速で飛び、彼方ベテルギウスやら此方山本周五郎原作の映画やらやら、賑やか。

 だから、愉しい。かつ、この1年でまた新たな自分たちのエピソードを創っていこうという蛮勇もおきる。いわばこの茶話会は、1年の核となる日、「蛮勇引力」の基点の日。

 

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 おまけにこたびは夫妻から激烈に嬉しいプレゼントもあって、なぁ~んと5.1chのAVアンプ。

「少し古いけど、次までのつなぎに」

 とのこと。マッコトありがたい。YAMAHA製というのがいい。

 DENONYAMAHAのAVレシーバーは、常々に、聴き比べて音がどう違うかを知りたいと思ってたもんだから渡りに舟……、突然にでっかいチャンスを頂戴で二重に感謝。最高のお年玉でござる。

 

 ちなみに、私の世代はDENONデンオンであって、その「電音-電気音響」な語感を愛しちゃったもんだけど、今はデノンだ。ちょっとつまんない。

 岡山弁では「これ、誰の?」と問うさい、

「でェのん?」

 と云う。活用として、

「でぇのデノン?」

 と、云いやすいけどね。

 

落花生 VS イカリ豆

 10年以上使い続けたAVレシーバー/アンプの調子が悪い。昨年末頃から本体内で異音がし始め、ジワジワと悪化している。

 ガチャガチャガチャ、と昔のTVのチャンネルを廻すような乾いた音がする。複数のスピーカーを結んだ5.1チャンネル仕様ながら、センター・スピーカーの音が出たり出なかったりする。

 たぶんに異音とその出たり出なかったりは連動しているんだろう。

 常に異音がするでなく、なんだか思い出したようにガチャガチャ音をたてる。

 だから、ひどく不快でも不安でもないけど、落ちつかない。

 そうこうする内、今年になってから視聴位置の右側背後に置いてるサラウンドのバックスピーカーがウンともスンとも音をたてなくなった……。

 

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 人体ご同様に、10数年の酷使でガタついてるんだろう。

 買い替えの時期が来ている……、といわざるをえない。

 それで最近の諸々カタログなんぞを眺める。

 そうすると、10年前になかった7.1チャンネル、スピーカー8本による映画鑑賞に最適化に努めた製品が幾つかあるんで、たちまち眼も心も奪われちまう。昨年にプロジェクター・スクリーンを取り換え映像環境を刷新してもいるし、ゥムム。

 

 この湧き出したような購買意欲を刺激させるのが、ウィスキーであったり麦焼酎の野菜ジュース割りだ。このジュース割りとて、どのメーカーの野菜ジュースでもイイわけはない。ま~、それは今回書かないけど、心地よく甘い酔いが7.1チャンネルに取っ換えの気分を昂ぶらせる。

 

 ほいでその流れの中……、ひさしぶりに落花生をオツマミにする。

 この2年ほどはイカリ豆一本ヤリだったのだけども、浮気してみる。

 この浮気がまた歯ごたえ良く風味良くで、た・ま・ん・な・い。

 パリポリぱりぽり、と・ま・ん・な・い

 落花生は皮も喰う。栄養価高きの部位らしい。ボクが買う落花生もイカリ豆も、広島のミツヤという会社製のもので、両者ともに我が嗜好にあう。

 お久しぶりにそのミツヤの落花生を口にしてるのは、上記のような購買気分が邁進したがゆえのものか、あるいはそれを抑制しようという心理でのものか……、そこが、チョイ判らない。

 

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 抑制気分は、AVアンプの設置が面倒であることに起因する。サウンド関連の機器は、Macも含めすべてアンプに接続しているから、ケーブルがのたうち、さらにスピーカー7本のケーブルもあるからメンド~この上ない。とくにスピーカーのラインはいずれも同じだから、どれがどれやら判らなくなる。

 さらにオマケに、従来使ってるのと比べ、近頃のは本体サイズの背丈が随分高い。となれば、アンプを設置してる棚板も高さを変えなきゃイケナイ。書くは容易なれど実施となると棚のいっさいを取っ払ってネジ外さなきゃいけね。

 そのわずらわしいが、すなわち抑制の第1弾だ。トシとるとわずらわしい気分も増量するんだホントだよ。も~イイヤぁ、って気分が露骨に前に出る。

 

 でさらに云えば、亜公園がらみで、新年早々かなり高額な資料本複数を古書店に発注してるもんだから、出費かさむじゃ~ん。これ第2弾の抑制効果あるね。

 なので、どうしようか、この時点で買うか買うまいか……、イカリ豆ではなく落花生に取っ換えて、ポリポリ歯がみして錯綜するんだった。関係なさそうなことじゃあるけど、たぶん落花生への浮気にはそういう背景がドテ~っと横たわってるハズ。

