ここ10年近くの年末恒例となったある仕事を終えてホッと一息。
年々、先方の腕もあがってるから、それに負けじと発奮しなくちゃいけない…。けども、そのサジ加減が難しい。先方の意図する所をば充分に汲み取りつつも我がテーストを加味して一品のお品に持ってかなきゃいけない。
ま〜、そのせめぎ合いの渦中が、ある意味では愉しくもあるんだけど。
ともあれ、ホッ。
今日はクリスマス。
で、すぐに正月。
個人的に特別スペシャルハッピ〜な行事があるワケでもないけど、知らず波の上にのっかったような、浮遊っ気と若干の焦りをおぼえなくもない。
2012から2013に、１つ数字が加算されるだけの事ながら、やはり諸々、考えてしまうワケなのだ。
アレやらコレやら…。
浮き上がりつつ落ちてくような、落ちつつ昇っていくような…。１つの区切りとしての向こうに、なんぞ明るいものはあるのかと、不安80％に期待８％で残り12％はもうどうでもイイやみたいな、刹那な情動が歯の裏側にくっついちゃった飴玉みたいに、からんでくる。
山陽新聞が日曜版（12/23）に、この前の講演を大きく取り上げてくれてた。
枠もでかくってカラー写真４枚入り。４枚はまったく想定外。
記事もよくこなれていて、悪くない。
個人的には山陽新聞をとっていないのだけども、クリスマス・プレゼントをもらったような嬉しい感じがしないでも、ない。
以前、別の企画モノで、某新聞の記者から取材を受けて、期待したらヒドイ記事だった事があって、「記者の資質がな〜〜」と嘆いたり失望したりしたもんだったから、今回も… と、思ってたし期待も何もしていなかったゆえ、余計、喜色がわいた。
こたびの記者氏は記事を編み込むまでに、講演後、おそらく何度かシティミュージアムに出向いて取材を深めてくれていたんだろう。
聞きかじっただけでサモもっともらしくまとめちゃった記事じゃない。勉強してくれた形跡が本文の随所にあって、これが当事者として、かなり嬉しい。
カラー写真の一枚は、記者氏がわざわざ、今回の講演のネタとした神社に出向いて撮ってきている節もあり、ここにも意外さをおぼえてる。
骨のある人が山陽新聞社にもいるぞ… ということになるようだ。♡
ただ、強いて、あえて、ここで言及するなら、かの記事では、100年ほど昔のカタチに触れてはくれたけども、今という時間の中のカタチとの整合にまでは、筆が進んでいないのだ。
姿カタチは変わったけど、100年という時間の流れはけっして分断されたもんじゃないワケで、AからＢへの移行は何かしら、それは微かなもんであったとしても、つながってるワケなのだ。
『亜公園』という娯楽施設は消滅しきったワケじゃなく、実のところ、その残滓は今もって、現在NOWの、舞台たる天神山界隈にカタチを変えて生息するという所まで触れなきゃいけなかった…。
例としてあげるなら、
"亜公園の集成閣 → 戦捷記念図書館への改造 → 現代の県立図書館 = その変遷"
こういった流れを、チャンと伝えるべきだった…。
これはボクに責任がある。
講演で、その辺りの連続性をキチリとおしゃべり出来ていないんだから…。
だから、記者氏ではなく、ここは自身のコトとして反省を深める次第なのだ。
講演の主旨根幹部分なのだ、それが…。
だので、かの記事は記事として実にいい仕事と、思う。
いや、まいったな…。
あ、そうか。
さっきから何か蒼く沈みがちな気分は、そっから湧いてたのか。
と、書きつつ、気づいたよ。
クリスマスを１人で過ごしてるだけが理由じゃなかったの、ね。（苦笑）
連続性というのをも少し書けば… メルトダウンした発電所とその後のメチャ。
事故後、わずか1年と経たぬうちに野田首相は「収束宣言」なるものを出したじゃない。
あれは、ひどかった。
その時点で、彼とその一味は信頼の最後のヒトカケラをなくしたよね。
な〜んも収束しちゃいない。
時間と空間と事象は、どんな場合であれ切っちゃいけないもんなんだ。
ましてや、宣言だなんて… ね。
原因と結果は回転し続ける石っころなワケで、それが雪ダルマみたいに太っていくのか、刮がれて小さくなるか… は、さらに時間の発酵と熟成を要すもんなんだ。
だから、あの場合、いっそ、「拡散宣言」くらいの勇気をふるって立ち向かう決意を国民に促す方がよっぽどに"絆"のパイプが見えたであろう… と思える。
そういった事もあって、１本の線みたいな時間というものを、それを強く学習したのが… この2012年であったような気がする。
ボク達は過去の重層の上に乗っかってるんだし、それは無味乾燥のもんじゃない。
プニュっとふくれたり、ペコっとへっこんだりしつつ呼吸をしていて、この息は生きてる自分たちの呼吸に連動しているようなんだ。
なので、今を生きるボクらのチョットとした息づかいの相違でもって、過去もチョビッと変わったりする。
過去・現在は単純な一方通行の流れじゃない。
それを自覚出来たのが、今年の収穫か、な〜。
Merry Xmas ♡
