Book

花鳥風月 ~御伽草子~

毎度のことながら、春のスピードは速い。 ユスラウメの花がほぼ一気に咲き、アレヨアレヨの内、もう緑に変わる。 かの花咲爺は開花速度をいっそう高めたがる人だけど、せっかちだなぁ…、の感想も浮く。 ま〜、高速老春はさておき、いつ聞いても、いつ口にし…

茶の本

いつものことながら、イベントが終わると軽度なエアポケットを味わう。 さらなる模型というか、製作途上で中断しているのも有るんで、気にはなるんだけど、ま〜、あと少し、ここ2〜3日はボンヤリしちゃえ… と甘誘に浸透されるまま、何本か連続でDVDで映画…

一期一会集

昨年の手術いらい初めての、強い眼精疲労。眼の周辺に発熱をおぼえ、ボワワ〜ンと視界が澱む。翌朝、眼科に出向いて診てもらうに、 「年齢の許容を越える酷使…」と、ま〜、予想通りな回答。模型の細かいパーツ組みが、このボワワ〜ンをもたらしてる。けども…

笛吹童子

上写真は7日土曜のライブ前のリハーサルの様子。 音が編まれゆく現場にいるのは幸いだ。な〜かなかの緊張感が味わえた。 さてと。 『笛吹童子』を読む。 橋本治の脚色バージョン。 「ヒャラ〜リヒャラリ〜コ♪」 の、あれ。 「鉄仮面」や「義経伝説」や「里…

利休 -2

過日、ルネスホールでのライブ。 ゆるやかで穏やかな学習発表会みたいな感もあったけど、悪くなかった。 出演者の1人とは10数年ぶり。おひさしぶりな再会。 彼女の中の10数年とボクの中の10数年を思わずにいられない。 一期一会が明滅。 水曜の夜。 岡山市…

利休 -1

今は、野上弥生子と書くけど、彼女が活きてらっしゃった頃は、彌生子と書いた。 ノガミ・ヤエコ。 『秀吉と利休』が出版されたのが1964年。彼女79歳の時。 それから25年経った1989年に『利休』という映画が撮られる。 監督は勅使河原浩。その原作が野上の『…

THE THING

『遊星よりの物体X』に『遊星からの物体X』…。 久々、3作品4本をジ〜〜ッと観賞しての感想。まずは1951年のハワード・ホークス監督の『遊星よりの物体X』。 現状では2種類のDVDが売られてる。 このIVCという会社から出てるのは、買ってはいけない。 ね…

金木犀に鳩 ~イソップ寓話集~

明日の土曜は下石井公園での「JAZZ UNDER THE SKY」。 かなりまた、雨の確率が高い。 小雨決行という次第で準備中ながら、早朝から夜遅くまでの裏方としては、小雨の中にズ〜ッといるとなると、 「どこがコサメじゃい?」 という事になろうな。 ま〜、シャ〜…

ロビンソン・クルーソー その2

ダニエル・デフォーは奇っ怪だ。 60歳チョイ手前で、『ロビンソン・クルーソー』を出版。 まだ小説という形が完全に定着していない時代だったとはいえ、本の表紙にもどこにもデフォーの名はなく、"ロビンソン・クルーソーの記述"となってるだけだから、ながい間…

ロビンソン・クルーソー その1

不安定な天候続きの今日この頃。この前の日曜は束の間の晴天。 午前中に毛布やシーツをベランダに出して陽を浴びせ、昼時に近場の王将でチャーハンにミニ・ラーメンに餃子を頂戴し、午後、ヌクヌクとなったシーツを元に戻してゴロリンと横になると、当然に、…

御伽草子 ~浦島太郎~

室町時代の極めて初期に書かれたらしき「浦島太郎」は、『御伽草子』の一篇として、誰もが知る物語。 太郎が玉手箱を開けて爺さんになっちまうタイムスリップ悲劇というコトで括られるけれど、ホントは違う。 なるほどジジイに瞬時になるけれど、オリジナル…

勝手にシンドバッド part-2

前回についでシンドバッド。 今度は本の話。 『千夜一夜物語』。 復讐心と猜疑心とが体内に充満しきった王が、一夜の話(お伽)が終われば首をはねてやろうと思いつつも、その対象たるシャーラザット姫の話が面白く、ついつい聞き入って一夜が二夜に三夜に… …

世界衣装盛衰史

のど飴を買いに近所のスーパーに出向いたはずなのに、帰ってきたら、6Pチーズと"えび黒こしょう"だけ持ち帰ってる。 なるほど最近、その"えび黒こしょう"の味にはまって頻繁に買っちゃいるけど、店のフロアを歩む内、目的を忘れてる。 心ここにあらず…。 「…

いまさらながら一寸法師

風が吹くと桶屋が儲かる、の古事じゃ〜ないけれど、雨が降ると本が寄ってくる。 外へ出るのが億劫なのと、植草甚一の名言"雨降りだからミステリーでも読もうか"が、DNAの螺旋構造みたいに舞々と絡んで、気分が本とリンクするのだった。 二夜連続の雨。 この…

紀田順一郎と吉備高原都市

いささかコッソリに敬愛している紀田順一郎氏が、およそこの20年近くに渡って個人運営されてらっしゃったホームページ(ブログ的な構成だった)を休止する… とのことで、少なからず、残念に思う。 80歳を越え、体力的にも精神的にもきついのであろう。そのホ…

宇治拾遺物語

パリでの殺戮ニュースに、『薔薇の名前』を思いかえした。 といって、ウンベルト・エーコの本はいまだ読了せずだから、ボクが知る『薔薇の名前』はショーン・コネリーの映画なのだけど、ま〜、それでもこの映画で… 1神教ゆえの窮屈と偏屈、また併せての、良性…

アッシャー家の崩壊

数日前、来る12月のための小さな打ち合わせをやって、新たな知見を得てなんだか育まれるような思いと、逆に自分の限界を知らされる感もあって、妙に面白く、妙に頼りないといった2層の色違いの、でも向かう方向は一緒という優々もおぼえつつ、日付けが変わ…