 

 資料本というのは、買ってページをめくってみるまではホントに資料たりえるかどうか判んない。冊子的なものや私企業が発行の社史的なものは図書館にないんで、古書組合の検索システムなど利用して探し、買ってみないと判らない。

 80ページほどの薄い冊子ながら9200円の値がつけられたのを買って、

あじゃぱ~」

 だったこともあるし、逆に、わずか1ページの数行に”どえらい価値”がある本も出てくる。亜公園のことを言及するための典拠・出典としてそれが用立てられるワケだ。

 けっこ~、調べモノには経費がかかる……。

 

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 磯田道史は『武士の家計簿』の前書きで、神田神保町古書店にとある古文書が売りに出たのに気づいて大慌てで16万円を工面し息急き切って買いに駆けたのが、同書が書けたコトの発端だった旨を記してる。

 こちらは氏のような学者でも何でもないけれど~、やはり、経費は等しくかかって来るんだから、だなぁ。

 この前の講演で披露した明治期の版画の購入は、いわゆる「第1級資料」だったから某委員会が資金提供してくれたわけで、資料探索はあくまで自費だからなぁ、実は昨日も某氏所有のとある家屋写真の使用許諾のために菓子折り買って、持ってったりしちゃってるワケで……。

 

 という次第で落花生ポリポリ齧りつつ、でも勝手に故障が治るワケもないと諦めてアタマもついでにポリポリし、アマゾンに発注。

 ただし受取日は10日ほど先を指定。

 届く本のこともあるし、正月後の恒例化した新年会や同窓会やらがこれからあったりもするし、新たな機器を目の当たりにしちゃうと心がはやりもしていっそう気ぜわしくなるから、チョイと日延べでお預け。

 もうしばし、ガチャガチャ異音とおつきあいし別れを惜しもう、という次第で落花生喰ってる意味を位置づけてまたポリポリ、袋の中に残る数粒を齧る。

 

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5日前の沖田神社の拝殿。津田永忠の開墾埋め立て事業を顕彰して出来た神社ゆえ、土木建設関連の方々がお参りする。久しぶりに出向いてみると、明日より仕事がはじまるというコトでお揃い作業着の土木関連の方々多数が参詣してらした。でも……、境内あちゃこちゃ至る所、というか、境内全域でおみくじ入りグッズの大販売会場というテイ。ちょっとガッカリしないでもなかった。

としあけて

 2020年。

 昭和半ばに生れた身として、西暦2020年というのはトンデモない未来のようにかつて思ってたコトもあるのだけど……、ナマで2020年1月の入口に立つと、

「かつて到来を楽しみにしてた、これが未来かい?」

 訝しむコトしきり。かえって、昔の方がチョイと良かアンバイだったようなアレやコレがあったような気がしないでもない。

 

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           昔々のトヨタの宣伝……。この味、今はないねぇ。

 

 ま~ま~、そんな感想を浮かせつつも正月は昭和時代同様にモチを食べ、昼寝でヘンテコな夢を見、小さなパーティに2つばかり顔を出し、1/350スケールの船舶模型の極小なテスリやら階段のエッチングパーツを見せられて、カットした爪のその1/6以下の小ささに呆れるやら感心するやらの結果として、

「ほぼ意味なし~」

 そう呟いて、”自己満足”の深度というコトに可笑しみをおぼえたり、岡山神社に挨拶に出向いて社務所でニッコリ笑顔でお辞儀したり、した。

 

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 元旦のマイ・マザ~。届いた年賀を眺めるも自身が出すことは、やはり忘れてる……。

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 早や3日には帰省先の福井から戻ってきたS君のおみやげ。メチャにありがたや。

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さっそく某パーティで「へしこの缶詰」オープン。一切れは爪くらいのサイズながら、そのサイズが絶妙に素晴らしい。辛ウマで日本酒との相性が超絶にグッドな上に缶のゴールドもピカリ。

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岡山神社の新たなグッズ。太鼓のオモチャに見えたけどマスキング・テープ。シャレてんなぁ。

 

 amazon prime阿部寛の『まだ結婚できない男』の全話が視聴出来るようになってたんで、年末年始にかけて観、

「史上最悪の続編じゃん」

 大ブーイング。初ブーだ。

 夏川結衣の女医さんの前作でこれは見事に完結していたのに、

「なんちゅ~コトするんじゃ!」

 脚本書いた尾崎将也の得点を一挙に零点にまで落とした。

 口惜しいので旧作たる『結婚できない男』を再見。

「やっぱ、これだけで充分」

 あらためてこの続編の不出来を罵倒し、あらためて結衣さまに乾杯。

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2006年の『結婚できない男』最終話からのスクリーンショット。このTVシリーズと映画『孤高のメス』でのナース役とがグッドな双璧だねぇ。